津電灯
[Wikipedia|▼Menu]

津電灯株式会社(2代目)種類株式会社
本社所在地 三重県津市大字南堀端34番屋敷
設立1908年(明治41年)12月8日[1]
(初代津電灯は1896年5月19日
解散1922年(大正11年)5月1日[2]
三重合同電気を新設し解散)
業種電気
事業内容電気供給事業ガス供給事業
歴代社長田中善助
川喜田四郎兵衛
川喜田久太夫(1919-1922年)
公称資本金200万円
払込資本金100万円
株式数4万株(額面50円)
総資産124万2千円
収入15万4千円
支出4万9千円
純利益10万5千円
配当率年率12.0%
株主数369名
主要株主川喜田久太夫 (10.8%)、川喜田四郎兵衛 (6.8%)、百五銀行 (6.0%)、松本恒之助 (4.2%)、小島惣右衛門 (2.8%)
決算期5月末・11月末(年2回)
特記事項:資本金以下は1918年11月期決算時点[3][4]
テンプレートを表示

津電灯株式会社(.mw-parser-output .lang-ja-serif{font-family:YuMincho,"Yu Mincho","ヒラギノ明朝","Noto Serif JP","Noto Sans CJK JP",serif}.mw-parser-output .lang-ja-sans{font-family:YuGothic,"Yu Gothic","ヒラギノ角ゴ","Noto Sans CJK JP",sans-serif}旧字体:津電燈株式會社󠄁、つでんとうかぶしきがいしゃ)は、かつて三重県津市に存在した日本の電力会社である。明治後期に存在した初代法人と、明治末期から大正にかけて存在した2代目法人の2つがある。

初代津電灯は1896年(明治29年)に設立され、三重県内最初の電気事業者として翌年火力発電により開業した。2代目津電灯は伊賀地方での水力発電を目的とする三重共同電気株式会社(みえきょうどうでんき)として1908年(明治41年)に設立。1910年(明治43年)の開業直後に初代津電灯を吸収し、翌年2代目津電灯へと社名を改めた。

2代目津電灯は最終的に津市周辺と伊賀地方の一部を供給区域としたが、1922年(大正11年)に三重県下の電気事業統合に伴って三重合同電気(後の合同電気)に統合された。電気事業のほかにも1912年(大正元年)から都市ガス供給事業も兼営していた。電気事業者としては中部電力、ガス事業者としては東邦ガス(旧・合同ガス)の前身の一つにあたる。
沿革
初代津電灯の設立

1886年(明治19年)11月3日三重県津市県庁舎において明治天皇の誕生日(天長節)を祝う式典が挙行された[5]。この式には東京から東京電灯の技師と後に名古屋電灯初代技師長となる丹羽正道(当時帝国大学工科大学生)が招かれ、移動式の小型発電機によって放電灯(アーク灯)1灯と白熱電球2灯の点灯実演が行われた[5]。この点灯が東海地方で最初の電灯点灯である[5]。その2年後の1888年(明治21年)11月、四日市で操業を開始した三重紡績(東洋紡の前身)の本社工場が自家発電により電灯を点灯したことで、東海地方でも電灯の実用化が始まった[5]

1889年(明治22年)12月、愛知県名古屋市にて名古屋電灯が開業し、日本で5番目、東海地方では第1号となる電気事業を開始した[6]。三重県内では翌年には津や四日市で電気事業起業の動きがあったとされるが、その実現までには時間を要し[7]、愛知県豊橋市豊橋電灯)や岐阜県岐阜市岐阜電灯)などが先んじて開業していく[8]1896年(明治29年)になるとようやく三重県内でも起業が実現されるようになり、3月18日津市の津電灯、4月宇治山田宮川電気(後の伊勢電気鉄道)、7月四日市の四日市電灯(後の北勢電気)という順に相次いで逓信省から電気事業経営の許可を得た[9]

この当時すなわち「旧商法」の時代(1893 - 1899年)の会社設立手続きは、発起人が農商務省より発起認可を得たのち株主募集に取り掛かり、株主の確定を済ませた上で創業総会を開催し定款役員を定め、そして株式払込みを経て農商務省から設立免許を取って設立登記を遂げる、という煩雑なものであった[10]。津電灯株式会社がこれらの手続きを執行した日付は不明ながら、1918年刊行の『三重県史』には1896年5月19日の「創立」とある[11]。設立時の資本金は3万円で、株式募集の対象者は市内現住者に限られた[12]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:122 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef