深谷忠記
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深谷 忠記(ふかや ただき、1943年12月17日[1] -)は日本小説家推理作家東京都生まれの千葉県育ち。東京大学理学部卒。
概要

1982年、『ハーメルンの笛を聴け』で江戸川乱歩賞候補となる。

1985年、『殺人ウイルスを追え』で第三回サントリーミステリー大賞の佳作に入選し、本格派の新鋭として注目を集める。

1986年の『信州・奥多摩殺人ライン』以後は、数学者の黒江壮と出版社の文芸部員・笹谷美緒のコンビを主人公にした『阿蘇・雲仙逆転の殺人』、『札幌・仙台48秒の逆転』といったトラベルミステリー、『「法隆寺の謎」殺人事件』、『人麻呂の悲劇』といった歴史ミステリーを主に書き続けてきたが、1994年の『運命の塔』を境にして、以後は『自白の風景』、『十五年目の序章』(『五十年目の序章』と改題)、『迷界流転』(『平城京殺人事件』と改題)などの単発物が増え、2000年以後は『目撃』、『Pの迷宮』(『黙秘』と改題)、『審判』、『毒』、『傷』、『殺人者』といった単発物の社会派本格ミステリーが中心になっている。

作品
シリーズ作品
壮&美緒シリーズ

東京・水道橋にある慶明大学(けいめいだいがく)で助手(のちに講師に昇格)をしている数学者の黒江壮と、神田にある中堅出版社・清新社(せいしんしゃ)の文芸書籍編集部員の笹谷美緒のコンビが、難事件を解決するトラベルミステリーシリーズ。

信州・奥多摩殺人ライン(1986年9月 エイコー・ノベルズ / 1989年3月 ケイブンシャ文庫 / 1992年8月
講談社文庫 / 2017年3月 光文社文庫

「阿蘇・雲仙」逆転の殺人(1986年10月 カッパ・ノベルス / 1990年6月 光文社文庫 / 2000年2月 ケイブンシャ文庫)

「札幌・仙台」48秒の逆転(1987年4月 カッパ・ノベルス / 1990年10月 光文社文庫 / 2000年12月 ケイブンシャ文庫)

アリバイ特急+?の交叉(1987年7月 講談社ノベルス / 1990年5月 講談社文庫 / 1997年8月 ケイブンシャ文庫)

「南紀・伊豆」Sの逆転(1987年11月 カッパ・ノベルス / 1991年2月 光文社文庫 / 2001年11月 ケイブンシャ文庫)

津軽(アリバイ)海峡+?の交叉(1988年1月 講談社ノベルス / 1991年4月 講談社文庫 / 1998年3月 ケイブンシャ文庫)

「法隆寺の謎」殺人事件(1988年5月 カッパ・ノベルス / 1992年2月 光文社文庫 / 1999年7月 徳間文庫

横浜・長崎殺人ライン(1988年7月 エイコー・ノベルズ / 1991年8月 光文社文庫)

弥彦・出雲崎殺人ライン(1988年9月 トクマ・ノベルズ / 1991年7月 徳間文庫 / 2001年1月 光文社文庫)

「万葉集の謎」殺人事件(1988年12月 カッパ・ノベルス / 1992年7月 光文社文庫 / 2000年1月 徳間文庫)

寝台特急「出雲」+?の交叉(1989年3月 講談社ノベルス / 1992年1月 講談社文庫 / 1998年11月 ケイブンシャ文庫)

「邪馬台国の謎」殺人事件(1989年7月 カッパ・ノベルス / 1993年3月 光文社文庫 / 2000年7月 徳間文庫)

詩人の恋 信州殺人事件(1989年9月 ノン・ノベル / 1996年6月 ノン・ポシェット

指宿・桜島殺人ライン(1989年11月 トクマ・ノベルズ / 1993年4月 徳間文庫 / 2002年7月 光文社文庫)

鈴蘭伝説の殺人(1990年1月 カッパ・ノベルス)

【改題】札幌・鈴蘭伝説の殺人(1993年8月 光文社文庫 / 2001年7月 徳間文庫)


「博多・熱海」殺人交点(1990年5月 カッパ・ノベルス)

【改題】熱海・黒百合伝説の殺人(1994年3月 光文社文庫 / 2002年1月 徳間文庫)


