死霊のはらわた
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「死霊のはらわた」はこの項目へ転送されています。2013年の映画については「死霊のはらわた (2013年の映画)」をご覧ください。

死霊のはらわた
The Evil Dead

監督サム・ライミ
脚本サム・ライミ
製作ロバート・タパート
製作総指揮ロバート・タパート
サム・ライミ
ブルース・キャンベル
出演者ブルース・キャンベル
音楽ジョセフ・ロデュカ
撮影ティム・ファイロ
編集エドナ・ルース・ポール
ジョエル・コーエン
配給 ニュー・ライン・シネマ
日本ヘラルド映画
公開 1981年10月15日
1985年2月23日
上映時間85分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$350,000
興行収入 $2,400,000[1]
次作死霊のはらわたII
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『死霊のはらわた』(しりょうのはらわた、原題: The Evil Dead)は、1981年アメリカスーパーナチュラル・ホラー映画サム・ライミが監督・脚本、ロバート・タパートが製作、ライミ、タパート、ブルース・キャンベルが製作総指揮を務め、エレン・サンドワイズ、リチャード・デマニンコル、ベッツィー・ベイカー、テレサ・ティリーらが出演している。

米国で240万ドル、全世界で270万ドルから2940万ドルの興行収入を記録した。公開当初とその後の批評家の評価は、いずれも好意的なものだった。この作品は、最も重要なカルト映画のひとつであり、史上最高のホラー映画のひとつとして、また、最も成功したインディペンデント映画のひとつとして評価されている。この作品によってライミ、タパート、キャンベルの3人はキャリアをスタートさせた。

ライミが脚本・監督を務めた2つの直接的な続編『死霊のはらわたII』(1987年)と『キャプテン・スーパーマーケット』(1992年)を皮切りに、ソフト的なリブートと継続を兼ねた4作目の『死霊のはらわた』(2013年)、2023年に5作目の『Evil Dead Rise』が公開予定である。そして2015年から2018年まで放送された後続のTVシリーズ『死霊のはらわた リターンズ』など、メディア・フランチャイズを生み出し、フランチャイズにはビデオゲームやコミックも含まれている。また、アッシュ・ウィリアムズというキャラクターは、文化的アイコンとしても考えられている。
ストーリー

フロリダ州ジャクソンビルで楽しい休暇を過ごそうと、主人公のアッシュ、姉のシェリル、恋人のリンダ、友人のスコットと彼の恋人のシェリーら5人の若者たちは道中で森の小屋を訪れる。

その地下室を物色していたスコットは、偶然『死者の書』とそれに書かれていた呪文を録音したオープンリールを見つけ、興味本位で再生してしまう。録音されていたのは、森に封じ込められていた悪霊を蘇らせてしまう呪文だった。

復活した悪霊の声に呼び寄せられて森に出たシェリルは森の木々に襲われ、負傷して小屋へ逃げ戻ると、恐怖に怯えて強引にアッシュに運転させ、車で山を降りようとするも途中の橋が崩落しており、やむなく小屋へ引き返す。状況を把握しようとテープの続きを聞いていると、突如シェリルが悪霊に憑依されて死霊と化し、リンダの足首を鉛筆で刺して負傷させる。

スコットは斧で反撃してシェリルを地下室へ閉じ込めるが、シェリーも窓を破って侵入してきた悪霊に憑依されて死霊と化し、スコットに襲いかかる。格闘の末、スコットはテープに録音されていた「死霊を倒す方法」に従い、シェリーの身体を斧でバラバラに切断する。スコットはアッシュと2人でシェリーを埋葬するが、自分は迂回路を探してでも帰るとアッシュたちを置き去りにし、森に入ってしまう。

小屋へ戻ったアッシュが眠っているリンダの様子を見に行くと、足首の傷から何かが広がり、彼女も死霊と化す。そこへ、森の木々に襲われて瀕死と化したスコットが逃げ戻ってくる。リンダを小屋の外へ追い出したアッシュは、スコットを何とか励まして水を飲ませようとするが、彼は息絶えてしまう。

一人残されたアッシュはナイフを持ったリンダに襲いかかられ、彼女の背中にそのナイフを突き立てて倒すと、納屋に運んでチェーンソーで切断しようとするが、どうしても決心がつかずに外で埋葬する。まもなく、土の中から飛び出して襲いかかってきたリンダに対し、アッシュはスコップで斬首する。

小屋へ戻ったアッシュは、死霊と化したスコットとシェリルに襲いかかられ、スコットに足を掴まれて動けなくなるが、床に落ちていた「死者の書」をリンダの形見のペンダントで手繰り寄せ、暖炉に投げ込む。死者の書が燃え上がると死霊たちは次々に溶け出し、その腹を粉砕して「異形の生き物」が現れては力尽きていった。

やがて夜明けが訪れ、静寂の中でアッシュは小屋を出るが、彼の背後から何かがアッシュに迫り、襲いかかるのだった。
キャスト

役名俳優日本語吹替
アッシュ
ブルース・キャンベル鈴木正和
シェリルエレン・サンドワイズ乾政子
リンダベッツィ・ベイカー浅野るり
スコットハル・デルリッチ加瀬康之
シェリーサラ・ヨーク伊藤亜矢子

アッシュ
本作の主人公で、リンダとは恋人同士。
シェリル
アッシュの姉。一部の字幕では、「妹」と翻訳されている。木にレイプされる。
リンダ
アッシュの恋人。
スコット
アッシュの友人で、シェリーとは恋人同士。
シェリー
スコットの恋人。
スタッフ

監督:
サム・ライミ

製作:ロバート・タパート

製作総指揮:ロバート・タパート、サム・ライミ、ブルース・キャンベル

脚本:サム・ライミ

撮影:ティム・ファイロ

編集:エドナ・ルース・ポール、ジョエル・コーエン

特殊撮影:バート・ピアーズ

特殊メイク:トム・サリバン

音楽:ジョセフ・ロデュカ

オリジナルサウンドトラック

死霊のはらわたT&U(1993年7月1日、
日本コロムビアより販売された)

製作サム・ライミ 長編映画『死霊のはらわた』に対する投資者からの関心を集めるために短編映画である「ウィズイン・ザ・ウッズ」を制作した。
背景と執筆

サム・ライミブルース・キャンベルは幼いころからの友達であった[2]。2人は協力して低費用でいくつかの8ミリ映画を製作した[3]。 その中には「クロック・ワーク」(Clockwork)や「イッツ・マーダー」(It's Murder!)といったいくつかのコメディ映画もあった[4][5]。「イッツ・マーダー」のサスペンスシーンの撮影によってライミはホラージャンルの映像制作意欲が沸き、ドライブインシアターでのホラー映画調査を行った後に、ライミはホラー映画を手掛けることとなった。初めに製作者の関心を引くであろう短編映画を製作し、そしてそこで集まった資金を使って長編映画を制作することを考えた[5][6]。ライミが作った短編映画は「ウィズイン・ザ・ウッズ」(Within the Woods)と呼ばれた[7]。その作品は1,600ドルで製作されたが、長編映画である『死霊のはらわた』の製作には100,000ドル以上が必要であった[8]

ライミは映画の製作費を作り出すため、友人の一人の弁護士を務めていたフィル・ギリーズに話を持ちかけた[8][9]。ライミはギリーズに「ウィズイン・ザ・ウッズ」を見せた。ギリーズはその短編映画に特別感銘を受けたわけではなかったが、ライミに『死霊のはらわた』を制作する上での法律的助言を与えた。ライミはギリーズからの助言を念頭に置きながら、様々な人から強く援助資金を請うた[8]


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