波よ聞いてくれ
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波よ聞いてくれ
ジャンル
青年漫画
漫画
作者沙村広明
出版社講談社
掲載誌月刊アフタヌーン
レーベルアフタヌーンKC
発表号2014年9月号 -
発表期間2014年7月25日[1] -
巻数既刊11巻(2024年4月23日現在)
アニメ
原作沙村広明
監督南川達馬
シリーズ構成米村正二
脚本米村正二
キャラクターデザイン横田拓己
音楽岩ア元是
アニメーション制作サンライズ
製作藻岩山ラジオ編成局
放送局毎日放送TBSほか
放送期間2020年4月4日 - 6月20日
話数全12話
ドラマ
原作沙村広明
脚本古家和尚
演出住田崇片山修植田尚
音楽林ゆうき山城ショウゴ
制作テレビ朝日MMJ
放送局テレビ朝日系
放送期間2023年4月21日 - 6月9日
話数全8話
ドラマ:波風よ立ってくれ
原作沙村広明
監督橋本侑次朗
脚本古家和尚
音楽山城ショウゴ、林ゆうき
制作テレビ朝日、MMJ
配信サイトTELASA
配信期間2023年4月29日 - 5月10日
話数全3話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメテレビドラマ
ポータル漫画アニメテレビドラマ

『波よ聞いてくれ』(なみよきいてくれ、英語: Wave, Listen to me.)は、沙村広明による日本青年漫画北海道札幌市を舞台に[2]、主人公がひょんなことからラジオパーソナリティとしてデビューし[3]、奮闘する姿を描く。『月刊アフタヌーン』(講談社)にて、2014年9月号から連載中[1]

2020年にテレビアニメ化され[4]、2023年4月にはテレビ朝日系列テレビドラマ化もされた[5]
あらすじ

2015年6月4日、札幌市のスープカレー屋「VOYAGER」で働く鼓田ミナレは、職場のラジオから自分の声が流れていることに気づく。その前日、ミナレは偶然知り合った地元のラジオ局「MRS」のディレクター麻藤兼嗣に失恋の愚痴をこぼしていたが、その内容は麻藤によって密録されていたのだった。ミナレは放送を止めるためにMRSに乗り込むが、逆に麻藤に言いくるめられ、ラジオでアドリブトークを披露することになる。

その後、ミナレは深夜帯に冠番組を与えられ、VOYAGERで働きつつラジオパーソナリティとしての活動を開始する。ミナレの番組『波よ聞いてくれ』は、麻藤の意向により「回ごとに企画を変える」という方針が採られ、ミナレも自身の失恋から着想を得て制作された架空実況オーディオドラマ、隣人を訪ねる収録、構成作家の取材旅行に同行してレポートを録音したりと、様々な番組作りに携わっていく。
登場人物

声の項は、テレビアニメ版における声優
藻岩山ラジオ局(MRS)

本作の舞台となる札幌市FMラジオ放送局。MRSは略称。コールサインはJOZV-FMで、周波数は82.6MHz。JFLの系列局で、北海道内に7か所の中継局を有し[6]、札幌市のみならず北海道全域をカバーする。名前の通りラジオ局は藻岩山の中にあり、札幌界隈での聴取率はそこそこ高い。
鼓田 ミナレ(こだ ミナレ)
声 - 杉山里穂[4]本作の主人公[7]。25歳、釧路市出身。VOYAGERの従業員。麻藤との出会いを機にラジオ業界へ足を踏み入れ、MRSで自身の冠番組を持つ。本人にその自覚は無かったが、常人とは一線を画すレベルで口が良く回り、麻藤に「26分間一度も噛んでない。素人ならば、台本を渡してリハしてさえあり得ない」と言わしめた。また、そのトークの内容も麻藤には「お前の喋りが一番面白く聴きやすかった」、久連木には「(放送作家の立つ瀬がないという意味で)面白くない」と評されている。裏表がなく、サバサバとした性格の持ち主で[8]、VOYAGERの一店員という立場でありながら、客の中には彼女をしっかり名前で覚えている人も多く、それはラジオ放送後にVOYAGERのブログにコメントが相次いだことからも分かる。私生活も仕事も恋愛も浅慮で、数々の失態をその場の勢いと気合で凌ぐ短絡的な性格ながら[9]、番組トークにおけるアドリブの評価は高い[10]。使用している携帯電話はガラケー、持ち車はMT車ネットサーフィンはVOYAGERのPCで事足りているという生活を送っている。特殊小型船舶の免許を持っている。「ミナ・レ」という名前にはアイヌ語で「ミナ = 笑う」という意味の動詞を含んでいる。
麻藤 兼嗣(まとう かねつぐ)
声 - 藤真秀[4]MRSの制作部チーフディレクター。49歳、福岡県出身のバツイチで娘がいる。ミナレの喋りの才能を見出し[11]、ミナレをラジオ業界に誘った[7]。ミナレがラジオパーソナリティとしての活動を始めてからは、ミナレの番組のディレクターも務めている。ノンスポンサーの番組を制作できる等、社内での発言権はかなり大きい。かつてテレビ局に勤務していたが、シセル光明という芸人と出会ったことがきっかけでラジオ局へ移った過去を持つ。
南波 瑞穂(なんば みずほ)
声 - 石見舞菜香[4]MRSのアシスタントディレクター大滝村(現 伊達市大滝区)出身。面倒見がよく几帳面な性格。ラジオパーソナリティとして活動を開始したミナレを自室に居候させており、また彼女の番組作りにも協力している。高い女子力の持ち主だが[8]、男女交際の経験はない。同僚の甲本に慕情を抱かれているが、自身は構成作家の久連木に好意を寄せており、久連木と親密な仲の茅代まどかに対抗心を抱いている。ペットとしてふらかん、ほどこん、おきゅうほんという3匹のを飼っている。
茅代 まどか(ちしろ まどか)
声 - 大原さやか[4]MRSでトップクラスの人気を誇る番組『September Blue Moon』のメイン・パーソナリティ[12]。ミナレのことを「面白い」と評価しているが、同時に敵視もしている。
久連木克三(くれこ かつみ)
声 - 山路和弘[4]MRSの雇われ放送作家。「呉ひさき」名義で官能小説家を兼業している。麻藤同様にミナレのことを高く評価している。
甲本 龍丞(こうもと りゅうすけ)
声 - 石川界人[4]MRSのレコーディング・エンジニア。南波に思いを寄せている。
加工猿(かこうえん)・加工豚(かこうとん)
声 - 田中正彦(加工猿)[13]龍田直樹(加工豚)[13]MRSの音声効果を担当するベテランの2人組。本名は不明。かつて「音の大将軍」と呼ばれていた伝説の音効。退職する予定だったところを麻藤に引き抜かれた。
VOYAGER(ボイジャー)

