江戸川乱歩全集_恐怖奇形人間
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江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間
Horror of a Deformed Man
監督
石井輝男
脚本石井輝男
掛札昌裕
出演者吉田輝雄
土方巽
音楽鏑木創[1]
撮影赤塚滋
編集神田忠男
製作会社東映京都
配給東映
公開 1969年10月19日
上映時間99分
製作国 日本
言語日本語
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『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』(えどがわらんぽぜんしゅう きょうふきけいにんげん)は、1969年公開の日本映画R-18(旧成人映画)指定[2]だったが、ソフト化に伴う再審査の結果、PG-12指定に改定された。吉田輝雄主演、石井輝男監督。東映京都撮影所製作、東映配給。併映『?劇画 浮世絵千一夜』(長編アニメーション映画)。カラー99分。
概要

石井輝男監督による一連の“異常性愛路線”の最終作で[3][4]、怪奇色の強いミステリー映画[注 1]

当時の東映企画製作本部長・岡田茂(のち、同社社長)が、この年春の段階で、秋の大作として石井に地獄絵図を撮ってもらおうと『地獄』というタイトルでこの枠で製作を予定していた(地獄 (1979年の映画)#企画)。これが流れて代わりに製作されたのが本作[6][7][8]。岡田から「何か変わったものはあるか」と聞かれ、石井が少年時代から愛読していた江戸川乱歩を提案し製作が決まった[8]。映画タイトルの"江戸川乱歩全集"は、当時講談社から出版された『江戸川乱歩全集』からの流用[3][9]、"恐怖奇形人間は、岡田茂による命名[3]
クレジットには江戸川乱歩原作の「パノラマ島奇談より」と明記されているが、この原作からは、一部の人名の他は、主人公の成りすましとラストシーンの2箇所程度しか使用されておらず、島のコンセプトや物語の大部分は乱歩の別の長編『孤島の鬼』に依っている[7][10]。タイトルは"江戸川乱歩全集"であるが、全ての乱歩作品が登場するわけではなく、『孤島の鬼』をベースに[3]、『屋根裏の散歩者[11]人間椅子[11]白髪鬼[11]など、乱歩の諸作品から断片的イメージを集め、乱歩世界のエッセンスを映像化した形となっている[2][10][4]

公開時は話題にならなかったが[12]、東京の名画座大井武蔵野館」での「定番作品」として繰り返し上映されるなどで[3]、日本に於けるカルト映画の先駆けとなり、石井輝男の再評価及び復活の起爆剤となった[4][13]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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