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出典検索?: "深夜アニメ" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2014年9月)
深夜アニメ(しんやアニメ)は、主に深夜番組として放送されるテレビアニメ全般の呼称である。
本項では、主に地上波(NHKおよび在京キー局系列局)およびその系列のBS放送局でおおむね23時以降[注釈 1]の深夜から未明にかけて放送されるテレビ番組を対象として説明する。
なお、TOKYO MXなどの独立放送局で放送される新作テレビアニメ全般については「UHFアニメ」も参照のこと。本項ではそれに該当する番組群を便宜上「独立局系深夜アニメ」などと称することとする。 深夜アニメという単語を命名ないし提唱した人物や団体は不明だが、ソニーのDVD/BDレコーダー(スゴ録/BDZシリーズ)における録画予約の番組ジャンルの「深夜アニメ」という項目や[3]、2016年4月より放送しているインターネットテレビ局のAbemaTV(現在のABEMA)での「深夜アニメチャンネル」(2018年4月の改編でこのチャンネルは消滅[4])など、各種媒体や商品で深夜帯に放送されるテレビアニメを指す名称として使用されている。 日本では、朝や夕方など(全日帯[5])に子どもやファミリー向けを中心としたテレビアニメが長年放送されてきたが、1990年代後半からは深夜帯にも青年向けのテレビアニメが徐々に放送され始めた[6]。1998年頃からは需要を見込んだ深夜帯のアニメ番組の採算性が注目されるようになり[7]、テレビアニメの放送形態として一般化していった。この動きには、深夜帯のアニメ番組でも製作委員会方式が採用されだしたことが一因であるといわれている[注釈 2]。製作側にとっては映像ソフトの販売による収益が見込めることに加えて、深夜枠で放送することでそのコストを安くあげることができ、テレビ局側にとっても深夜の番組枠を有効活用できるというメリットがあることが製作本数の増加に繋がった[6]。 少子化により子どもやファミリー向けのテレビアニメの需要が低下する中、2000年代半ば頃になると、アニメファンや原作のファンなどにターゲットを切り替え、製作委員会の出資企業が放送局の番組枠を買い取ってスポンサーとなり、深夜アニメが数多く放送されるようになった[9]。2006年には、深夜アニメの製作分数が全日帯のアニメとほぼ互角となる規模まで拡大[8][注釈 3]。製作本数は同年の時点で深夜アニメが全日帯のアニメを越えていると分析しているものもある[10]。さらに、日本動画協会が発行する「アニメ産業レポート」によると、2015年には日本のアニメ史上初めて、キッズ・ファミリーアニメ(全日帯放送)と深夜アニメ(深夜帯放送)の制作分数が逆転した。レポート内では、「深夜アニメがマイナーな領域だという認識を改めなければならない時代が訪れた」と総括している[11]。 テレビ放送は後日発売されるビデオソフト(DVDやBlu-ray Disc)および関連商品の販売促進を主な目的としており、製作費を回収するための重要な収益源でもある[6]。スポンサーはビデオソフトや音楽ソフトのメーカー、原作の単行本の出版社、ゲームなどのコンテンツ系企業が主体である。なお、スポンサーによる収入だけでは基本的にビジネスとして成立しないことから、関連商品にはしばしば特典が用意され、視聴者の購入意欲を高める手法が採られている。「テレビアニメ#視聴層の二極化とパッケージ販売(ビデオソフト化)による制作費回収システム」も参照 現在の関東圏民放局(在京キー局、独立局)の詳細な放送動向については、本項次節を、BS・CS放送の状況についてはBS・CS放送局における主な放送の動向を参照。 インターネットにおける深夜アニメ配信の状況については、テレビアニメのインターネット配信などを参照。 作品の放送期間は、在京キー局が製作するテレビドラマなどと同様に1クール(3か月間・10 - 13回)がほとんどで、長くても2クール(6か月間・22 - 26回)までが基本となり、3クール以上連続で放送されたものはごく一部に限られる。なお、『SPY×FAMILY』などのように当初から期間をあらかじめ分割して放送するケースも増加傾向にある。 朝夕を中心とした従来のテレビアニメはその多くが全国ネットで放送されるが、深夜アニメの場合は各局のローカル編成枠での放送が基本となるため、同じ番組であっても、放送される日時は放送局により大きく異なる。2010年代後半以降になると、深夜アニメでも全国同時ネットで放送される番組枠が誕生している(それ以前にも、日本テレビ系列で『NANA』が単発ながら全国同時ネットの深夜アニメとして放送されたことがある)。 全国ネット以外で放送される深夜アニメは、大半が三大都市圏(関東・近畿[注釈 4]・中京広域圏)ないし五大都市圏(三大都市圏に加えて北海道と福岡県[注釈 5])での放送で、それ以外の地方では放送実績が少ない。これは、放送局の組み合わせが製作委員会の意向により決定される場合が多く、対象から外れた放送局では番組販売を通じて放送局側が番組を購入し放送する形となるためである[12]。ただし、三大・五大都市圏以外でも積極的に深夜アニメ(独立局系の番組を含む)を放送している放送局もあり、中には作品の製作委員会に参加した実績がある放送局もある。また、日本の特定の地域を舞台として描いている作品の場合、その地元の放送局で単発的に放送されるケースもある。 視聴率は深夜帯であるため[注釈 6]、2009年頃の水準では2.0%以上で「合格点」といわれ[14]、4.0%以上で「高視聴率」といわれる[15][16][17][18][19]。インターネット配信が一般的となった2020年代には、2%台で高視聴率として扱う報道も見受けられる[20] 一方、深夜アニメの一般層への需要が高まったことにより、日本テレビの『FRIDAY ANIME NIGHT』のようにリアルタイム視聴を前提として早い時間帯に放送するケースも見られるようになった。
概要
放送形態の特徴