死神姫の再婚
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死神姫の再婚
ジャンル
ファンタジー
小説
著者小野上明夜
イラスト岸田メル→冨士原良
出版社エンターブレイン
レーベルB's-LOG文庫(現・ビーズログ文庫
刊行期間2007年9月 - 2016年9月
巻数本編20巻+短編集2巻
漫画:死神姫の再婚
原作・原案など原作:小野上明夜

キャラクター原案:岸田メル
作画冨士原良
出版社エンターブレイン
掲載誌コミックビーズログ キュン!B's-LOG COMIC
レーベルB's-LOG COMICS
発表号キュン!2011年Vol.9 - B'LCOMIC2013年vol.1
巻数全3巻
漫画:死神姫の再婚-薔薇園の時計公爵-
原作・原案など原作:小野上明夜

キャラクター原案:岸田メル
作画夏目コウ
出版社白泉社
掲載誌花とゆめONLINE→花LaLa online
レーベル花とゆめCOMICS
発表期間2012年3月30日 - 2016年2月26日
巻数全3巻
テンプレート - ノート
プロジェクトライトノベル漫画

PJ ライトノベル
ポータル 文学

『死神姫の再婚』(しにがみひめのさいこん)は、小野上明夜による少女向け小説ライトノベル)、及び同作を第一作とするシリーズのタイトルである。イラストは岸田メルで、第1回B's-LOG文庫新人賞優秀賞、第9回エンターブレインえんため大賞ガールズノベル部門奨励賞を受賞した。
「死神姫」の異名をとる風変わりで天然系の貴族の少女と、彼女の再婚相手で悪名高い公爵、その周辺を描く軽快コメディである。
2009年に、エンターブレインの特設サイトにてドラマCD化が発表された。また、2011年2月15日に発売の『コミックビーズログ キュン!』Vol.9(エンターブレイン)より冨士原良の作画で、2012年3月30日より配信の『花とゆめONLINE』にて夏目コウの作画で漫画化版が連載された。

2015年2月刊の新章2巻(儚き永遠の恋人達)をもってイラストが岸田メルから冨士原良に交代になった[1]
目次

1 あらすじ

1.1 各巻あらすじ


2 登場人物

2.1 アズベルグ地方

2.2 レイデン地方

2.3 オーデル地方

2.4 ガーゼット地方

2.5 フェイトリン地方

2.6 玩具の兵隊(翼の護り)

2.7 「翼の祈り」教団

2.8 シルディーン王家

2.9 スタンバール家

2.10 その他


3 用語

4 既刊一覧

4.1 小説

4.2 漫画


5 ドラマCD

6 舞台

7 脚注

8 外部リンク

あらすじ

没落貴族の娘アリシア・フェイトリンは叔父の口利きで家名目当ての成り上がり貴族へ嫁ぐが、結婚式の最中に新郎が謎の急死を遂げる。それから一年、噂が噂を呼んで「死神姫」と呼ばれるようになっていた彼女の元へ、叔父が再び縁談を持ち込んできた。相手は暴君と噂される新興貴族の「<強>公爵」カシュヴァーン・ライセンだった。
再婚するべくライセンの領地アズベルグにやって来たアリシアを待っていたのは、不気味な装飾を施された屋敷と公爵の愛人を名乗るメイドである。そのうえ、初めて会った公爵は、自分の花嫁に「あなたの名を金で買った」と言い放つ。しかし、アリシアは周囲の予想を裏切り、満面の笑みをもってこう返したのだった。「お買い上げありがとうございます!」と。
各巻あらすじ
死神姫の再婚 薔薇園の時計公爵
アリシアとカシュヴァーンは、結婚報告をしにいくためにアズベルグ地方のかつての領主のお屋敷を訪れることになった。旅行気分でアリシアが無邪気に喜ぶ一方、カシュヴァーンには企みがあるよう。また、強い主に仕えることを望むセイグラムという青年が現われ、トレイスは目の敵にされる。マイペースなディネロと気のあったアリシアは彼と交流を深めるが、そこには〈翼の祈り〉の罠が待ち受けていた。
死神姫の再婚 腹ぺこ道化と玩具の兵隊
新婚夫婦の元を訪れたのはアリシアの最初の嫁ぎ先、バスツール家の現当主・エリクス伯爵。切り出したのはな妙なお願い事だった。また、バルロイの配下の少女・レネが、夫婦生活を勉強したいとお屋敷に出現していた。
死神姫の再婚 私の可愛い王子様
フェイトリンの領地を現在治める五家の最下位であるロベル家が、アリシアの屋敷を買いたいと言ってきた。招待状とともに送られてきた突然の売買話に、アリシアは心配を隠せない。裏に何かあるとロベル家へ向かうが、そこでは華やかな舞踏会が開催されていた。会場を仕切るのはカシュヴァーンの天敵ともいえるジスカルド。王子様のような完全無欠の美貌男は、アリシアに魔の手をのばし、カシュヴァーンには協力話を持ちかけていた。
死神姫の再婚 微笑みと赦しの聖者
アズベルグ地方で豊作祈願祭が行われていた。街並みの賑わいにライセン一家が興じるなか、負傷したセイグラムが飛び込んできた。ティルナードが「翼の祈り」教団に拉致されたのである。レイデンに向かって男たちが不在の間に、今度はアリシアとディネロが教団メンバーに拉致されてしまい、アリシアは教団の施設でユーランと再会する。
死神姫の再婚 鏡の檻に棲む王
ライセン屋敷はカシュヴァーンの誕生日で盛り上がっていた。「好き」のプレゼントを要求する夫に、アリシアの「おなかが痛い」も最高潮となるが、そこに甲冑姿の使者が訪れる。ライセン夫婦は国王陛下より緊急招集を受けたのだ。伏魔伝の王宮にアリシアは興味津々だが、そこにはジスカルドやバルロイも共に召集されていた。
死神姫の再婚 孤高なる悪食大公
年が明け、カシュヴァーンはアリシアの誕生日のために図書館をつくり、アリシアが大好きな幻の奇書「雨悪」の作者を屋敷に招待しようと目論んでいた。そこに王子・ゼオルディスが訪れ、悪夢のような日々が続くこととなった。悪食大公・ガーゼット侯爵の訪れにより、無事落着したかに思えた。
死神姫の再婚 飛べない翼の聖女
春の訪れを喜ぶ祭りとともに、アリシアの誕生会が盛大に祝われる。そんな中、ジスカルドの使者・エリクスからもたらされた報せにより、一行はラグラドールへ向かうことに。アリシアは初めて目にする海に大興奮だったが、突然の襲撃に遭いルアークが負傷、アリシアは「翼の祈り」の本拠地へとさらわれてしまう。そこで彼女は、かねてから興味を持っていた”聖女アーシェル”と対面するのだった。
登場人物

※キャストはドラマCD版のもの。
アズベルグ地方

この節の加筆が望まれています。

アリシア・ライセン
- 小林ゆう本作の主人公。ライセン強公爵夫人で地方伯フェイトリン家の直系の子女。初登場時は15歳。通称「死神姫」。「死神姫」という物騒な名前から、絶世の美女とか眼が三つあるとか角が生えている等様々に噂されるが、実際は平凡で地味な容姿の少女。実家は格式高い地方伯だが、没落して久しい。そのため、独身時代は使用人も使わず一人で生活しており、自身の身支度はもちろん、庭を耕しての家庭菜園や料理等の家事は得意。趣味の読書も、値段が安いという理由で恐怖小説ばかりを読んでいる(その影響でおどろおどろしいものを好み、薄暗く不気味なライセンの屋敷を初めて見たときも「理想のお城だ」とはしゃいでいた)。浮世離れした天然ボケな上、長い貧乏生活によりかなり現金で俗物的な性格で、ひどい嫌がらせをされても気付かず、全く意に介さない(しかしこれは、怒りや悲しみの感情は燃費が悪いとの考えから、気付かないよう心に蓋をし、あえて避けているから)。また視力が相当悪く、眼鏡をかけてはいるがあまり見えていない。幼少期に貧しさが原因で両親が死去。特に親族もおらず、両親亡き後は叔父を後見人として屋敷を受け継ぎ、ひっそり暮らしていたが、叔父の口利きで金持ちの新興貴族との結婚が決まる。しかし、結婚式で夫が殺害され未亡人となったため、そのまま離縁し実家へ戻ることに。この事件がもとで「死神姫」の二つ名が付いた。一年後、再び叔父の手引きにより、ライセン家当主カシュヴァーンと再婚。爵位は名ばかりで貧乏な上に、広大な実家の屋敷は維持費がかかるため、金持ちであるカシュヴァーンとの結婚は渡りに船であったアリシアは、政略結婚で名ばかりの妻だと聞かされても「お買い上げありがとうございます」と嬉々として受け入れ、ノーラが公然と愛人を自称しても「さすがお金持ち」と歓迎している。結婚当初は正に“政略結婚”だったが、少しずつ互いを知り愛情を育む。たまにカシュヴァーンが夫婦らしい事をしようとすると急に「お腹が痛く」なってしまい、どうしてそうなるのか本人にも分かっていない。嫉妬は贅沢と考え、かって両親を喪った経験から「誰かを『特別』に好きになること」を恐れていたが、カシュヴァーンとの絆が深まったことで、彼を「『特別』に好きな人」だと認めた。あまりにも貧乏だったため、幼少の頃から猛毒「肥料いらず」をよく食べており(本人曰く、慣れれば美味しい)、毒が効かない。「翼の祈り」の本部に誘拐されたときに、海に落とされ無事生還したため、「死神姫」のみならず「真の聖女」という噂も立てられた。
カシュヴァーン・ライセン
声 - 杉田智和新興貴族ライセン“強”公爵家の当主で、アズベルグ地方を治める領主。初登場時は22歳。通称「アズベルグの暴君」。性格は居丈高で癇癪持ち。自分に従わない領民を殺す事に抵抗を感じておらず、その強硬なやり口から「暴君」と恐れられている。カシュヴァーン自身も「暴君」というイメージを進んで身に付けようとしており、「“強”公爵」という一代限りの称号を、王に自ら望んで与えられた(買った)。苦労の多い人生を送ってきた為か実年齢より上に見られがち(初対面のアリシアには「33歳くらい」だと思われたが、実際は22歳)。かなりの合理主義者で、宗教を全く信じておらず、特に国教「翼の祈り」には並々ならぬ敵意を抱いている。ただし最初から信じていなかったわけではなく、メイドであった彼の母が敬虔な「翼の祈り」信者でありながら、死後翼をもらうことができなかったという過去に起因している。金に物を言わせてアリシアと結婚し、お飾りの妻に迎える。その目的は、成り上がりのライセン家に箔をつけるため名門・地方伯の血を入れること、「死神姫」の名を周囲への牽制に利用すること。初対面のアリシアにもそのことを話して威圧しようとするが、萎縮するどころか嬉々とするアリシアに拍子抜けし、逆にその現実的で合理的な姿を気に入る。最初はそうでもなかったようだが、日々を共に過ごすうち、アリシアのことを次第に愛しく思うようになる。ついには夫馬鹿をこじらせ、「アリシアは世界一かわいい」と発言しては周囲に視力を疑われている。また、「翼の祈り」教団の策略で崖から海に落ちたアリシアを救出した際には、無信心を公言するカシュヴァーンが無意識に「神よ」と呟いたほど。意外と嫉妬深く、アリシアに他の男が寄り付かないか常に警戒している。「いつか自分も父のような『怪物』になるのではないか」と恐れ、あえて暴虐に振る舞っていたが、アリシアを愛し、またディネロからアスベルグ地方を託されたことで、アリシアとの間に子を作り平和に生きることを望む様になった。