北津軽逆アリバイの死角(1990年7月 講談社ノベルス / 1993年6月 講談社文庫)

【改題】「太宰治の旅」殺人事件(1999年6月 ケイブンシャ文庫)


天城峠殺人交差(1990年10月 ノン・ノベル)

【改題】踊り子の謎 天城峠殺人交差(1997年12月 ノン・ポシェット)


函館・芙蓉伝説の殺人(1990年12月 カッパ・ノベルス / 1994年8月 光文社文庫 / 2002年8月 徳間文庫)

伊良湖・犬山殺人ライン(1991年5月 トクマ・ノベルズ / 1995年11月 徳間書店 / 2003年5月 光文社文庫)

人麻呂の悲劇(1991年9月 カッパ・ノベルス【上・下】 / 1995年4月 光文社文庫【上・下】 / 2006年4月 徳間文庫)

萩・津和野殺人ライン(1992年3月 カドカワノベルズ / 1994年12月 角川文庫 / 2004年5月 光文社文庫)

倉敷・博多殺人ライン(1992年11月 C★NOVELS / 1997年10月 中公文庫 / 2005年5月 光文社文庫)

釧路・札幌1/10000の逆転(1993年6月 カッパ・ノベルス / 1998年2月 光文社文庫 / 2011年3月 光文社文庫【新装版】)

尾道・鳥取殺人ライン(1993年10月 ジョイ・ノベルス / 2001年8月 光文社文庫 / 2008年4月 徳間文庫)

横浜・修善寺0の交差(1994年9月 講談社ノベルス / 1997年8月 講談社文庫 / 2005年12月 光文社文庫)

能登・金沢30秒の逆転(1995年11月 カッパ・ノベルス / 2000年4月 光文社文庫)

長崎・壱岐殺人ライン(1996年5月 カドカワノベルズ / 2000年3月 角川文庫 / 2006年7月 光文社文庫)

千曲川殺人悲歌(1997年5月 講談社ノベルス / 2001年1月 講談社文庫 / 2006年12月 光文社文庫)

安曇野・箱根殺人ライン(1999年10月 ジョイ・ノベルス / 2003年8月 講談社文庫 / 2010年5月 光文社文庫)

札幌・オホーツク逆転の殺人(2000年10月 カッパ・ノベルス / 2003年10月 光文社文庫 / 2018年8月 光文社文庫【新装版】)

佐渡・密室島の殺人(2002年8月 トクマ・ノベルズ / 2004年8月 徳間文庫 / 2007年12月 光文社文庫)

十和田・田沢湖殺人ライン(2004年9月 ジョイ・ノベルス / 2008年5月 光文社文庫)

多摩湖・洞爺湖殺人ライン(2006年6月 ジョイ・ノベルス / 2009年5月 光文社文庫)

「奥の細道」不連続殺人ライン(2013年9月 徳間文庫)

遺産相続の死角 東京?札幌殺人ライン(2014年7月 光文社文庫)

悪意の死角 東京?京都殺人ライン(2015年7月 光文社文庫)

愛の死角 京都?東京殺人ライン(2016年9月 光文社文庫)

Nの悲劇 東京?金沢殺人ライン(2017年12月 光文社文庫)

AIには殺せない 東京?出雲殺人ライン(2019年1月 光文社文庫)

宇津木冬彦シリーズ

警視庁捜査一課警部補である宇津木冬彦が活躍するシリーズ。

飛鳥殺人事件(1992年8月 カッパ・ノベルス【上・下】 / 1996年2月 光文社文庫【上・下】 / 2005年6月 徳間文庫)

東京・上海 二重交点の謎(1995年1月 カッパ・ノベルス)

【改題】横浜・木曾殺人交点(1999年4月 光文社文庫 / 2004年4月 徳間文庫)


シリーズ外作品



落ちこぼれ探偵塾―偏差値殺人事件(1982年7月
ソノラマ文庫

【改題】偏差値殺人事件(1988年1月 ケイブンシャ文庫)

偏差値・内申書殺人事件(1998年1月 講談社文庫)- 「偏差値殺人事件」と「内申書殺人事件」の合本



ハムレットの内申書(1983年7月 ソノラマ文庫)

