油彩画
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出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。(2021年6月)
神秘の子羊への礼拝
フーベルト・ファン・エイクヤン・ファン・エイク
-1492
板、油彩

油絵(あぶらえ)は、14世紀後半頃、ヨーロッパのネーデルラント地方(現在のオランダ、ベルギー地域)で生まれ、この地方の画家であるファン・アイク兄弟によって15世紀に確立したとされている。 その後、油絵の技術、技法はイタリアへもたらされて、イタリアでさらに発展した。
油彩画の構造

油彩画は絵画の内でもすぐれて明確な積層構造をとる媒体である。塗膜[注釈 1]の接着を良くする意味で、"Fat over leanという慣(ならい)に従い、上層が下層より油分が多くなるようにする。油彩絵具による塗膜にそのまま水性絵具を重ねると剥落などの問題を起こすので避けられる[注釈 2]。経年によって、鉛白などは乾性油と反応し金属石鹸を生じ[1]、透明度が高まるので、凡そ100年以上経過すると描き直しや躊躇いが見えるようになる。これをペンティメント[2]と呼ぶ。パウル・クレーの『ドゥルカマラ島』のように、経年による絵具層の変化が利用された作品も知られている。油彩の基本的な構造は以下の通りである。
支持体
支持体は絵画の塗膜を支える平坦な物体であり、下地や描画層を物理的に保持する部分のことを指す。多くの場合、キャンバス(帆布)や、木製のパネル(羽目板)や単独の板に麻布や綿布が用いられる。
絶縁層
油彩絵具は乾性油の酸化重合によって固化する絵具であるため、布地などに直接描画すると布を酸化してしまう。それを防ぐために支持体と絵具層の間に、絶縁する層が必要となる。布を用いる場合、伝統的には麻布に膠水を引くことで絶縁する。これは前膠(まえにかわ)と呼ばれる。代表的な膠は、兎膠と牛膠である。前者は柔軟性が高く、後者は接着力が強い。特に後者は工業的にも用いられており、純度の高いものはゼラチンとして流通している。絶縁にはPVA酢酸ビニルなども用いられている。
地塗り層(下地)
絵具は下層の影響を受けるため、絶縁層と描画層との間にしばしば、地塗りをして絵具の発色を良くし描画特性を高める層を設ける。地塗り層は、上層である絵具層からある程度の油分を吸収することで絵具の固着を良くする役割も果たすことから、地塗りは技法の中でも重要な役割を果たす。キャンバスには予め地塗りを施してあるものが市販されているほか、木枠に張られた商品もある。これは便利であるが、本人の要求を満たす適性を備えているとは限らない。購買層の多くは初学者や絵画教室の生徒である。
描画層
地塗り以外の絵具の層のことを描画層と呼称する。
保護層
絵具層の上に保護の目的で施される層。油絵具に用いられる顔料の中には、硫化水素などの物質によって化学反応を起こし変色するものがある。またホコリや煙草のヤニによっても絵画は汚れる。これを防ぐ目的で描画が終了して一年程経過した後(のち)に、保護バーニッシュを塗布する。例えば、展覧会直前まで制作した絵画をその展覧会で販売し、購入者がバーニッシュの塗布を専門家に依頼する等しなかった場合、その絵画には保護バーニッシュが塗布されていない状態が続き、絵画が汚れる危険に晒され続けることになる。このバーニッシュには、後に再度溶解による除去が可能で、バーニッシュの塗り直しを許容するものを用いる。バーニッシュは剥離や剥落を抑える効果を生じる場合もある。
油彩画の材料
支持体

油彩画は布(画布・キャンバス)に描かれているという固定観念があるが、必ずしも正しくない。紙やパネル、金属板もしばしば用いられる。

亜麻大麻(麻)黄麻綿合成繊維など)綿は麻よりも酸化に弱いとされる。目の細かいものや荒いものなど様々な種類が絵画用途に供給されている。一般の麻布も適切に扱えば絵画に使用出来る。



(合板、ボード類など)

金属板(アルミニウムなど)

(羊皮紙など)

塗膜を形成する材料油絵具
油彩絵具詳細は「油彩絵具」を参照

乾性油を主成分とする固着材と顔料の屈折率の差が小さいことから、油彩絵具は高い透明性を示す。更に、固着材を多くしても問題が起き難いので透明な塗膜を作ることが出来る。粘稠度が高いことから光沢のある画面を作る。透明感と光沢のある画面が本来の特徴であり、油彩絵具が遅乾性であることから良く探究された精緻な階調の絵画も多い。肉痩せ・目減りが少ないことから、近代・現代の油彩絵具は厚塗りにも向く。乾燥が早く描画する上で規制が大きく透明性の変化に乏しいフレスコに対し、技法に対する柔軟さ、光沢、透明性や遅乾性といった性質から支持され発展してきた絵画材料である。現在市販されているチューブ入りの油絵具には、扱いやすいように体質顔料や乾燥促進剤などの助剤が練り合わせられており、容易に描画できるよう調整されている。
地塗り塗料(地塗り絵具)

炭酸カルシウム、白亜(炭酸カルシウムが主成分)、チタン白などの顔料と、水や加工した乾性油などを固着材とする材料が用いられる。水性地は上の絵具層から多くの油分を吸収して塗膜が艶消しになり易い。油性地は上層の油をあまり吸収せず画面に艶が生まれ易いものの、絵具の固着性が劣る場合がある。膠水と乾性油を混合しエマルションにした材料を用いた半油性地は両者の中間の性質を持つ。
メディウム

狭義には練り合わせ材や展色材の中の固着材を指す。広義には絵具そのもの、溶き油を含める場合もある。ただし溶剤のみのものは含めない[3]
道具様々な種類の画筆
パレット

パレットは、絵画を描く際に使う、絵具を混合するための板。合成樹脂(紙パレット)、等が使われる。
油壺

絵画用の液体を入れる容器。金属製や陶器製がある。特に日本では、これ以外にディステンパー用の「とき皿」も似た役割を果たす道具として使われている。
画筆

画筆(ガヒツ)は絵画制作に用いる、画(えが)く為のである。油絵具はふつう剛毛筆を用い面的に塗布する[4]。繊細な描写には柔毛筆の腰のあるものが好まれる。フィルバート(平)、フラット(平)、ラウンド(丸)、ファン(扇)などの形状がある。原毛は天然毛(獣毛)と合成毛(合成繊維)に分けられる。硬さによって、剛毛と柔毛・和毛(にこげ)に分けることも可能である。筆は同じ形状でも毛質によって描き味が異なる。
ナイフ

ペインティングナイフパレットナイフは、コテのような道具である。油絵具を練ったり、画面についた不要な絵具を取ったりするのに用いる。描画は筆によるとは限らず、ナイフを用いる場合もある。スクレパーのように刃のついたものも用いる。
その他

ローラー(へら)などを用いる人もいる。指などで絵具を画面に乗せる人もいる。
技法

絵画の技法は様々あり分類の仕方も色々である。

平塗り
絵具を平たく塗ること。

モデリング 肉付け。物理的な立体感についても言うが、絵画の分野では主としてバルールを成立させ形体を描き出す工程について言う。

インパスティング 盛り上げ。

暈し(ぼかし) 画面上の絵具を暈して階調を豊かにすること。

スフマート 色の境界を際立たせずに、形体を描き出す技法。レオナルド・ダ・ヴィンチほか16世紀の画家が創始したとされる[2]


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