海岸地形
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この項目では、陸と海が接する部分について説明しています。その他の用法については「海岸 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

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沖縄県来間島の長間浜 磯の海岸(千葉県鴨川市 フィリピン共和国バタンガス州ナスグブ町の海岸

海岸(かいがん)とは、に接する部分のこと。海辺(うみべ)、渚・沚(なぎさ)、汀(みぎわ)、水際(みずぎわ・すいさい)などともいう。
目次

1 概要

1.1 沈水海岸

1.2 離水海岸

1.3 中立海岸


2 海岸の環境と生物

2.1 潮上帯

2.2 潮間帯

2.3 潮下帯

2.4 海岸の型


3 海岸の利用と保護

4 脚注

5 参考文献

6 関連項目

7 外部リンク

概要

海により形成された陸地部分を指すが、陸と海との境界は海岸線(かいがんせん)と呼ばれる。汀線(ていせん)ともいう。海面は潮汐とともに上下し、潮差の大きい地方では、1日のうちでも周期的に大きく変動する。満潮時の境界線を高潮海岸線または満潮汀線とよび、普通地形図で用いられる。干潮時の海岸線は低潮海岸線あるいは干潮汀線とよんで、通常海図に描かれる。海岸線は、波による侵食堆積作用、地殻運動による隆起と沈降、海水準変化などによってその位置が変化しやすい[1][2]

海岸の地形をその成因により分類すると沈水海岸と離水海岸に分けることが出来る。海岸の気候海洋性気候である。
沈水海岸

沈降により、相対的に海面が上昇したものを沈水海岸という。

河川などによって削られた地形に海が入り込むために、海岸付近で急激に深くなったり、岸近くに思わぬ暗礁があったりと海岸線が複雑になることが多い。海岸は硬い岩石からなり、岩石が露出し、山地が海岸に迫る。このような海岸は岩礁海岸や磯浜海岸とよばれ、一般には磯(いそ)とも呼ばれる。地形ではリアス式海岸多島海フィヨルド三角江、断層海岸などがこれに分類される。例として三陸海岸瀬戸内海スカンディナビア半島のフィヨルド地帯が挙げられる。
離水海岸

逆に海底が隆起し、相対的に海面が下降したものが離水海岸である。

海岸線は平坦、遠浅で、海岸は地層が凝固していない砂からなる砂浜海岸となることが多い。地形では沿岸州、潟湖(ラグーン)、砂州砂嘴砂丘陸繋島陸繋砂州(トンボロ)、海岸平野海岸段丘海食崖・海食棚(波食台)がこれに分類される。例として千葉県九十九里浜、鹿児島県吹上浜などが挙げられる。
中立海岸

海面の変化に影響されないものを中性海岸という。デルタ海岸干潟珊瑚礁などがこれに分類される。他に埋立地などの人工海岸も現在では少なくない。
海岸の環境と生物

海岸にはたくさんの生物がすんでいるが、それらの生物は潮の満ち引き具合、海岸の底質(干潟・砂・岩礁)、食物の分布などに応じて細かくすみわけている。岩礁の場合、水準によって岩の上に付着する生物が違うため、帯状分布が観察しやすい。

海岸の生物の生息場所を表す方法のひとつとして、潮の満ち引きによる区分がある。満潮時の海岸線を満潮線、干潮時の海岸線を干潮線とよび、海岸をその2つの線で区切ると以下3つの地帯ができる。
潮上帯

満潮線より上の地帯で、いつも陸上となる部分。飛沫帯(ひまつたい)ともいう。ふつうの植物は塩分に弱いので海岸から距離を置く必要があり、植物が生えきれない砂浜や岩場は乾燥が激しい。よってここには乾燥と潮風に耐えうる生物だけが生息できる。
潮間帯

満潮線と干潮線の間の地帯で、1日のうちに陸上になったり海中になったりする部分を潮間帯という。河川や海水が無機塩類を運搬するうえ潮が引くと日光がよく当たる。生物にとって栄養と太陽光は充分だが、日射や降水によって塩分濃度や温度が急激に変わり、また強い波浪にも対応する必要がある。よってここには環境の変化に強い生物が多い。干潮時に海水が残る部分を潮だまりといい、生物の生活の上では重要である。
潮下帯

干潮線より下の地帯で、いつも海中となる部分。生物にとっては安定した環境だが、干潮線の直下などでは強い波浪に対応する必要がある。
海岸の型


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