【改題】内申書殺人事件(1988年7月 ケイブンシャ文庫)

偏差値・内申書殺人事件(1998年1月 講談社文庫)- 「偏差値殺人事件」と「内申書殺人事件」の合本



甲子園殺人事件(1984年5月 ソノラマ文庫 / 1987年9月 ケイブンシャ文庫 / 1996年4月 光文社文庫)

西多摩殺人事件(1984年11月 エイコー・ノベルズ)

【改題】成田・青梅殺人ライン(1988年10月 光文社文庫 / 1998年9月 日文文庫)


0.096逆転の殺人(1986年4月 カッパ・ノベルス / 1990年2月 光文社文庫 / 1997年10月 日文文庫)

南房総・殺人ライン(1987年2月 廣済堂ブルーブックス / 1988年10月 広済堂文庫)

【改題】房総・武蔵野殺人ライン(1994年6月 講談社文庫)


一万分の一ミリの殺人(1987年6月 廣済堂ブルーブックス / 1989年10月 講談社文庫)

【改題】殺人ウイルスを追え(2000年5月 日文文庫 / 2014年10月 光文社文庫)


東大・一橋大ゼロの誘拐(1987年10月 トクマ・ノベルズ)

【改題】ゼロの誘拐(1990年11月 徳間文庫 / 1999年8月 日文文庫)


暗号・殺人劇場(1988年4月 ノン・ノベル)

【改題】一七七文字の殺人(1995年6月 ノン・ポシェット)


ハーメルンの笛を聴け(1989年5月 中央公論新社 / 1991年11月 C★NOVELS / 1995年8月 中公文庫

虹色の罠(1989年8月 トクマ・ノベルズ / 1991年11月 徳間文庫)

【収録作】「死者の証明」「虫の魂」「残酷な夕陽」「哀れな鬼子母」「誤算」「お礼参り」


黒の組曲(1992年1月 双葉社 / 1994年1月 双葉ノベルズ / 1996年3月 双葉文庫)

運命の塔(1994年5月 講談社 / 1996年6月 講談社ノベルス / 2002年6月 講談社文庫)

十五年目の序章(1995年8月 徳間書店)

【改題】五十年目の序章 東京・佐賀殺人ライン(1997年9月 トクマ・ノベルズ / 2000年12月 徳間文庫)


自白の風景(1996年10月 講談社 / 2001年1月 トクマ・ノベルズ / 2003年2月 徳間文庫)

男+女=殺人(1997年6月 実業之日本社)

【収録作】「居眠り刑事」「武蔵が教えた」「階上のピアノ」「欲と毒」「綾の怨恨」「祭り囃子の夜」「凶悪な炎」「偶然と必然」


ダンチェンコの罠(1997年10月 双葉社)

【改題】逆転!一億円詐取(2001年6月 トクマ・ノベルズ / 2003年6月 双葉文庫)


迷界流転(1998年4月 中央公論新社)

【改題】平城京殺人事件(2001年2月 中公文庫 / 2004年12月 光文社文庫)


ソドムの門(1999年1月 祥伝社 / 2002年10月 祥伝社文庫)

タイム(2000年3月 角川書店 / 2002年5月 角川文庫)

目撃(2002年3月 角川書店 / 2005年10月 角川文庫 / 2020年12月 徳間文庫)

殺意の陥穽(2003年6月 徳間書店 / 2007年6月 徳間文庫)

Pの迷宮(2003年9月 角川書店)

【改題・加筆】黙秘(2009年7月 講談社文庫)


審判(2005年4月 徳間書店 / 2009年5月 徳間文庫 / 2019年6月 徳間文庫【新装版】)

毒(2006年8月 徳間書店 / 2011年1月 徳間文庫)

傷(2007年7月 徳間書店)

【改題】立証(2011年6月 徳間文庫 / 2022年1月 徳間文庫【新装版】)


悲劇もしくは喜劇(2008年7月 実業之日本社)

【改題・全面改稿】偽証(2010年11月 実業之日本社文庫 / 2023年7月 徳間文庫)


殺人者(2009年8月 徳間書店)

【改題】殺人者(ソウル・マーダー)(2012年2月 徳間文庫 / 2023年3月 徳間文庫【新装版】)


評決(2010年7月 徳間書店)

【改題】評決の行方 母親殺し事件の深層(2015年11月 光文社文庫)


無罪(2011年8月 徳間書店 / 2018年4月 光文社文庫)

共犯(2012年8月 徳間書店)

【改題】共犯 幼女誘拐事件の行方(2016年3月 光文社文庫)


我が子を殺した男(2017年6月 光文社文庫)

【収録作】「欲と毒」「階上のピアノ」「居眠り刑事」「武蔵が教えた」「我が子を殺した男」


執行(2021年8月 徳間書店 / 2023年12月 徳間文庫)

アンソロジー

「」内が深谷忠記の作品

推理小説代表作選集 1987年版(1988年5月 講談社)「死者の証明」

【改題・再編集】誰がための殺人 ミステリー傑作選25(1993年11月 講談社文庫)


ミステリーが好き(1990年4月
新潮社 / 1995年1月 講談社文庫)「階上のピアノ」

日本ベストミステリー「珠玉集」〈中〉(1992年7月 光文社カッパ・ノベルス)「綾の怨恨」

【改題】秘密コレクション 日本ベストミステリー選集23(1996年7月 光文社文庫)


「傑作推理」(ベスト・オブ・ベスト)大全集〈下〉(1995年8月 光文社カッパ・ノベルス)「武蔵が教えた」

【改題】黒衣のモニュメント 日本ベストミステリー選集27(2000年6月 光文社文庫)


現場不在証明 ミステリーアンソロジー(1995年8月 角川文庫)「凶悪な炎」

最新「珠玉推理」大全〈中〉(1998年9月 光文社カッパ・ノベルス)「井伊直弼は見ていた?」

【改題】怪しい舞踏会 日本ベストミステリー選集29(2002年5月 光文社文庫)


迷宮の旅行者 本格推理展覧会(1999年10月 青樹社文庫)「居眠り刑事」

自選ショート・ミステリー2 ミステリー傑作選・特別編〈6〉(2001年10月 講談社文庫)「蒔いた種」

事件現場に行こう(2001年11月 光文社カッパ・ノベルス)「無意識的転移」

【文庫】事件現場に行こう 日本ベストミステリー選集33(2006年4月 光文社文庫)


映像化作品
テレビドラマ
日本テレビ


火曜サスペンス劇場

信州奥多摩殺人ライン(1987年3月24日、主演:山口果林、原作:信州・奥多摩殺人ライン)

津軽海峡―殺しの双曲線(1988年3月15日、主演:柏原芳恵、原作:津軽海峡+?の交叉)

再会・殺意の方程式(1988年12月6日、主演:山口果林、原作:アリバイ特急+?の交叉)


テレビ朝日


土曜ワイド劇場

鬼怒川渓谷湯けむり殺人行(1989年5月27日、主演:岡江久美子、原作:西多摩殺人事件)

伊豆天城峠殺人交差(1992年12月5日、主演:嶋政宏水野真紀、原作:踊り子の謎 天城峠殺人交差)

オムニバススペシャル 殺意を抱く女たち「女秘書の誤算」(1995年11月4日、主演:池上季実子、原作:綾の怨恨)

法律事務所シリーズ(主演:水谷豊
自白の風景(2006年8月12日)



TBS


月曜ドラマスペシャル

萩・津和野殺人ライン(1998年7月27日、主演:村上弘明・水野真紀)


BSジャパン


女と愛とミステリー

伊豆・天城越え殺人事件!(2001年12月23日、主演:木の実ナナ浅田美代子、原作:踊り子の謎 天城峠殺人交差) - 1992年にテレビ朝日系で放送された「伊豆天城峠殺人交差」のリメイク版

南紀・伊豆Sの逆転(2002年3月10日、主演:榎木孝明佐藤藍子

芸能記者・柳田信吉の挑戦 スター誕生殺人事件(2003年2月23日、主演:内藤剛志、原作:信州・奥多摩殺人ライン)


水曜ミステリー9

離婚弁護士 立証(2013年5月29日、主演:富田靖子、原作:立証)

共犯 元刑事 永井耕作の誘拐捜査(2016年6月1日、主演:橋爪功、原作:共犯)


バラエティー

超再現!ミステリー(2012年7月17日、日本テレビ系、原作:毒)

脚注^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.463

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