「洗礼者聖ヨハネ」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「洗礼者聖ヨハネ (曖昧さ回避)」をご覧ください。
洗礼者ヨハネ
洗礼者ヨハネ(サンドロ・ボッティチェッリ画)
先駆者、前駆授洗
生誕紀元前6年から前2年頃
ユダヤ ヘロディア王国
洗礼者ヨハネ(せんれいしゃヨハネ、ヘブライ語: ???????? ????????????, Y???n?n ha-Ma?b?l, 希: ?ω?ννη? ? βαπτιστ??, 羅: Ioannes Baptista, 伊: Giovanni Battista, 英: John the Baptist, 独: Johannes der Taufer, 仏: Jean le Baptiste, 西: Juan el Bautista, 蘭: Johannes de Doper、紀元前6年から前2年頃 - 36年頃[要出典])は、『新約聖書』に登場する古代ユダヤの宗教家・預言者。個人の回心を訴え、ヨルダン川でイエスらに洗礼(バプテスマ)を授けた。『新約聖書』の「ルカによる福音書」によれば、父は祭司ザカリア、母はエリサベト。バプテスマのヨハネ、洗者ヨハネとも表記・呼称される。ヨハネは「????(ヤハウェ)が深く恵む」という意味の名。正教会ではキリストの道を備えるものという意味の前駆(Forerunner)の称をもってしばしば呼び、日本ハリストス正教会での呼称は前駆授洗イオアン(ぜんくじゅせんイオアン)。
イエスの弟子である使徒ヨハネとは同名の別人である。『少年としての洗礼者聖ヨハネ』(アンドレア・デル・サルト画)、パラティーナ美術館、(フィレンツェ)『説教をする洗礼者ヨハネ』(ピーテル・ブリューゲル画)、ブダペスト美術館 『ルカによる福音書』1章36節では、ヨハネの母エリサベトとイエスの母マリアは親戚だったという。同福音書においては、天使ガブリエルによってその誕生を予言されている。 『マタイによる福音書』3章によれば、ヨハネは「らくだの皮衣を着、腰に革の帯をしめ、いなごと野蜜を食べ物とする人物」と記述されている。ヨルダン川河畔の荒野で、神の国が近づいたことを人びとに伝え、悔い改めるよう迫り、罪のゆるしに至る洗礼を授けていた。 洗礼は当時すでに、改宗者をイスラエルの一員として受け入れる儀式の一部として行われ、異邦人の汚れからの清めを象徴するものとされていた。しかし、ヨハネは洗礼に新たな意味と緊急性を付与した。ヨハネは、ユダヤ人でさえも罪の汚れによって神の民と呼ばれる権利を失ってしまっていると考え、洗礼は悔い改めた者に対する神の赦しの確証と、新しいイスラエルの一員として受け入れられた確証とを意味する預言的しるしとしたのである。[1] 西暦28年ころ、ナザレのイエスも彼の洗礼を受けた。彼はこの後、ヨハネによって創始された荒野での洗礼活動(荒野の誘惑)に入っている。
生涯
出生と洗礼活動