潮騒のメモリー
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この項目では、天野春子(小泉今日子)のシングルについて説明しています。『あまちゃん』の劇中劇については「あまちゃん#映画「潮騒のメモリー」」をご覧ください。

『あまちゃん』の劇中ユニット「潮騒のメモリーズ」あるいは高田みづえの「潮騒のメロディー」とは異なります。

「潮騒のメモリー」
天野春子(小泉今日子) の シングル
初出アルバム『あまちゃん 歌のアルバム(V.A)』
コイズミクロニクル?コンプリートシングルベスト 1982-2017?(小泉今日子)』
リリース2013年7月31日
規格マキシシングル
デジタル・ダウンロード
ジャンルアイドル歌謡曲
レーベルビクターエンタテインメント
作詞・作曲宮藤官九郎(作詞)
大友良英(以下作曲)
Sachiko M
プロデュース大友良英
ゴールドディスク


ゴールド(CD日本レコード協会[1]

プラチナ(シングルトラック日本レコード協会[2]

第55回日本レコード大賞(作曲賞)

チャート最高順位

週間2位(オリコン[3]

2013年7月度月間8位(オリコン)[3]

2013年度年間39位(オリコン)[3]

登場回数25回(オリコン)[3]

小泉今日子 年表

for my life
1999年) 潮騒のメモリー
(2013年) T字路
2014年



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「潮騒のメモリー」(しおさいのメモリー)は、小泉今日子が天野春子(小泉今日子)名義で2013年7月31日にリリースしたシングル
制作

小泉にとっては、1999年8月4日に発売した「for my life」以来約14年ぶりとなるシングルリリース[注 1]

名義の天野春子は、2013年上期のNHK連続テレビ小説あまちゃん』内で小泉が演じている役名で、主人公・天野アキ能年玲奈)の母親という役柄であり、このドラマの挿入歌として製作された楽曲である[4]

劇中では女優・鈴鹿ひろ美薬師丸ひろ子)の出世作であり、鈴鹿が主演を務めた1986年の正月映画「潮騒のメモリー」の主題歌として大ヒットした楽曲という設定で、第7週「おらのママに歴史あり」より使用されている。劇中では長らく鈴鹿の持ち歌として紹介されていたが、第16週「おらのママに歴史あり2」において、レコード化された「潮騒のメモリー」は音痴だった鈴鹿の影武者(代役)として若き日の春子[注 2]が歌っていたことが明かされている。この他、アキとアキの親友・足立ユイ橋本愛)によるユニット「潮騒のメモリーズ」の持ち歌として、お座敷列車でのイベントや海女カフェでのイベントで披露されている。番組の最終盤では、鈴鹿ひろ美が2012年6月30日に海女カフェで行った復興支援チャリティーリサイタルで自らの声で披露した上で、2番歌詞の一部を変更している[注 3](153話)。この歌詞の変更は、北三陸鉄道開通式典終了後のアキとユイのお座敷列車でも採用されている[6](156話)。ドラマの脚本と作詞を担当した宮藤官九郎によれば、歌詞の変更は最初から考えていたものではなく、「鈴鹿ひろ美だったらこのまま歌わないだろうな」と思って、最終週の台本を書いている時に決めたという[7]。なお、オリジナルのキーはCマイナー(ハ短調)だが、薬師丸は全音高いDマイナー(ニ短調)に移調したバージョンで歌った。伴奏はピアノ江藤直子、ギター大友良英、チェロ笠原あやの、ヴァイオリン丸山明子による四重奏で、事前に演奏した録音に合わせるのではなく、ドラマ撮影の一部として生演奏だった。

この曲は制作時点からドラマの全編にわたって重要な位置づけが与えられる楽曲として設定されており[注 4]、ドラマ放送開始前の2012年9月から2013年にかけて制作された[8]。宮藤は、ドラマのストーリーに繋がる「タクシー」「17」「北」などのキーワードを盛り込んだ上で「小泉さんが切なげに歌う表情を思い浮かべ約5分[4][注 5]で書きました」と語った。小泉も「楽曲の世界観を大切に、もう全力で17歳のマーメイドな気分で歌いました。」とコメントしている[10]

この歌詞に曲を付けたのは、ドラマの音楽を担当している大友良英と、サウンドトラック製作に参加しているSachiko Mの共同作業によるもの(楽曲の骨格の部分、約7割ほどはSachiko Mが担当した)。大友とSachiko Mは1980年代のアイドルソングを研究しつつ「若い子が歌ってもかわいくなるように」といったドラマの演出担当からの注文も踏まえながら数か月にわたり試行錯誤(最終的にデモ音源ができあがったのは、年が明けた2013年1月1日[8])。レコーディングに入る前の段階で、大友とSachiko M、ストリングスアレンジの江藤直子 (Giulietta Machine) に歌唱の小泉とレコーディングや演出スタッフが加わってNHK放送センター506スタジオで最終的な作曲の打ち合わせが行われ、その際に、最後まで残った二つのバージョンの中から現在のバージョンが選ばれた。さらに「波のように」は江藤のアイディアで、サビ前の「はげしく」の歌い上げや、終盤の「好きよ、嫌いよ」のフレーズほか細かいニュアンスに小泉のアイディアも盛り込みながら楽曲が仕上げられていった。また、このときに『スコラ 坂本龍一 音楽の学校』の収録に来ていた坂本龍一が合間にスタジオを訪ね、エレピを使い十数分ほど皆で音を出しながら作曲打ち合わせに参加している[5]。「つかまえて」の部分のメロディは坂本によるもの。ここで決定した曲の完成形をもとに大友が全体のアレンジを、江藤がストリングスのアレンジを担当し、最終的にはビクターのスタジオで2日間にわたり録音が行われた。なおコーラス部分のアレンジは、高瀬Makoring麻里子を中心にサンズリバーズのメンバーが録音時にいくつものバージョンをつくり、最終的に現在のバージョンが選ばれた[注 6]

レコーディング時点ではストリングスやコーラスパートも加わった完全生演奏で行われた[13]が、ドラマ内ではストーリーの展開上、この音源を元にギタリストの高井康生がアレンジしたオリジナルカラオケ音源が先に公開され、NHKのドラマスタッフが作成したカラオケ映像と共に公式サイト内で公開されている[14]

本編最終156回(2013年9月28日)の末尾、並びに2013年12月31日放送の第64回NHK紅白歌合戦での「あまちゃん」のコーナー企画において、潮騒のメモリーズ(能年・橋本)、天野春子(小泉)、鈴鹿ひろ美(薬師丸)によるリレー形式で本楽曲を歌唱した。なお、正式な出場歌手ではなくドラマの役名での歌唱ではあるものの、小泉は1988年(第39回)以来25年ぶりの出演で、薬師丸は歌手としては紅白初出演[注 7]となった[15]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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