溶鉱炉
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この記事は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方
出典検索?: "高炉" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2016年4月)
スペイン、セスタオ (Sestao) の高炉

高炉(こうろ、blast furnace)は製鉄所の主要な設備で、鉄鉱石を熱処理して、鉄を取り出すための炉。鉄溶鉱炉(てつようこうろ)と呼ばれることもある(「溶」は「熔」の常用漢字による書き換え)。大型のものでは高さ 100 メートルを超え、製鉄所のシンボル的存在となっている。

鉱石から銑鉄を取りだす高炉、その銑鉄を鋼鉄に処理する転炉、生産された鉄を圧延連続鋳造で製品加工する設備を持つ、銑鋼一貫製鉄所のみが高炉を所有している。このような大規模施設を持つ鉄鋼会社は高炉メーカーと呼ばれている。
高炉による銑鉄生産1.焼結鉱、石灰石 2.コークス 3.ベルトコンベヤ 4.投入口 5.焼結鉱、塊鉱石、石灰石 6.コークス 7.熱風管 8.スラグ 9.溶銑 10.スラグ車 11.トーピードカー 12.ガス分離器 13.熱風炉 14.煙突 15.冷風 16.微粉炭 17.粉砕機 18.分配器

高炉の頂部から鉄鉱石による金属原料とコークスなどの燃料を兼ねる還元材、不純物除去の目的で石灰石を入れ、下部側面から加熱された空気を吹き入れてコークスを燃焼させる。頂部から投入される原料等はあらかじめ簡単に焼かれて固塊状に加工されており、炉内での高温ガスの上方への流路と原料等の流動性が確保されている。高炉内部ではコークスの炭素が鉄から酸素を奪って熱と一酸化炭素、二酸化炭素を生じる。この反応が熱源となり鉄鉱石を溶かし、炉の上部から下部に沈降してゆく過程で必要な反応が連続的に行なわれ下部に到達する頃には燃焼温度は最高となり、炉の底部で高温液体状の銑鉄が得られる。不純物を多く含む高温液体状のスラグは銑鉄の上に層を成してたまる。銑鉄とスラグは底部側面から適時、自然流動によって取り出される。

高炉頂部からは一酸化炭素、二酸化炭素等を多く含む高温の高炉ガスがパイプによって取り出され、粉塵等がサイクロンで除去された後、随時切り替えられる複数組の熱風炉の1つへと送られる。高温ガスは熱風炉内のレンガ等を加熱した後、煙突より排気される。十分に加熱された熱風炉の1つが排気経路とは別に切り替えられて、外気より取り込まれた冷風が熱風炉により加熱される。熱くなった空気は炉下部の側面より粉砕された微粉末炭と共に圧入され、炉内を上昇する内に酸素が燃焼に寄与する。これらの流れにより一連のガスサイクルを形成する。

高炉にはコークス炉や鉄鉱石焼結炉が常に併設され、投入原料の事前加工が行なわれている。一度、火が入れられた高炉は常に稼動されて、数年に一度の程度の炉内壁の修理等の時以外に停止されることはない。

高炉で作られた銑鉄は保温効率と移送の利便性を兼ね備えた「トーピードカー」(混銑車)と呼ばれる細長いタンク車両に流しこまれて、次の工程へと送られる。送られた銑鉄は溶銑予備処理を施した後、転炉へ入れられ、鋼鉄へと変換される。
主な反応

製鋼過程の例
鉄鉱石

高炉 - 鉄鉱石から銑鉄を取り出す

溶銑予備処理 - 不純物を酸化させる

転炉 - 不純物を取り除き鉄鋼にする

二次精錬 - 成分を微調整する

連続鋳造 - 一定の形の半製品をつくる

圧延 - 半製品を加工して製品にする

出荷

炭素(コークス)の燃焼によって、一酸化炭素二酸化炭素が生成する。 C + 1 2 O 2 ⟶ CO {\displaystyle {\ce {C + {\frac {1}{2}}O2 -> CO}}}


C + O 2 ⟶ CO 2 {\displaystyle {\ce {C + O2 -> CO_2}}} CO 2 + C   ⟷   2 CO {\displaystyle {\ce {CO2 + C \ <-> \ 2CO}}}

生成した一酸化炭素によって一連の鉄の還元反応が起こる。これをまとめて書くと以下の式となる。 Fe 2 O 3 + 3 CO ⟶ 2 Fe + 3 CO 2 {\displaystyle {\ce {Fe2O3 + 3CO -> 2Fe + 3CO2}}}


ただし実際には、還元反応は以下のような3段階のプロセスを経る。 Fe 2 O 3 ⟶ Fe 3 O 4 ⟶ FeO ⟶ Fe {\displaystyle {\ce {Fe2O3 -> Fe_3O_4 -> FeO -> Fe}}}


この反応過程は、温度 T による。即ち、

320°C < T < 620°C 3 Fe 2 O 3 + CO ⟶ 2 Fe 3 O 4 + CO 2 {\displaystyle {\ce {3Fe_2O3 + CO -> 2Fe3O4 + CO2}}}

620°C < T < 950°C Fe 3 O 4 + CO ⟶ 3 FeO + CO 2 {\displaystyle {\ce {Fe_3O4 + CO -> 3FeO + CO2}}}

950°C < T FeO + CO ⟶ Fe + CO 2 {\displaystyle {\ce {FeO + CO -> Fe + CO2}}}
不純物の除去

原料鉱石には SiO2 などの不純物が存在する。これを取り除くために高炉中に石灰石(主成分 CaCO3)を入れ、以下の反応により粘性が小さく除去しやすいスラグを生成する。スラグは CaSiO3 などの組成を持つ。 SiO 2 + CaCO 3 ⟶ CaSiO 3 + CO 2 {\displaystyle {\ce {SiO2 + CaCO3 -> CaSiO3 + CO2}}}

この反応のプロセスは以下のとおりである。 CaCO 3 ⟶ CaO + CO 2 {\displaystyle {\ce {CaCO3 -> CaO + CO2}}} CaO + SiO 2 ⟶ CaSiO 3 {\displaystyle {\ce {CaO + SiO2 -> CaSiO3}}}
歴史18世紀の高炉

鉄は、石を積んだような低温しか出せない原始的なブルマリー炉(Bloomery)でも海綿鉄などを鉄鉱石から半固体状で取り出し、鍛冶屋が鎚で鍛えれば器具にすることができる。古代の鉄器はそうして作られた。しかし高温で完全に溶解させ、液状にした銑鉄は、鋳型に流し込んで自由な形に造型することができた。そのためには高温を得るための、水車動力にする強力なを装備した高炉が必要であった。

現在知られている最も古い高炉は、中国前漢時代(紀元前1世紀頃)のものとみられる。しかし、紀元前5世紀頃と見られる鋳鉄が中国で発見されており、それよりも古い高炉があった可能性がある。初期の高炉は、内壁が粘土で作られており、リンを含む鉱石を使用していたと見られる。西洋における最初の高炉は、スウェーデン1150年から1350年の間に作られたらしい。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:34 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef