歴代アメリカ合衆国大統領のランキング(れきだいアメリカがっしゅうこくだいとうりょうのランキング、英:Historical rankings of United States Presidents)では、アメリカ合衆国大統領を務めた個々の者の業績をランク付けするために行われた政治学における調査結果を示す。ランキングの方法は一般に、学術的な歴史家や政治学者の調査あるいは世論調査に基づいている。ランキングの評価項目は大統領の業績、指導力の質、失政、および過失(汚職など)である。
ジョージ・ワシントン、エイブラハム・リンカーンおよびフランクリン・ルーズベルトの3人の大統領は、様々なランキングでも常に上位に入っている。通常、これら3人の直ぐ下に来るのが、トーマス・ジェファーソンとセオドア・ルーズベルトである。10傑を選ぶと、残りに入ってくるのは、ハリー・S・トルーマン、ドワイト・D・アイゼンハワー、アンドリュー・ジャクソン、ウッドロウ・ウィルソンおよびジョン・F・ケネディである。大方のランキングで最下位になるのは、ウォレン・ハーディング、フランクリン・ピアースおよびジェームズ・ブキャナンである。ウィリアム・ハリソンとジェームズ・ガーフィールドは就任後短期間で死去したため、ランキングから外されることがある。
大統領によって、その外交政策における成功や失敗が国内政策における成功や失敗と反対に動くことがあるために、特別の問題を提示している。政治学者のウォルター・ディーン・バーナムは「二律背反か統合失調的性格」と表現した。歴史家のアラン・ブリンクリーは「失政と偉大あるいは偉大に近いの両方の評価を受ける大統領がいる(例えばリチャード・ニクソン)」と言った。ジェイムズ・マグレガー・バーンズはニクソンについて、「あれほど輝かしく、また道徳的に欠けている特異な大統領をどうやって評価できるだろうか?」と言った[1]。エイブラハム・リンカーンは、南北戦争中の指導力と、ゲティスバーグ演説のような雄弁さの故に、最も偉大な大統領と考えられることが多い。 1948年の調査は、ハーバード大学の歴史家アーサー・M・シュレジンジャー・シニアによって行われた[2]。1962年の調査もやはりシュレジンジャーによって行われたが、この時は75名の歴史家から調査し、その結果はウィリアム・A・デグレゴリオによって、『アメリカ合衆国大統領のコンプリート・ブック』に収められている。シュレジンジャーの息子、アーサー・M・シュレジンジャー・ジュニアは、1996年に別の調査を行ったが、下の表には入っていない。 『アメリカ合衆国大統領のコンプリート・ブック』には、「シカゴ・トリビューン」が1982年に行った49人の歴史家に対する調査も入っている。1962年のシュレジンジャーによる調査との大きな違いはドワイト・D・アイゼンハワーのランキングであり、1962年には22位だったのが、1982年には9位に上昇していた。アンドリュー・ジョンソン(在位:1865年-1869年)は、そのレコンストラクションに対する処し方の故に決まって悪い評価を受けている。 シエナ大学のシエナ研究所は1982年、1990年、1994年および2002年に調査を行った。
著名な学術調査