永松 定（ながまつ さだむ、1904年4月8日 - 1985年2月7日[1]）は、日本の作家、英文学者。熊本女子大学名誉教授。熊本県玉名郡出身[1]。阿佐ヶ谷文士の一人。 第五高等学校を経て[1]、1928年東京帝国大学文学部卒業[1]。在学中、上林暁らと同人誌『風車』を創刊して創作活動を行った[1]。1930年、伊藤整・辻野久憲とともにジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』を初めて邦訳[1]。三好達治・北川冬彦の『詩・現実』に連載し、単行本として刊行する。このほか『ダブリンの人々』『万有引力』『ロレンス芸術論』などを出版した[1]。1937年強烈な神経衰弱に陥り、熊本へ帰郷する[1]。1940年、母の死をきっかけに英語教師として働く[1]。1949年熊本女子大学教授[1]、1969年定年退官[1]。退官後は北九州大学や梅光女学院大学の教授職に就いた[1]。熊本の同人誌『詩と真実』の主催者として小説も書いた。1976年勲三等旭日中綬章受章。
略歴
著書
『万有引力』協和書院 1937
『田舎ずまひ』詩と真実社 1956
『人間は美しい矛盾の動物 随筆集』日本談義社 1958
『二十歳の日記 青春の詩と真実』河出書房新社 1960
『永松定作品集』（五月書房、1970）
翻訳
ジョイス『ユリシイズ』伊藤整・辻野久憲共訳、第一書房、1931?1933
『ジェイムズ・ジョイス短篇集』金星堂、1932
ハーバート・ゴオマン『ジョイスの文学』厚生閣書店、1932
ハックスレー『恋愛双曲線』春陽堂 1932 「恋愛対位法」新潮文庫
ジョイス『ダブリンの人々』金星堂 1933
ウインダム・ルイス『悪魔主義』列冊新文学研究 金星堂 1933
D・H・ロレンス『愛と芸術の手紙』健文社 1936
『ロレンス文學論』伊藤整共訳 昭森社 1937
『D.H.ロレンスの手紙』伊藤整共訳 弥生書房 1956?1957
D.H.ロレンス『アメリカ文学論』弥生書房 1974
脚注^ a b c d e f g h i j k l “やまぐちの文学者たち｜永松定
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更新日時:2022年8月18日(木)08:19
取得日時:2022/10/17 12:30