ノーラ・テルペス
声 - 小清水亜美自称「カシュヴァーンの愛人」である、アリシア付きのメイド。アリシアを追い出し正妻の座に収まろうと野心を持っているが、相手にされていない。針子としては有能。幼い頃に父親を亡くしている。女手一つで苦労していた母親を見て「貧乏は嫌だ」と思うようになり、母親の反対を押し切ってライセン家のメイドになった。カシュヴァーンの愛人と言い張るが、彼とそのような関係を持ったことはない。成長していくティルナードの姿を見て、次第に好意を抱くようになり、時間をかけてゆっくり愛を育んだ。ティルナードとの婚約直前に、ゼオルディスの策略によりティルナードとの仲を引き裂かれそうになるが、ガーゼット公爵の養女になることで、ティルナードと婚約することが出来た。
トレイス
声 - 小西克幸カシュヴァーンの幼馴染で、姉・リリアをレジオールに殺されている。「翼の祈り」の熱心な信徒。変わっていくカシュヴァーンを見ていることに耐えられず、傍から離れ生活していたが、一度はユーランの説得により城に戻りカシュヴァーンに刃を向けた。それを許されて以降は、執事兼カシュヴァーンの右腕として仕えている。外見は年下に見えるがカシュヴァーンよりも2歳年上である。一度は聖職者を目指したこともあり、下手の聖職者より精神は清らか。結婚はしないと決めている。とても潔癖であり、カシュヴァーンがアリシアといちゃいちゃし始めると「破廉恥」「ふしだら」と声を上げる一方、カシュヴァーンにはアリシアと結ばれて幸せになって欲しいとも思っている。リュクに絵を習うが才能は皆無。
リュク
「翼の祈り」の信者の一人。美術の才能があり、現アーシェルに逢ったことがある。しかし頼まれた仕事を期日までにやり遂げることができない。アリシアをさらったが彼女を逃がそうとしたことで、教団の裏切り者となった。アリシアたちと共に救出されて以降は、ともにライデンの屋敷に住んでいる。出身はレイデン地方で、何度も帰れと言われているのに帰る様子がない。口が軽く、話してはいけないことまでペラペラ喋ってしまう。惚れっぽい性格で、アリシアやノーラ、ルネ、果てはセイラにまで好意を抱いていた。
ディネロ・アズベルグ
元地方伯アズベルグ家に生まれた青年。領地を毎日決まった時間に見まわることから、時計公爵と呼ばれていた。ディネロ自身はカシュヴァーンがただの暴君ではなく良い領主だと認めているが、周囲にはアズベルグ地方の真の領主はディネロだとする声は少なくない。アリシアを好きだが、カシュヴァーンを思う彼女の気持ちを尊重している。「自分は結婚もせず、子も作らない」と宣言し、アスベルグの統治とアリシアをカシュヴァーンに託した。アレクトール・ケルヴァンアズベルグ家の執事見習いの青年。ディネロを敬愛し、熱意を持って仕えている。そのため、事あるごとにカシュバーンに食ってかかっているが、カシュバーンからは歯牙にもかけられない。
ダン
ライセン家の料理人。レジオールの代から、『ハルバーストの薔薇屋敷』で働く古参の使用人で、セイラの夫。ガーゼット伯爵が滞在したときには、伯爵の食事に頭を悩ませた。
セイラ
ライセン家のメイド。レジオールの代から、『ハルバーストの薔薇屋敷』で働く古参の使用人で、ダンの妻。リュクを息子のように可愛がっており、手に結婚指輪を嵌めていなかったことから、一時期リュクから惚れられていた。
ロセ
ライセン家の御者。レジオールの代から、『ハルバーストの薔薇屋敷』で働く古参の使用人。アリシアを屋敷まで連れて行く際の馬車の御者を務めた。
レジオール・ハルバースト
先代のアズベルグ地方の領主で、カシュヴァーンの父。薔薇にしか興味のなかった妻ジーナを殺してしまってから、狂気に陥り、薔薇を咲かせるために次々に女性を殺し、薔薇園に彼女達の死体を埋めて肥料にしていた。カシュヴァーンを日常的に虐待していて、最終的にはカシュヴァーンが十五歳の時に彼に本当の母親を明かし、激昂したカシュヴァーンによって殴り殺された。カシュヴァーンの容姿は父に酷似しており、彼の抱える「いつか自分も父と同じ『怪物』になるのでは」という不安の原因の一つとなっている。
