海綿動物門 Porifera
生息年代: エディアカラ紀?現世 Pre??OSDCPTJKPgN
"Calcispongiae" from Ernst Haeckel's
Kunstformen der Natur, 1904
分類
海綿動物(かいめんどうぶつ、英: sponge)は、海綿動物門(羅: Porifera)に属する動物の総称である。海綿、カイメンなどとも表記される。
熱帯の海を中心に世界中のあらゆる海に生息する。淡水に生息する種も存在する。壺状、扇状、杯状など様々な形態をもつ種が存在し、同種であっても生息環境によって形状が異なる場合もある。大きさは数mmから1mを越すもの(南極海に生息する樽状の海綿 Scolymastra joubini)まで多様である。多細胞生物であるが、細胞間の結合はゆるく、はっきりとした器官等の分化は見られない。細かい網目状の海綿質繊維からなる骨格はスポンジとして化粧用や沐浴用に用いられる。 海綿は固着性の動物である。基本的には放射相称
生物学的特徴
大部分は海産で、潮間帯から深海まで様々なものがある。淡水産の種も少ないながら存在する。岩盤や海藻、あるいは貝殻の上など、硬い基盤の上に張り付いて成長するものが多いが、深海の泥底には根状の構造で突き刺さるようにして定着するものがある。
カイメンは濾過摂食者であり、体内を通り抜ける水の中から有機物微粒子や微生物を捕らえて栄養とする。それらは襟細胞や内部の食細胞によって確保される。ただし、深海などには肉食性カイメンと呼ばれるものがあり、それらはより大きな小型甲殻類などを捕らえて消化する。
海綿の体内には大量の微生物が共生しており、種によっては全体積の 40% を微生物が占める[1]。その多くが海綿体内からのみ発見される種である。現在、細菌と古細菌双方に、Poribacteria(カイメン Porifera に因む)やタウム古細菌(Cenarchaeum symbiosumなど)といった新しい門 が提唱されている[2]。 生殖は無性生殖と有性生殖の双方を行う。無性生殖として体表から芽が成長して繁殖するほか、芽球と呼ばれる芽を体外に放出して繁殖する種もある。有性生殖も多様であり、雌雄同体と雌雄異体の双方の種がある。多くの種では受精後、幼生になるまでは親の体内で育つ胎生であるが、卵生の種も存在する。 発生の過程において、外胚葉や内胚葉といった胚葉の形成は起こらない。また、多細胞でありながら明瞭な器官の分化が見られない。このため、海綿動物門および平板動物門(同様に組織の分化が見られない)は側生動物 Parazoa として、器官系が分化したその他の動物である真正後生動物 Eumetazoa とは区別されている。
生殖
発生