温 又柔(おん ゆうじゅう、Wen Yourou、1980年5月14日[1]- )は日本の小説家。 台湾・台北市生まれで、3歳より東京都で育つ。両親は台湾人[2]。日本語、台湾語、中国語の飛び交う家庭に育ち、創作は日本語で行う。日本語は外国語ではないが、母語とも国語とも母国語とも言い切れない。 東京都立飛鳥高等学校、法政大学国際文化学部卒業、同大学院国際文化専攻修士課程修了。学部では川村湊、大学院ではリービ英雄のゼミに所属[3]。 2009年、「好去好来歌」で第33回すばる文学賞佳作を受賞し、作家デビュー。
人物・経歴
2016年、『台湾生まれ 日本語育ち』で第64回日本エッセイストクラブ賞受賞[4]。
2017年、「真ん中の子どもたち」で第157回芥川龍之介賞候補[5]。2019年、文化庁長官表彰[6]。2020年、『魯肉飯のさえずり』で第37回織田作之助賞受賞[7]。2022年、「祝宴」で第44回野間文芸新人賞候補[8]。
好きなものは、ドラえもん、THE YELLOW MONKEY、水餃子[9]。
著作
単著
『来福の家』(集英社、2011年 / 白水Uブックス、2016年)
「好去好来歌」 - 『すばる』2009年11月号
「来福の家」 - 『すばる』2010年6月号
『台湾生まれ 日本語育ち』(白水社、2015年 / 白水Uブックス、2018年)
『真ん中の子どもたち』(集英社、2017年)
「真ん中の子どもたち」 - 『すばる』2017年4月号
『空港時光』(河出書房新社、2018年)
「空港時光」 - 『文藝』2017年冬季号
『「国語」から旅立って』(新曜社、2019年)
『魯肉飯のさえずり』(中央公論新社、2020年 / 中公文庫、2023年)
「魯肉飯のさえずり」 - 『アンデル 小さな文芸誌』2018年6月号 - 12月号
『永遠年軽』(講談社、2022年)
「永遠年軽」 - 『群像』2021年12月号
「誇り」 - 『すばる』2018年12月号
「おりこうさん」 - 『早稲田文学増刊号 家族』2022年3月
『祝宴』(新潮社、2022年)
「祝宴」 - 『新潮』2022年5月号
『私のものではない国で』(中央公論新社、2023年)
共著
『とっておきの上海』温又柔とワクワク観光隊 彩図社 2003年
『たった一つの、私のものではない名前 my dear country』Happa-no-Kofu, 2009。冊子
『本にまつわる世界のことば』(創元社、2019年)
『私とあなたのあいだ いま、この国で生きるということ』(明石書店、2020年)
単行本未収録作品
「母のくに」(『すばる』2011年3月号)
「二匹の虎」(『すばる』2023年12月号)
関連項目
リービ英雄
李良枝
楊逸
脚注^ 『すばる』2012年8月号執筆者紹介。
^ “温又柔『「国語」から旅立って』インタビュー|私が、ニホン語に住むようになるまで