漂泊の楽人
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漂泊の楽人
著者
内田康夫
ジャンル小説
日本
言語日本語
ページ数318
コードISBN 4198905126
ISBN 978-4198905125(文庫本)

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『漂泊の楽人』(ひょうはくのがくじん)は内田康夫による長編推理小説。内田康夫執筆作としては第27作目となる浅見光彦シリーズ第11弾作品。.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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概要

いわゆる浅見光彦シリーズ作品の1つとして数えられる作品であるが、それまでに発刊され、また本作以降に執筆された作品とはパターンとして異なる点が多く、シリーズ内でも異色の作品とされる[要出典]事がある。大まかなものとしては以下の通り。
宿敵組織の登場。本シリーズにおいて登場した詐欺組織である「保全投資協会」が初登場した作品であり、本作以降に執筆された数作品では同組織の残党と浅見との対決が描かれることから「浅見光彦シリーズ・対保全投資協会編」の初作として扱われる[要出典]。

浅見の知人の死。本作は浅見光彦シリーズの初作『後鳥羽伝説殺人事件』以来となる浅見光彦の直接の知人に死亡被害が出た事件[要出典]である。そのため浅見は普段の好奇心とは異質となる復讐心を剥き出しにして事件を追っており、通常のシリーズ作のような第3者視点では犯人を追っていない[要出典]。

犯人の処遇。上記のように復讐心ゆえの事件解決[要出典]の結果として浅見は情すらもにじませない完全なる断罪[要出典]をもって犯人を直接捕らえて警察に突き出している。通常、浅見光彦シリーズにおける犯人の末路は事故や自殺による被疑者死亡の場合が多く、浅見自身も犯人の事情への情からこれを黙認している。しかし本作のケースにおける浅見光彦は復讐心ゆえ[要出典]に犯人に対して普段、彼が犯人に求める潔いケジメとしての贖罪ではなく、犯人から命以外の全てを(人間としての尊厳や誇りを)奪い去る惨めな贖罪を求めている[要出典]。

出版履歴

1986年12月 講談社より単行本発刊。

1989年07月 単行本刊行元より講談社ノベルスレーベルによる新書版が発刊。

1991年07月 単行本刊行元より講談社文庫レーベルによる文庫版が発刊。

1996年06月 徳間書店へ出版権移籍。徳間文庫レーベルによる文庫版が発刊。

あらすじ

沼津市在住の漆原家の娘である肇子に縁談が持ち込まれる。相手は銀行支店長の令息。良い縁談と喜ぶ母だが、肇子の兄で目下失業中の宏は浮かぬ顔で思いつめ、妹に対してひとつの頼みごとをする。

「もしも俺が死んだなら、俺のワープロをある友人に渡し、それで、まず俺のフルネームを打ってもらってくれ」

一笑に付す肇子だったが、見合いの数日後に宏は駿河湾で遺体となって発見された。肇子は兄の遺言を果たすため、兄がワープロを貰ってほしいと名指しした友人を訪ねて東京都北区西ヶ原へと向かう。

その友人の名は浅見光彦。兄とは大学時代の同期であり、ある事件を通して親友とも言える仲であった[要出典]人物。その友人の死に浅見は大きなショックを受け、肇子と共に一連の事件へと立ち向かっていく。
登場人物
浅見光彦(あさみ みつひこ)
本作の主人公。本業は
ルポライターだが名探偵としての才覚を持っている。大学時代の友人である漆原宏から、彼の妹である肇子を通じ形見分けとして遺品のワープロを託されて事件に巻き込まれていく。大学卒業以降疎遠であった事から、当初は漆原の事を忘れていた。正義感の強かった漆原が踊らされて悪事に加担させられ、苦悩の挙句に殺されてしまった無念を想い、それを晴らすために犯人逮捕と、その組織の壊滅に執念を燃やす[要出典]。
漆原宏(うるしばら ひろし)
浅見の大学時代の同期生。半年前に勤めていた会社が倒産して無職となった。大学時代は応援団長であり、容貌魁偉・文武両道を地で行く人物だった。大学時代に学内で起きた連続窃盗事件に巻き込まれ、あわや冤罪に陥りそうになっていた所を浅見に助けられた過去を持つ。そのため浅見の探偵としての能力を知り、それに全幅の信頼を置いていた。実は、大学卒業後に証券業界へと就職を果たしたものの、紆余曲折を経た果てに半ば騙される形で詐欺集団である保全投資協会に入社してしまい[要出典]「業務」の片棒を担ぐ羽目に陥り、その事を強く悔い苦悩していた事が明かされる[要出典]。死後、自身のワープロと共に妹の今後を浅見に託す。
漆原肇子(うるしばら はつこ)
宏の妹。本作のヒロイン。兄の仕事に関しては何も知らないまま、保全投資協会を巡る謀略に知らず知らずのうちに巻き込まれる。浅見に対しては兄が全幅の信頼を置き「名探偵」として大きな評価をしていた人物でもあることから大きな信頼を置いている。
漆原睦子(うるしばら むつこ)
漆原兄妹の母。肇子の縁談に喜ぶも、直後に発生した息子の死に悲しみ、肇子が浅見家を訪れている間に殺されてしまう。死の間際、肇子にダイイングメッセージとして「シシノハマダノコガ」という言葉を言い残して息絶える。死後の遺品整理により新潟県西蒲原郡月潟村(現・新潟市)出身であることが明らかになる。旧姓は曾根。
矢野貴志(やの たかし)
肇子の見合い相手で、中部銀行沼津支店長の息子。東大卒を鼻にかけたマザコンエリートだが、兄と母を相次いで喪った肇子を心配して顔を出し様々な相談に乗ろうとする。
矢野隆一郎(やの りゅういちろう)
貴志の父。中部銀行沼津支店長。保全投資協会に対して莫大な融資を行っていた。
内海英光(うつみ ひでみつ)
保全投資協会の会長。融資を利用した巨額詐欺で全国指名手配されていたが、事後を自身の「5人の腹心」に託し、自身は自らの命を狙う者からその身を守るために自首する。
浜田徳光(はまだ とくみつ)
昭和21年新潟県中魚沼郡津南町外丸村にて亜炭炭坑の乗っ取りを企てた男。現地の採掘会社「外丸炭坑」にて採掘指揮監督者として勤務していたが、新規採掘された炭鉱区を会社から自身の名義に無断に書き換えて後に「浜田炭坑事件」と呼ばれる事件を引き起こした。前職は角兵衛獅子の舞手であり、その跡継ぎとなる少年を育てていたとも言われている。
豊野きせ子(とよの きせこ)
月潟村に現在も在住している睦子の小学校時代の同級生。肇子に睦子の月潟時代を教える。
曾根袈裟男(そね けさお)
物語開始時点では故人。睦子の父(漆原兄妹の祖父)で警察官だった人物。階級は巡査。月潟村および津南町の駐在所に勤務していた。人徳ある警官とも言われているが、戦中戦後の混乱の中では様々な良くない噂も流れていた。
谷山元治(たにやま もとはる)
月潟村にやってきた肇子をつけ回す初老の男。月潟村出身。保全投資協会の幹部で内海秀光の「5人の腹心」の一人。
木村達男(きむら たつお)
宏が殺害され遺棄されていたボートの持ち主。時計店の主人。勝手にボートを使われたと憤る。
畑山警部(はたけやま[要出典] - )


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