欠番
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この項目では、未使用となっている番号について説明しています。ポケットモンスター 赤・緑バグについては「けつばん」をご覧ください。
エレベーターのボタンで13のほか、4を嫌って4と14が除かれている様子

欠番(けつばん)とは、一連の事物に識別番号が付されている場合に、例外的に未使用となっている番号である。また、その番号が付されているものが非公開等されているために、一見未使用に見える場合も含む。

原則として連続番号の一部が欠けているものだが、背番号永久欠番のように名目番号の欠番もある。
理由
当初から欠番だった

次のような原因がある。
忌み数

国際的に 13 を忌む国が多く、欠番とされる。また、まとまって欠番となっている場合、飛番ともいう。

日本では、4、9、42、49が欠番となることが多い。4 はを、9 はを連想させるためである。特にホテル旅館病院共同住宅において、4号室や9号室を避けて欠番とすることが多い。中には4や9を含む数字を、丸ごと欠番としてしまうケースもある(38の次が50、888の次が1000など。パチンコ店でのパチンコ台の番号付与の例で顕著)。「四の字」および「忌み数」も参照
番台区分

番台区分法では、通常番号の上のほうの位は算術的な数字ではなく「形式」であるため、下側の位がいっぱいにならなくても繰り上がることがよくあり、この場合この間の数字が欠番になる。例として国鉄の蒸気機関車D50形は当初「9900形」と呼ばれておりトップナンバーは9900番だったが、この前の形式9850形は9850番から9861番までなので、国鉄の9862?9899番の蒸気機関車は欠番である。

また、ホテルやマンションなどの部屋で階層+部屋数で番号を付けている場合、これに加えて各階0号室が存在しないこともある[1]
使わない文字

数字の代わりにラテン文字で番号を振るシステムで、紛らわしい文字を使わないことがある。たとえば、日本で民間機登録する際、I(アイ)・O(オー)・S(エス)が、「アラビア数字1(いち)・0(ゼロ)・5(ご)と紛らわしい」(見た目の形が似ている)という理由で飛ばし、機体記号には使用しない。このほか、9は前述の忌み数以外にも、6と紛らわしいという理由で欠番とされる場合もある。

ワンマン運転を行う路線バスでは、乗車整理券の番号は形の似ている「6」と「9」の混同を避けるため、どちらかを欠番としているバス会社が存在する。

日本のナンバープレートでも、「お」・「し」・「へ」・「ゐ」・「ゑ」・「ん」は使用されない。(「を」は使用される)
別のところの番号と関係している

東京の地下鉄は、都市計画にもとづいて通し番号がふられた。そのうち、都営地下鉄が運営する路線と、東京メトロが運営する路線が番号が混ざっているので、それぞれの会社にだけ注目すれば、存在しない番号が生まれる。実際、都営地下鉄は路線名を東京メトロと共通の地名式にするまでは番号表示にしていた(浅草線が「1号線」、三田線が「6号線」、当時計画中だった新宿線・大江戸線がそれぞれ「10号線」「12号線」)ので、これ以外の路線番号は存在しない。残りはメトロの路線になっているので、メトロでは逆に1号・6号・10号・12号が存在しないことになる。メトロは開業時に路線名を決定するので、一般には開業後は番号は使われない(一方で、都営地下鉄では10号線を除き開業後もしばらく番号で案内していたが、1号線と6号線は1978年に、12号線は2000年の全線開通を機に現在の路線名となった)。

小田急電鉄では、6000形は営団6000系との競合防止のため、当初から欠番となった。同じような例として、西武鉄道では7000系が営団7000系との競合防止のため、当初から欠番となった[2]

これ以外に歴代王のカウントとして古代エジプトの第22王朝のファラオには、「シェションク」が1・2・3・5世・「オソルコン」は1・2・4世が存在しており、これだけ見るとシェションク4世とオソルコン3世が欠番のように見えるが、これは並列して第23王朝が存在していたため、こちらの王朝のファラオとまたいで代数が数えられたためである。
中止になり、以後の番号が繰り上げられなかった。