すすきのにある大繁盛のスープカレー屋。様々なパンと組み合わせて食べられることが売りで、店長の宝田は「パンとカレーの夢空間」をモットーとしている。老舗のスープカレー店「ががーりん」の味を後世に伝えていく分店としてスタートしており、また「ががーりん」の店長は宝田の師匠にあたる。店内に置かれているラジオからはMRSの番組が流れており、ミナレがラジオパーソナリティになるきっかけを作っている。東京都新宿区にあるスープカレー屋「東京ドミニカ」がモデルとなっている[14][15]
中原 忠也(なかはら ちゅうや)
声 - 矢野正明[4]従業員。キッチン担当。ミナレの後輩で[16]彼女に好意を寄せており、ミナレの奇行に呆れたりツッコんだりしながらも、基本的に受け入れている。三枚目的な風貌によらず誠実かつ他人にも損得なしに親身に接する善良な性格の人物であるため、同僚の城華マキエから好意を寄せられているが、そのことには気づいていない。
城華 マキエ(たちばな マキエ)
声 - 能登麻美子[4]従業員。過保護な兄がおり、兄によって自宅に軟禁されていたが、兄が交通事故を起こしてVOYAGERに迷惑をかけたため、その償いとして働き始めたという経緯を持つ。生真面目かつやや重い性格で、本人もそれを自覚している。VOYAGERに勤め出してからは中原の家に居候しており、またラジオのメール職人としても活動している。自らに親切に接してくれた中原を慕っているが気付いて貰えないため、彼の気持ちを知りながらすげない態度を取るミナレに対しては、やや辛辣。
宝田 嘉樹(たからだ よしき)
声 - 島田敏[4]店長。同性愛者すすきのの激戦区でカレー店を繁盛させている敏腕経営者。店のイメージを壊すミナレを嫌っているが、人手が足りないためなかなかクビにできないでいる。
柳川 国男(やながわ くにお)
アルバイト。25歳でインド人のような顔つきをしている。
井出(いで)
アルバイト。夏祭り出店時に緊急で雇われた。
波の智慧派

和寒町に本拠を置く宗教法人。マスコミ関係者を拉致・監禁しては自分たちに都合の良い番組を放送させている。
トリキュミア花輪(トリキュミア はなわ)
波の智慧派代表。かつては東京のキー局でプロデューサーをしていたが、ドキュメンタリー番組制作中にヤラセをして、失脚。現在はマスコミ関係者を拉致・監禁しては自分に都合の良い番組を放送させている。番組内容は教団のプロパガンダではなく、久連木が「面白い」と認めるほど。
穂隠(ほかくし) / パリロイア
教団の広報を担当する女性。花輪の愛人でもある。ハニートラップ要員として久連木を誘惑するが、相手にされない。巨乳の持ち主。
妻木 ヒロミ(さいき ヒロミ) / クリュドニオン
ミナレの世話係を務める美少年。16歳。ミナレに惚れる。教団摘発後はミナレが住んでいたアパートに母と共に住みつき、ミナレに色々と利用される。
ロティオン
巫女。美しい声の持ち主でミナレのラジオ番組に教団から派遣されて出演する。蔵王で記憶喪失中に波の智慧派に救出された。
その他
シセル光明(シセル こうめい)
声 -
木下紗華[17]麻藤の憧れの芸人。30年前に活動していた。ミナレとスキル面がよく似ている。
須賀 光雄(すが みつお)
声 - 浪川大輔[4]ミナレの元恋人。福岡県出身。実家の町工場が倒産しそうという嘘をつき、ミナレから50万円を借りて行方をくらませた。
沖 進次(おき しんじ)
声 - 内山昂輝[18]ミナレが暮らすアパートの1階に住む住人。ミナレが泥酔した際に何度も部屋に乱入されている。
阿曽原 律子(あぞはら りつこ)
声 - 鬼頭明里[19]沖の恋人。スラブ系3世。蔵王のかもしか温泉で行方不明となる。
中原 芽衣子(なかはら めいこ)
声 - 新井里美[17]忠也の姉。1児の母。夫がキャバクラに行ったことで腹を立て、弟の部屋に舞い込む。
城華 亨(たちばな とおる)
声 - 伊藤健太郎[17]マキエの兄。元から妹に過保護だったが、両親が亡くなってから常軌を逸した束縛をするようになる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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