混合言語
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混成語」とは異なります。

混合言語(こんごうげんご、: mixed language)[1]は、その構造が、別々の言語に由来する二つの部分からなる言語のことである[2][3][4]。典型的には、完全な二言語使用のコミュニティに新しく生じた言語で、そのコミュニティの母語として用いられる[4]。単一の系統関係は認められないことが多い[4]。混合語または混成言語(こんせいげんご)とも訳される[5]
クレオール言語との違い

混合言語はクレオール言語と混同されやすいが、異なる。 クレオール言語はピジン言語が定着して母語化したもので、形態が劇的に単純化しており、親言語の複雑な屈折を保っている混合言語とは異なっている。
言語例

複数の文献で混合言語とされる言語には以下のようなものがある。

英語ロマンス語ゲルマン語
ミチフ語
クリー語フランス語
メディア・レングア(英語版)
ケチュア語スペイン語
メードヌイ・アレウト語
アレウト語ロシア語
シェルタ語
英語アイルランド語
日本語の混合言語説

日本語は系統不明であることから混合言語説がある。詳細は「日本語の起源#混合言語説」を参照
混合言語の定義

混合言語の定義は曖昧である。大量の単語の借用のみでは混合言語といわず、形態にまで影響を及ぼすと混合言語とされることが多いが、絶対的な基準はない。そもそも、言語は容易に混じり合うため、すべての言語は論理的に混合言語でありうる。言語の系統語族以上に遡れないのは、祖語が混合言語であるからと考えられ、人類史において言語の混合と分化は頻繁に繰り返されてきたものと想定される。
関連語・類語

ピジン言語

クレオール言語

言語接触

スルジク

脚注[脚注の使い方]^ 文部科学省他編 1997.
^ Bakker & Mous 1994: 1.
^ Thomason 1997: 1.
^ a b c Matras & Bakker 2003: 1.
^ 亀井他編 1995: 594.

参考文献

亀井孝、河野六郎、千野栄一(編)1995 『
言語学大辞典:第6巻術語編』 東京:三省堂。

文部科学省、日本言語学会、日本英語学会(編)1997 『学術用語集:言語学編』 国立情報学研究所、2012年10月15日閲覧。

Bakker, Peter & Maarten Mous. 1994. Mixed Languages: 15 Case Studies in Language Intertwining. Amsterdam: IFOTT.

Matras, Yaron & Peter Bakker. 2003. The study of mixed languages. In: Matras & Bakker eds., 1-19.

Matras, Yaron & Peter Bakker (eds.) 2003. The Mixed Language Debate: Theoretical and Empirical Advances. Berlin: Walter de Gruyter.

Thomason, Sarah G. 1997. Contact Languages: A Wider Perspective. Amsterdam: John Benjamins.

典拠管理データベース
国立図書館

ドイツ


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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