火祭り_(バレンシア)
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ファジェス / ファジャス
カタルーニャ語: Falles,
スペイン語: Fallas
市庁舎前に設置されたファジャ(2019年)
日程3月15日から3月19日
会場所在地 バレンシア州バレンシア
設立中世

ファジェス(バレンシア語:Falles, 発音 [?fa?es])またはファジャス(スペイン語: Fallas)は、スペインバレンシア州バレンシアにおいて、守護聖人サン・ジョゼップ(スペイン語ではサン・ホセ)の祝日3月19日を祝うために3月15日から19日(5日間)に開催される伝統ある祝祭である。

日本ではバレンシアの火祭り、サン・ホセの火祭りなどと紹介される。セビリア春祭り(4月)、パンプローナサン・フェルミン祭(7月)とともに、スペインの3大祭りのひとつとされている。
目次

1 名称と語源

2 歴史

3 進行

4 人形

5 イベント

6 関連項目

7 脚注

8 参考文献

9 外部リンク

名称と語源

バレンシア語ではファジェス、カスティーリャ語ではファジャスと呼ばれる。

語源は松明を表す古典ラテン語の"fax"に縮小辞のついた形"facla"が、俗ラテン語では"facula"となり、中世語で"falla"となった。

中世バレンシア語では、fallaは見張り塔の高い位置に配置された松明を表すようになった[1]

『リブラ・ダルス・フェッツ』(Llibre dels Fets ジャウマ1世偉業録)の中でジャウマ1世の軍隊が天幕(陣営)への道と入口を照らすために松明を掲げたことが言及されている。また、祭りを明るくするためにも使われた。そして特別な守護聖人の祝祭日の夕暮れに点火するかがり火に対して使われるようになったとされる。

ファジェス(ファジャ)という単語は祭りそのものを指すが、祭りの期間中にバレンシア市内に設置される張り子の人形のことも指す。
歴史

冬が明けた3月に大工職人が古道具やかんな屑を燃やしていた習慣がファジャスの起源である[2]。18世紀になると、労働者の守護聖人である聖ヨセフの日(3月19日)の前日に人形を軒先にぶらさげるようになり、18世紀後半には人形が大通りや広場に設置されるようになった[2]。人形は立体化して大型化し、複数が組み合わさったモニュメント(ファジャ)に変化していった。18世紀末には政治的な風刺を含んだファジャが目立つようになり、1895年には最優秀作品に対して賞が与えられるようになったことから、芸術性を重視する傾向が強くなった[3]。2014年には日本スペイン交流400周年記念事業の一環として、招き猫だるまなどの伝統文化、ドラえもんとなりのトトロなど現代のキャラクターを用いたファジャが製作された[4]
進行

バレンシアのみならず、バレンシア州の多くの町でも同様の祝祭が行われる。市内のそれぞれの地区が「カサール・ファジェール」と呼ばれる組織を結成し、一年間かけて資金集めのためにパーティや夕食会を開催する。夕食会ではバレンシア地方の名物であるパエリアが出されることが多い。3月初旬から、バレンシア市庁舎前では毎日14:00に爆竹が鳴らされ、ファジャスへの期待感があおられる。15日以降はそれぞれのファジャの周りでも14:00に爆竹が鳴らされる[5]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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