水酸化アンモニウム
識別情報
CAS登録番号1336-21-6
?57.5 ℃ (25%)
?91.5 ℃ (32%)
沸点
37.7 ℃ (25%)
24.7 ℃ (32%)
水への溶解度混和性
危険性
EU分類Corrosive (C)
Dangerous to the environment (N)
RフレーズR34, R50
Sフレーズ(S1/2), S26, S36/37/39, S45, S61
関連する物質
その他の陰イオン塩化アンモニウム
シアン化アンモニウム
その他の陽イオン水酸化テトラメチルアンモニウム
関連物質アンモニア
ヒドロキシルアミン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
水酸化アンモニウム(ammonium hydroxide)は、アンモニアの水溶液を示す場合に用いられる名称である。アンモニア水(ammonia water)とも呼ばれ、NH3(aq)と表すことができる。アンモニア水中の電離平衡において中間体として NH4OH の存在が仮定されたこともあるが[2]、この化学種の存在は否定されている[3]。
化学式で[NH+ 水溶液中ではアンモニアと水は次のような平衡にある。 NH 3 + H 2 O ⟶ NH 4 + + OH − {\displaystyle {\ce {{NH3}+{H2O}->{NH4^{+}}+OH^{-}}}} 1Mのアンモニア水溶液では、約0.42%のアンモニアがアンモニウムイオンとなり、pHは11.63となる。塩基解離定数は: K b {\displaystyle K_{b}} = [ NH 4 + ] [ OH − ] [ NH 3 ] = {\displaystyle {\ce {={\dfrac {[NH4^{+}][OH^{-}]}{[NH3]}}=}}} 1.8 × 10 − 5 {\displaystyle 1.8\times 10^{-5}} アンモニア水は伝統的に定性分析に用いられる。他のアミンと同様に銅(II)イオンと混合すると深青色の溶液になる。硝酸銀水溶液にアンモニア水を加えると酸化銀(I)が沈殿するが、アンモニア水を過剰量加えるとジアンミン銀(I)イオン錯体として溶解する。これはトレンス試薬と呼ばれる。 アンモニア水をCu2+のような金属イオンの存在下で過酸化水素水と混合すると、過酸化水素が急激に分解する。
4][OH?]と塩のように表すが、この化学種の単離は不可能であり、希釈水溶液としてのみ存在する[4]。
塩基性度
実験室での用途
脚注^ Record
^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年
^ F.A. コットン, G. ウィルキンソン著, 中原 勝儼訳 『コットン・ウィルキンソン無機化学』 培風館、1987年
^ Housecroft, C. E.; Sharpe, A. G. (2004). Inorganic Chemistry (2nd ed.). Prentice Hall. p. 187. ISBN 978-0130399137.
関連項目
酸と塩基
典拠管理データベース: 国立図書館
ドイツ