ジーナ・アズベルグ
レジオールの正妻で、アズベルグの出身。薔薇にちなんだ赤いドレスしか着なかった美しいが、変わり者の女性だったと伝えられる。夫となったレジオールに興味を示さず、薔薇の育成に没頭していたが、やがて怒ったレジオールに殺され、薔薇園に埋められた最初の犠牲者となった。
マリアンヌ・ライセン
レジオールに仕えていたメイドで、カシュヴァーンの母。敬虔な「翼の祈り」の信者で、レジオールに身体を許したのも信仰心から。レジオールから虐待を受けていたカシュヴァーンをかばっていた数少ない人物だが、「ジーナが自分の母親である」と聞かされていたカシュヴァーンからは嫌われていた。最終的には他の女性同様に殺され、薔薇園に埋められた。
レイデン地方
ティルナード・レイデン
声 -
福山潤レイデン家の数少ない生き残りで、当主であるが成年となっていないため後見人の庇護の元にある。歴代の後見人には見下され、その子供たちには体に傷を付けられるなどの目に逢ってきたため(後にゼオルディスの指示によるものと判明)、ひどいことをしないユーランに依存していた。家族が火事で亡くなったため火が苦手。カシュヴァーンが新しく後見人となったことで、ライセン夫妻と深く関わることになる。最初は「(典型的な)甘ったれた貴族のお坊ちゃん」だったが、数々の事件を経て、徐々に成長していく。自分を馬鹿になるように育て、裏切り、傷付けたユーランのことをそれでも赦すと言い、ユーランの死を看取ったあと彼のために祈り、泣いた。ノーラと次第に惹かれあうようになり、ゼオルディスの妨害を乗り越えてついに婚約した。
セイグラム・アーレイ
ティルナードの執事兼教育係。自分に相応しい主人を探すために、貴族の家を渡り歩きバルロイの傭兵部隊に所属したこともある。はじめはカシュヴァーンの執事になることを望んでいたが、ティルナードに自分の主にふさわしい素質を見出し、教育係として従っている。ユーランと酷似した容姿を持つため、ティルナードからの第一印象は最悪だったが、ユーランとは違いティルナード自身を見ていたため、次第に信頼関係を築くようなった。ティルナードが口答えすると、すぐに鞭を振るう。ノーラとティルナードの関係が進展することは望んでおらず、妨害しようとしていた。二人が婚約した後は、一線を越えないようにティルナードに間違った性知識を教えている。
オーデル地方
ジスカルド・オーデル
没落を免れた、オーデル地方の地方伯。非の打ちどころがないほど端整な美貌を持ち、さながらお伽噺に登場する王子様。女性に対しては紳士的な態度で接する。地方伯至上主義で、新興貴族に良い感情を持っていない。ラグドール人嫌いを公言して憚らず、バルロイを真正面から「汚泥の民」呼ばわりしたこともある。将来的には自分が王になることを望んでいたが、その野望はランドレイやイーダルには見抜かれていた。エルティーナとの結婚も、そうすることでジスカルドを制しやすいという目論見あってのもの。弱みを握ることでエリクスを操り、ジェダを使ってルアークにカシュヴァーンとアリシアを殺させようとしたこともある。領主になった旨を伝えるカシュヴァーンの手紙を封も開けず萎びた薔薇を付けて送り返すなど、カシュヴァーンとは昔から犬猿の仲。
エルティーナ・オーデル
オーデル家に降下した元王女で、かつての名はエルティーナ・フィラル・ド・シルディーン。ゼオルディスの腹違いの姉であるが、ゼオルディスのことを「怪物」と言い、決して愛称では呼ばない。他に子供がいないため女王になる勉強をさせられていたこともあった。だが王女として結婚しなければならなくなった際、求婚者の中にいたジスカルドに一目惚れし、彼と結婚したいと訴えた。アリシアとは文通仲間であり、アリシアをけしかけるべく「小悪魔的な振る舞い方」など様々な入れ知恵をしてカシュヴァーンを困らせている。
エリクス・バスツール
バスツール家の当主。アリシアの最初の夫ブライアンが殺されてから当主争いが起き、ごたごたの末にエリクスが当主となった経緯がある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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