浮世絵 女ねずみ小僧
ジャンル時代劇
脚本菊島隆三・大津皓一・宮川一郎・津田幸夫・小国英雄・早坂暁・橋本絲・浅井昭三郎
『浮世絵 女ねずみ小僧』(うきよえ おんなねずみこぞう)は、1971年(昭和46年)・1972年(昭和47年)・1974年(昭和49年)にフジテレビ系列で毎週土曜夜10時30分からの1時間枠に放映された小川真由美主演のテレビ時代劇シリーズ。計49話。
また1977年(昭和52年)には同じフジテレビ系列で小川真由美以外の出演者と設定を一新した実質的シリーズ第4弾『ご存知 女ねずみ小僧』全31話が放映された。 時は元禄時代。昼は常盤津の師匠で、夜は義賊・女ねずみ小僧として活躍するお京(小川真由美)が、男ねずみ・留吉(田中邦衛)とコンビを組み、手下の「小ねずみ」軍団を率いて悪に立ち向かう。このほか、ねずみ小僧を追う同心・青木兵庫(第1シリーズは近藤洋介、第2シリーズから橋本功)、岡っ引・新八(高津住男)らがレギュラー出演した。 本シリーズは、テレビ局が制作費を調達して下請けの制作会社に支給(スポンサーからの広告料だけでは足りない場合はテレビ局が負担)する従来式の「自主制作作品」とは異なり、放送枠を買いとった広告代理店が制作費を調達して制作会社に支給する「持ち込み制作作品」[1]で、制作はC.A.Lに一任されていた。 企画は日本テレビの時代劇『剣』(1967?1968年)などを手掛けた電通の宮本進。宮本は当時上演されていた舞台劇『ご存知鼠小僧・三の替り極付発狂版』で「鼠の五番」を演じた小川の「早速自分より発します。おひかえなすっておくんなさい」という口上の響きが気に入り、小川の女ねずみ小僧に『剣』の第34話「瓦版ねずみ小僧」で田中邦衛が演じた男ねずみ小僧を組ませることを着想した。電通の企画説明会では、泥棒とヤクザはクライアントのイメージを悪くするので企画のタブーだと幹部から吊るし上げを食らったが、宮本は「泥棒といっても勧善懲悪にします」と大見得を切り、次回作に内定していた『木枯し紋次郎』を引き合いに出して、なぜ渡世人の紋次郎は良くて義賊のねずみ小僧はいけないのかと反論。激論の末に宮本が幹部の目の前で企画書を破り棄てて退室すると、「あいつが、あそこまで言うんなら」と幹部の意見は一変、結局企画にゴーサインが出ることになった[2]。 最終シリーズとなる第3シリーズは、それまでのC.A.Lに代わり三船プロダクションが制作を担当。C.A.Lおよび宮本は、企画・制作協力として携わった。
概要
放送期間
第1シリーズ:1971年10月2日 - 12月25日(全13話)
第2シリーズ:1972年6月3日 - 11月11日(全23話)
第3シリーズ:1974年1月5日 - 3月30日(全13話)
キャスト
お京(女ねずみ/常盤津の師匠)… 小川真由美
留吉(男ねずみ/大工職人)… 田中邦衛
青木兵吾(北町の同心)… 近藤洋介(第1シリーズ)、橋本功(第2、第3シリーズ)
新八(岡っ引)… 高津住男
相良達之進(北町の同心)… 浜田寅彦(第1シリーズ)、近藤洋介(第2シリーズ:第5、7話)
加兵ヱ(飯屋「たつみや」主人)… 浅若芳太郎
お菊(飯屋「たつみや」女中)… 津川透子(第1、第2シリーズ)
お京配下の「小ねずみ」 (準レギュラー出演)
おひさ … 千草かのこ(第1シリーズ:第3、4、6、10、11話)、沢宏美(第1シリーズ:第1、2、7、9話)
ねの一番 … 赤沢亜沙子(第1シリーズ:第4、6、10、11、12話)
ねの二番 … 吉田未来(第1シリーズ:第4、6、10、11話)