ヨハン・ゼバスティアン・バッハの無伴奏チェロ組曲(むばんそうチェロくみきょく、イタリア語: Suites a Violoncello Solo senza Basso)は、チェロ独奏用の組曲で、以下の6曲が存在する。 作曲年代は明らかでないが、その大部分はケーテン時代(1717年-1723年)に作曲されたと思われる。ケーテンの宮廷オーケストラは12人の楽師で構成されており、宮廷ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者でチェリストも兼ねていた、クリスティアン・フェルディナント・アーベル
第1番ト長調 BWV1007
第2番ニ短調 BWV1008
第3番ハ長調 BWV1009
第4番変ホ長調 BWV1010
第5番ハ短調 BWV1011
第6番ニ長調 BWV1012
歴史
その後、単純な練習曲として忘れられていたが、パブロ・カザルスによって再発見されて以降、チェリストの聖典的な作品と見なされるようになった。現代においてはバッハの作品の中でも特に高く評価されるものの一つである。チェロ以外の楽器のために編曲して演奏されることも多い。 6曲の組曲はそれぞれひとつの調性で統一され、前奏曲(プレリュード)で始まり、アルマンド、クーラント、サラバンド、メヌエット(第3番・第4番はブーレ、第5番・第6番ではガヴォット)、ジーグの6曲構成となっている。第5番はスコルダトゥーラを前提とし、第6番は5弦の楽器のために書かれている。 音楽・音声外部リンク
楽曲解説
第1番 ト長調 BWV1007第1番 ト長調 BWV1007前奏曲アルマンドクーラントサラバンドメヌエットジーグJohn Michel(2007年)これらの音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。
前奏曲(Praeludium)
4分の4拍子。クロイツェルの練習曲第13番に引用されている。
アルマンド(Allemande)
二部形式、2分の2拍子。
クーラント(Courante)
二部形式、4分の3拍子。
サラバンド(Sarabande)
二部形式、4分の3拍子。
メヌエット I/II(Menuetto I/II)
三部形式、4分の3拍子。
ジーグ(Gigue)
二部形式、8分の6拍子。
第2番 ニ短調 BWV1008
第2番 ニ短調 BWV1008
前奏曲
アルマンド
クーラント
サラバンド
メヌエット I/II
ジーグ
ピエール・フルニエ(チェロ)による演奏、ユニバーサル・ミュージック提供のYouTubeアートトラック。
前奏曲
4分の3拍子。
アルマンド
二部形式、4分の4拍子。
クーラント
二部形式、4分の3拍子。
サラバンド
二部形式、4分の3拍子。
メヌエット I/II
三部形式、4分の3拍子。
ジーグ
二部形式、8分の3拍子。
第3番 ハ長調 BWV1009第3番 ハ長調 BWV1009前奏曲アルマンドクーラントサラバンドブーレジーグJohn Michel(2007年)これらの音声や映像がうまく視聴できない場合は、Help:音声・動画の再生をご覧ください。