漢文
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

学校の教科としての「漢文」については「漢文教育」、「国語 (教科)」をご覧ください。
.mw-parser-output .pathnavbox{clear:both;border:1px outset #eef;padding:0.3em 0.6em;margin:0 0 0.5em 0;background-color:#eef;font-size:90%}.mw-parser-output .pathnavbox ul{list-style:none none;margin-top:0;margin-bottom:0}.mw-parser-output .pathnavbox>ul{margin:0}.mw-parser-output .pathnavbox ul li{margin:0}シナ・チベット語族 > シナ語派 > 中国語 > 漢文詩経

漢文

文言
話される国中国日本朝鮮ベトナム
話者数不明[注 1]
言語系統シナ・チベット語族

シナ語派

漢文


表記体系漢字
言語コード
ISO 639-1zh
ISO 639-3lzh
テンプレートを表示
.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィクショナリーに関連の辞書項目があります。漢文

漢文(かんぶん)とは、古代中国文語体文章のこと。または中国人朝鮮人日本人ベトナム人によって書かれる古典的な文章語のうち、漢字を用いて中国語の文法で書かれたものをいう[1]
概説
言語名

現代の中国語では漢文を「文言」または「古文」と呼び、朝鮮語では日本語と同様に「漢文」(??、ハンムン)と呼ぶ。

英語では「Classical Chinese」(古典中国語)または「Literary Chinese」(文語中国語)と呼び、日本の漢文訓読語を「Kanbun」と呼ぶ。
定義と範囲

中国語の文章は文言白話に大別できるが、漢文は書き言葉である文言を用いた文章のことであり、白話文や読み下し文などは漢文とは呼ばない。通常、日本における漢文とは、訓読読み下しという法則ある方法で日本語の語彙や文法によって訳して読む場合のことを指し、訓読で適用し得る文言のみを対象とする。もし強いて白話文を訓読するとたいへん奇妙な日本語になるため、白話文はその対象にならない。白話文は直接口語訳するのがよく、より原文の語気に近い訳となる。

現存する白話の文献としては以後の禅家語録(『碧巌録』など)が最初であり、つづいて宋代儒家の語録、元代演劇脚本明代以降の白話小説が現れる。20世紀初めまで中国における文章は、その白話が5%、文言が95%という比率であったが、現在では逆に白話が95%、文言が5%となっている。これは1910年代に行われた白話運動胡適による理論と魯迅による実践)という変革の結果であり、白話文が近代文学の文体となっている[2]
特徴

漢文の特徴、ことにその美しさについて一般的に言われることは、簡潔ということである。漢文はその発生の初めから知的に整理された中国の文章語で、紀元前の文献である『論語』や『孟子』のころにはすでに記載語として成立していた。その文章は当時の口語の煩雑さを整理して、より簡潔な形に凝集させたものである。そしてこの文体の志すところはその簡潔ののみではなく、もう一つの重要なものとして、リズムの美があった。

簡潔さの例として、まず漢文では時制が省略される。ゆえに現在未来過去かは読者の判断にゆだねられる。またと句、と語の間の関係が、条件結果であるとき、順接であるとき、逆接であるとき、いずれも概ね語順によってのみ示され、これも読者の判断にまかされる。ゆえに漢文の文法は簡単であるが、常識によって理解されるという特徴がある。さらに助字(而・之・於・者・焉の類)も省略される。中国語には助字を添加してもしなくても文章が成立するという性質がある。よってこれを日本語に訓読する場合は、「てにをは」を添加する必要がある。

このような簡潔を追求した原因は、その表記法として漢字が用いられたことにある。その表語文字である漢字のみを使用する中国では、口頭の語としては発生し存在しても、それを表記すべき漢字がまだ用意されていないということが起こり得る。現在の中国では口語をそのまま表記する方法はほぼ完備されているが、古代では多くの語が表記すべき漢字を持たないことがあった。従って古代の記載法は、漢字として表記できる語だけを口語の中から抜き出して書くという方法をとった。中国語にはそれを許容する性質がある。このようにして文章語が口語よりもより簡潔な形であると意識されたとき、文章語は意識的に簡潔な上にも簡潔な方向へと自らを練り上げて行った。『論語』の文章はすでにその段階にあり、当時の口語とは相当の違いがあったと推察される。

一方、漢文はリズムに敏感なのような性質を常に保持し、そのリズムの基礎は四字句が中心になっていることが多い。こうしたリズムの組成のために助字がしばしば作用する。助字は、あってもなくてもよい語であるという性質を利用して、簡潔とは逆行するが、助字を添加することによってリズムを完成させ、文章を完成させる。よってこのようなリズムの充足のために添えられた助字は、はっきりした意味を追求しにくいことがよくある。またこの四字句などは、しばしば対句的な修辞となる。つまり同じ文法的条件の語を同じ場所におく、繰り返しのリズムである。この対句は中国語の性質から成立しやすいものであり、その萌芽が『老子』をはじめとする古代の文章にしばしば見える。これがやがて律詩を生み、中世の美文・四六駢儷文を生んだ[3]
分類

以下のものに分かれる[4]
純漢文
古代中国の古典文語文法で書かれたもの。純粋漢文、正則漢文とも。現代中国では「文言文」と呼ぶ。
変体漢文
それ以外の変則的な文法の漢字文章。
普通話国語といった現代中国語文(現代中国では「漢文」〔簡体字: ?文〕と呼ぶ)やその諸方言文、白話体、日本独自の和習万葉仮名を含んだ漢文および漢字のみの日本語文、新羅高句麗の語習を多く含んだ碑文など。
文法詳細は「漢文法」を参照
語順

基本的な語順は以下の通りである。
主語?修飾語?述語?目的語
.mw-parser-output .lang-ja-serif{font-family:YuMincho,"Yu Mincho","ヒラギノ明朝","Noto Serif JP","Noto Sans CJK JP",serif}.mw-parser-output .lang-ja-sans{font-family:YuGothic,"Yu Gothic","ヒラギノ角ゴ","Noto Sans CJK JP",sans-serif}子曰,學而時習之、不亦説乎。――『論語』(書き下し)子曰(いは)く、学びて時に之を習ふ、亦た説ばしからずや。
主語?修飾語?述語?補語
其劍自舟中墜於水。――『呂氏春秋』(書き下し)其の剣、舟中より水に墜つ。
主語?修飾語?述語?目的語?補語
王之臣有託其妻子於其友而之楚遊者。――『孟子』(書き下し)王の臣に其の妻子を其の友に託し楚に之(ゆ)きて遊ぶ者有り。
主語?修飾語?述語?補語?目的語

主語?修飾語?述語?補語?補語
然不自意能先入關破秦、得復見將軍於此。――『史記・項羽本紀』(書き下し)然れども自ら意はざりき、能く先づ関に入りて秦を破り、復た将軍に此に見ゆることを得んとは。

修飾語には前置詞句、副詞、時間詞、助動詞がなり得る。

述語には動詞形容詞がなり得る。

現代中国語との相違点
@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}疑問代名詞が目的語として用いられた時、目的語が述語或は
接置詞の前に置かれる。[独自研究?]

否定文中で、代名詞が目的語として用いられた時、目的語が述語或は接置詞の前に置かれる。[独自研究?]

現代中国語のように、「把」を用いて目的語を前に出すことは正則としては無い。[要出典][注 2]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:64 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef