潜水艦発射弾道ミサイル
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トライデント I ミサイルとその再突入体。現在は燃料は固形、弾頭は多弾頭が主流である。

潜水艦発射型弾道ミサイル(せんすいかんはっしゃだんどうミサイル、英語: submarine-launched ballistic missile, SLBM)は、潜水艦から発射する弾道ミサイルを指す。第一次戦略兵器削減条約では射程600q以上の物を指す[1]。現用兵器は全て核弾頭を装備する戦略兵器であり、爆撃機および弾道ミサイルと並ぶ主要な核兵器運搬手段である。SLBMを搭載した潜水艦は弾道ミサイル潜水艦と呼ばれる。
歴史

第二次世界大戦の末期、ナチス・ドイツは世界初の実用弾道ミサイルであるA4/V2ロケットを防水キャニスターに収めてUボートで曳航し、北アメリカ大陸沿岸から発射してアメリカ本土を攻撃する計画を持っていた[2]。防水キャニスターは上部がミサイル格納庫、下部がミサイル燃料タンクとなっており、必要に応じてUボートと共に潜航が可能だった[2]。機器の製造も着手されたが、実現前に終戦となった[2]。弾道ミサイルが開発されたばかりのこの時期に、すでに潜水艦の隠密性を利用し、弾道ミサイルをもって敵地を急襲するアイデアが検討されていたことになる。

冷戦初期のソ連ではズールー型潜水艦(611型)を改装し、核弾頭を備えたR-11FMミサイル(SS-1B Scudの改良型)をセイルに2基搭載した潜水艦を建造した[3][4]。これが世界初の弾道ミサイル搭載潜水艦(SSB)であり、1955年9月に最初の試射が行われた[3]。続いて、1958年には629型潜水艦(ゴルフ型)が開発され、作戦配備についた。これらは、通常動力であるため航行速度が遅いうえ、定期的に浮上して空気を補充しなければならなかった。さらにミサイル発射にあたっては海面に浮上しなければならなかったため、能力は限定されていた。続く1960年にはR-13(SS-N-4)、R-21(SS-N-5)ミサイルを三基搭載したホテル型原子力潜水艦が就役する。しかし、ミサイルの性能は射程がR-21では約1,400kmしかなく、攻撃のためには敵国沿岸に接近する必要があった。防備が固められた沿岸に接近することはきわめて危険であった。1970年代に入り、射程の長い弾道ミサイルを搭載できるデルタ型原子力潜水艦の就役をもって、能力が大きく向上することとなる。

1945年に世界初の核兵器保有国となったアメリカ合衆国では、当初、核攻撃任務は航空爆弾爆撃機による組み合わせで実現されており、アメリカ空軍による核兵器独占状態が続いていた。また、空軍は1949年には無人爆撃機とも言うべきB-61 マタドール巡航ミサイルの初飛行にも成功しており、1956年から開発が始まったソー中距離弾道ミサイル1957年には初発射されている。アメリカ陸軍フォン・ブラウンらを迎えてレッドストーン短距離弾道ミサイルを開発していたが開発は進展せず、その配備は1958年までずれ込んだ。また、アメリカ海軍は大型の航空爆弾を搭載する大型の攻撃機とそれを搭載する超大型航空母艦ユナイテッド・ステーツ」の建造計画を持っていたが空軍の横槍もあって1949年に計画が頓挫していた。海軍は大日本帝国海軍の技術を参考にしたといわれるグレイバック級潜水艦とそれに搭載される潜水艦発射巡航ミサイルであるレギュラスIを開発しており1958年に就役させたものの、発射には浮上が必要などソ連のゴルフ型潜水艦と同様にその戦略的価値には疑問があるものであった。そして1955年に陸軍と海軍は共同でジュピター中距離弾道ミサイルの開発に着手する。その後海軍はジュピターから手を引き、独自にポラリスSLBMを開発することとなる。そんな中、1955年に世界初の原子力潜水艦ノーチラス」の開発に成功したアメリカでは、1960年にはスキップジャック級原子力潜水艦の設計を元に、ポラリスSLBMを搭載するミサイル区画をはめ込んだ弾道ミサイル搭載原子力潜水艦 (SSBN) ジョージ・ワシントン級を就役させた。SSBNの就役を急ぐアメリカ海軍は船台上で建造中のスキップジャック級潜水艦の3番艦を改造して「ジョージ・ワシントン」を建造したのであった。

ポラリスは、潜航中の潜水艦から発射可能な全段固体燃料の弾道ミサイルであり、外洋から内陸の目標が攻撃できるようになったためミサイルプラットフォームとしての潜水艦の価値を飛躍的に高めることに成功した。また、潜水艦の動力が原子力機関となったことで、作戦行動範囲や速度が大きく向上した他、潜航時間が長くなったことで隠密性が増し、他の核攻撃手段に比べて生残性が際立って大きくなることとなった。一方で移動するプラットフォームである潜水艦から発射される弾道ミサイルの命中精度は陸上配備の大陸間弾道ミサイル(ICBM)に比べて一段劣り、搭載艦のサイズに由来するミサイルのサイズの制限は射程とペイロードの減少をもたらし、結果的にICBMに比べて短射程で、低威力の弾頭しか積めないこととなる。第一撃(先制攻撃)として敵の硬化サイロを攻撃するためには精度、威力共に不足していたため、いわゆるアメリカの「核の三本柱(en)」にあってSLBMは都市を目標とする第二撃以降の報復攻撃兵器として位置付けられていた。

米ソ以外の核兵器保有国では、開発のしやすい航空爆弾としての核爆弾を第一の装備とし、陸上配備の弾道ミサイルを第二装備とすることが多かった。冷戦終了後の軍備縮小に伴って、敵の攻撃に脆弱なこれらの核兵器は縮小傾向にある[5]。一方で核戦争で優れた生残性を持つSSBNは、SLBMの性能向上もあって、次第に核戦力の主戦力とみなされるようになり、各国とも海軍を自国の核戦力の中心にシフトさせつつある[5]

SLBMは、原子力潜水艦に装備しなければ価値を大きく減じることになるが、元々潜水艦の開発・建造が出来る国家は少なく、さらに原子炉の開発が可能な国家はもっと限られる。


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