新幹線のうち、E1系は当初600系となるはずだったが、東日本旅客鉄道の形式付番方式を変更したことにより、600系は欠番となった。また、500系のV1編成は改造元となるはずだったW1編成が廃車となったため欠番となった。

イベントの開催が中止された場合、回数としてはカウントされることも多く、それにより欠番扱いとなることもある。但し冬季オリンピック等中止された回のカウントを行わないイベントや、早期に中止が決まった場合はカウントをしないケースも存在する。例えば東京湾大華火祭の場合、2015年の開催終了までに合計で3回中止が発生しているが、このうち2011年大会は3月22日に中止が決定したこともありカウントの対象から除外されている。
内部的にのみ番号が存在する

番号自体は連続して振られているものの、一般には番号以外の呼称があるなどの事情により、表向きは欠番になっている事例も存在する。例えば、ウィルコムW-SIM端末では、WS009KEの次がWS011SHとなっているが、「10番目」の端末はサードパーティーから発売されているものとなっている[3]首都高速の場合は、首都高速8号線は極端に短いため、案内では都心環状線の一部としており、8号線は案内上で欠番となっている[4]。さらに、東京都日野市の一部地域では、4番地や9番地といった地番を、中央自動車道鉄道用地などに割り当てており、宅地だけ見ていくとこれらが欠番となっている[5]。この他福岡高速では、5号線全線が環状線の一部に組み込まれたため、案内では環状線の一部としており、5号線は案内上で欠番となっている。
余裕を見て番号を設定した

原子電子殻にはK殻、L殻、M殻…というような呼び名が付いている。当初発見された電子殻が、そこより内側にさらなる電子殻がある可能性を考慮してKとされたものの、K殻より内側の電子殻は存在せず、A殻?J殻までは欠番となった。

また当該番号を予備として空けておくこともある。日本銀行券では紙幣番号が900000に達すると000001に戻るが、これは900001以降は不測の事態に備えて空けてあるためである。
重複の防止

番号を再利用するシステムで、最終番号まで到達すると最初の番号に戻る形で番号が割り振られている場合(主にバス事業者など、割り当て対象を順次入れ替えていくことが前提の場合に用いられる)、割り当て対象としていた番号を持つ対象が存続している場合は重複を避けるためその番号を欠番とすることも多くみられる(色を変える、識別記号を付けるなど他の方法が用いられることもある)。

例えば長崎自動車グループでは10**?29**をいすゞ自動車、30**?49**を日野自動車、50**?69**を三菱ふそうトラック・バス、70**?89**を日産ディーゼルに割り当てているが、上2桁は年ごとに切り上げられて20年で一巡する内規になっており[6]、20年以上運用された車両は番号の重複を避けるため欠番になる。例として2009年式の「2907」は2009年式導入時に子会社のさいかい交通に1989年式の「2907」が在籍していたため欠番となっていた[7]。なお、その後同社では20年以上運用される車両が増えたことから、2015年以降は従来までの在籍している車両番号の10の位を切り上げた番号を新たに使用することとなり、特定の番号を欠番とする処理は行われなくなった。

また、西鉄バスにおいては00**?09**(理論上?)を特殊車両(三菱ふそう製およびトヨタ自動車製のミニバス、連節バスはかた号専用車両、福岡オープントップバス専用車両)、10**?29**をいすゞ自動車、30**?49**を三菱ふそうトラック・バス、50**?69**と90**?99**をUDトラックス(←日産ディーゼル)、70**?89**を日野自動車に割り当てているが、2014年式の「2867」は2014年導入時に子会社の西鉄バス北九州に1993年式の「2867」が在籍していたため、欠番となっている。これは番号が一巡した場合、現役車両(新車納入時)と同じ車番を付与するのを避けるためである。また、ある年の三菱ふそう製の最終導入番号が「3158」の場合、翌年の導入車両は「3159」ではなく「3201」から開始されるが、仮に1世代前の「3201」が納車時に存在し、1世代前の「3202」が既に廃車になった場合、「3202」からの開始となる。(ただし、かつては「**00」から開始されることが存在した)


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