火星の植民
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この記事には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2016年11月)
火星殖民地想像

火星の植民(かせいのしょくみん)とは、宇宙移民構想の1つであり、ヒト火星へと移住し、火星の環境の中で生活基盤を形成することである。かねてより火星への植民が可能かどうかは、デタラメな臆測からまじめな研究まで、多くの話題を集めてきた。
行程

火星は、エネルギー(速度変更)という点では地球から向かうことが最も簡単な惑星である。化学燃料ロケットを使っている限り、火星への旅には数か月の期間が必要であるものの、比推力可変型プラズマ推進機 (VASIMR)[1]原子力ロケットなどが実現すれば、2週間程度まで短縮できる[2]。ともあれ、現段階で実現可能な方法でも、現実的な時間で到達できる点は非常に大きい。
地球との類似点火星

地球のすぐ内側を公転する金星は、その質量や半径などの点では地球によく似た惑星である。しかし、金星は大きさは同じくらいとはいえ、太陽から近いためあまりに高温であるのでサイズが地球よりかなり小さい火星の方が、人類移住の候補として注目を浴びている。これには次のような理由がある。

火星の1日(火星日またはsol)は地球の1日に非常に近い。火星の太陽日は24時間39分35.244秒である[3]

もともと火星にはがあり、太陽からの距離を考慮すると地球と同じように生命が栄えてもおかしくなかった(重力磁気圏が地球に比べたら小さいので、地球で生命の出発点となった海をつなぎとめておくことができなかった)こと。

火星の表面積は地球の28.4%で、地球の陸地(地球表面積の29.2%)と比べてわずかに少ない程度である。

火星の赤道傾斜角は25.19°で地球の23.44°に近い。そのため、火星の季節は地球とよく似ている。ただし、火星の1年は地球の1.88年相当であるため、各季節は2倍近い期間続く。火星の天の北極こぐま座ではなくはくちょう座である。

火星は大気を持つ。地球大気の0.7%と薄いものだが、多少なりとも太陽放射宇宙線を和らげる上、宇宙船が空力ブレーキを使うのに利用することもできる。

NASAマーズ・エクスプロレーション・ローバーフェニックスESAマーズ・エクスプレスなどによる21世紀初頭の観測は、火星にが存在するという主張を裏付けるものとなった。火星には地球型の生命を支えるのに必要な元素がかなりの量存在している可能性が高い[4]

地球との相違点

地球と火星の間には、当然違いもある。

火星の表面
重力は地球の1/3にすぎない。この重力下で低重力での健康上の問題が発生しないかどうかはよく分かっていない。

火星は地球と比べて非常に寒く、平均表面温度は-43で、最低温度は-140℃である。

火星表面に液体の存在は確認されていない。

火星は太陽から遠いため、表面に届く太陽のエネルギーの量(太陽定数)は、地球やに届く量の半分程度でしかない。

火星の軌道は地球のそれよりも潰れた楕円であるため、太陽との距離の変化が大きく、温度や太陽定数の変化を激化させる。

火星の気圧は、人間が与圧服無しで生存するには低過ぎる。従って、火星表面に作る居住施設は宇宙船のように与圧式にする必要がある。

火星の大気は薄いが主成分は二酸化炭素であるため、火星表面でのCO2の分圧は地球の52倍にもなる。(もっとも、このため火星上で植物は生育可能かもしれない。)

火星は2つの衛星フォボスダイモスを持っている。フォボスとダイモスは地球のと比べてはるかに小さく距離も惑星に近い。これらの衛星を小惑星の植民の実験場として活用することも考えられている。

火星の磁気圏はとても弱く、太陽風を防ぐのに十分ではない。

居住適性

生理学的に見れば、火星の薄い大気は真空同然である。宇宙服などで保護されていない生身の人間であれば、火星の表面ではわずか20秒で失神状態に陥り、1分たりとも生存できないと考えられている。しかし火星の環境は、灼熱の水星金星極低温の木星、さらに遠い軌道を巡る外惑星真空小惑星と比べればはるかに住みやすい環境だとも言える。なお、火星よりも地球に近いのは金星の雲の上くらいであろうと言われている[5]。また、地球上の人間が探検した範囲内にも、火星と類似した自然環境がある。有人気球が到達した最高高度は、1961年5月に記録された34,668m(113,740フィート[6]で、この高度での気圧は火星表面と同じぐらいである[7]南極の最低気温はマイナス90度ほどであり、火星の平均気温よりも少し低い。また、地球の砂漠も火星の地形と類似している。

2007年3月21日、NASAの副局長のシャナ・デールは「地球から4000万マイル離れた火星に人類の第2の故郷が見出されることを期待している」と語った[8]

将来的には、火星の環境を、人間を含めたさまざまな生物がそのまま居住可能なように改造することが出来るようになるのではないかと予測されている。とはいえ、火星環境の地球化、いわゆるテラフォーミングが本当に実現可能かどうかは現時点では何ともいえない。特に火星の脱出速度が小さいため、居住可能な大気を維持し続けるのは困難である[9]。倫理上の問題も指摘されており、議論となっている。
放射線

火星は地球に見られるような全惑星規模の強い地磁気を持っていない。このことは薄い大気と相まって火星表面に到達する電離放射線の量を増やすことになる。マーズ・オデッセイは、搭載された火星放射線環境測定機器 (MARIE) によって人間への危険がどの程度かを測定した。その結果、火星周回軌道上は国際宇宙ステーションと比べて放射線のレベルが2.5倍も高く、平均で22mrad/日(220μGy/日、または0.8Gy/年)であることがわかった。3年間このレベルの放射線に晒された場合、現在NASAが採用している安全基準の限界付近まで到達する。ただし、火星表面では大気による吸収によって放射線レベルは多少低くなるだろうし、高度やその地方に固有な磁場によって、大きな地域差が生じている可能性もある。地表に設置される住居や作業場は火星の土を使って保護することができ、屋内で過ごしている間は被曝を大きく減らすことができる。

太陽フレアに伴って起こる荷電粒子の放出現象(英語版) (SPE) は大量の放射線を発生させる。


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