武藏山武
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武藏山 武

武蔵山武(1936年頃)
基礎情報
四股名武藏山 武
本名横山 武
愛称飛行機[1]
大人
五大力士
悲劇の横綱[1]
生年月日1909年12月5日
没年月日 (1969-03-15) 1969年3月15日(59歳没)
出身神奈川県橘樹郡日吉村
(現:神奈川県横浜市港北区日吉本町)
身長185cm
体重116kg
BMI33.89
所属部屋出羽海部屋
得意技右四つ、下手投げ、寄り
成績
現在の番付引退
最高位第33代横綱
生涯戦歴240勝79敗2分71休
幕内戦歴174勝69敗2分71休
優勝幕内最高優勝1回
十両優勝1回
幕下優勝1回
序二段優勝1回
データ
初土俵1926年1月場所
入幕1929年5月場所
引退1939年5月場所
引退後農機具販売業
不動産業
鶏肉店経営
パチンコ店経営
備考
金星2個(宮城山福松
2013年7月5日現在■テンプレート  ■プロジェクト 相撲

武藏山 武(むさしやま たけし、1909年12月5日 - 1969年3月15日)は、神奈川県横浜市港北区出身の元大相撲力士。第33代横綱。本名は横山 武(よこやま たけし)。目次

1 来歴

1.1 日吉の怪童、角界へ

1.2 怪力でスピード出世

1.3 悲劇の横綱へ

1.4 晩年

1.5 没後


2 主な成績

2.1 通算成績

2.2 各段優勝

2.3 場所別成績

2.4 主な力士との幕内対戦成績


3 参考文献

4 脚注

5 関連項目

来歴
日吉の怪童、角界へ

1909年12月5日神奈川県橘樹郡日吉村(現:神奈川県横浜市港北区日吉本町)の農家に生まれる。幼少の頃から身体が大きく、身長は15歳の時点で182cmに達していた。ある日、地元住民の勧めで日吉村の土地相撲に出たところ、いきなり優勝して賞金をもらったので度々出場しては優勝して貧しい家計を助けていた。荷車を引いた子牛が坂道を上がれないでいるのを見て、自分が代わりに荷車を引いて坂を上ったこともある。「日吉に怪童あり」との評判を聞きつけた両國勇治郎のスカウトで、1926年1月場所に出羽海部屋から初土俵を踏む。スカウトされたきっかけとして綱島諏訪神社の草相撲(祭相撲)で認められたという説と、明治神宮競技大会の神奈川県代表となったのが目にとまったという説がある[2]。入門当時、武藏山の師匠である出羽海が入門の動機を尋ねたところ「お母さんを幸福にしてあげたいからです」と答えたという。[3]四股名は当初「玉川(たまがわ)」を考えていたが、常陸山谷右エ門栃木山守也に倣い、出身地からとって「武藏山」となった。
怪力でスピード出世

入門後は持ち前の力強さ[4]、とりわけ右腕の強さを武器に新十両・新入幕・新三役で当時の最年少記録を樹立、年少記録が話題になった最初の力士でもある。入幕までに全勝を5回(内3回は優勝)を記録するなど下積みの段階では図抜けた存在であった[1]。また、当時のアメリカの映画スターだったゲイリー・クーパーにも喩えられた近代的な容貌と筋肉質の体型のために人気も上々で、武藏山を題材にした応援歌まで作られ、特に朝潮供次郎との取組(1930年1月場所千秋楽)は松内則三による実況で両国国技館を18年ぶりに満員札止めにするなど、爆発的な人気を呼んだ[5]。この頃の角界は梅常陸時代以降、太刀山、栃木山、大錦、常ノ花と間断なく強い横綱が土俵に君臨していたのにも関わらず、それほど爆発的な人気を得ることがなかった大正時代の相撲界とは一線を画す様相を呈していた[5]。港北区の地域文化の研究などに取り組む大倉精神文化研究所の平井誠二所長は、2019年の記事で「でっぷりとした昔ながらの力士のイメージを一新し、野球や陸上などに押され低迷していた相撲人気をV字回復させた」と武藏山の功績を讃えていた[6]。現在の横浜市立日吉台小学校に相当する実家近くの学校を通り過ぎると授業を中断して児童が手を振ったとの記録もあり、地元に愛された力士であった[7]

同年5月場所には小結へ昇進して天竜三郎と激しい大関昇進争いを繰り広げたが、玉錦三右エ門が強力な壁となって大事な場面ではいつも敗れていた。1931年3月場所では、勝利すれば全勝優勝を達成するところで再度敗れて両者とも10勝1敗、番付上位優勝制度で玉錦の優勝となった。

同年5月場所で玉錦に初めて勝利し、この場所は10勝1敗で悲願の幕内初優勝を果たした。結果的にこれが最初で最後の幕内最高優勝となったが、当時はこれから何度も優勝を重ねるかと期待されていた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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