[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

「コーム」はこの項目へ転送されています。人名のコームについては「コルム (曖昧さ回避)」をご覧ください。
.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}この項目に含まれる文字「櫛」は、オペレーティングシステムブラウザなどの環境により表示が異なります。髪を梳かす女性ピエール=オーギュスト・ルノワールの絵画から

櫛(くし)は、を梳(と)いて髪型を整えたり、髪を飾ったりする道具。英語でコーム (comb) と呼ぶこともある。
概要

形状は通常、板状であり、長辺の片方に等間隔の切り込みが入れられている。切り込みと切り込みの間の部分は歯と呼ばれる。古くはダニシラミノミといった吸血虫ふけなどを取り除く衛生用具としての側面もあった[1]。時代とともに、入浴や洗髪の習慣が普及するようになると、こういった衛生用具としての役目は小さくなっていった。

同じく髪を梳く道具にヘアーブラシがある。櫛が板状であるために歯が1列に並んでいるのに対し、ブラシは歯に相当するピンが毛などで作られていて複数列あり、使用目的によって配列が異なっている、という違いがある。
櫛の歴史と種類

櫛の歴史は古く、現代のヘアピンに近い単純なつくりのものを含めると、さらにその時代を遡ることになる。歯を備えた櫛は古代エジプトで既に広く使用されていたと考えられている[2]

櫛は形状により竪櫛、 横櫛、 両歯櫛に分けられる[3]
竪櫛
櫛の歯を下に向けたとき幅が狭く縦長になるもの[3]
横櫛
櫛の歯を下に向けたとき幅が広く横長になるもの[3]
両歯櫛
櫛の天地(上下)の両方に歯があるもの[3]

また櫛は歯の作り方により結歯式と刻歯式に分けられる[3]
結歯式
細い竹や木を束ねて櫛の歯としたもの[3]
刻歯式
板状の木や動物の骨に歯の刻みを入れたもの[3]

一般的には横櫛で刻歯式のものが広く用いられた[3]。太平洋の島々などでは竪櫛もみられる[3]

日本では縄文時代早期(約7000年前)のものとみられる木製櫛が佐賀市東名遺跡から出土している[4]。縄文時代には刻歯式の竪櫛が用いられたが、古墳時代には結歯式の竪櫛が多用された[3]。奈良時代には大陸から横櫛が伝来し横型刻歯式の挽歯櫛が一般的になった[3]。江戸時代には髪を結い上げる習慣に伴って櫛などの髪を整える道具類が発達した[5]

素材は、獣の骨や木材一般から、より櫛に適した木(ツゲマユミなど)や鼈甲象牙金属合成樹脂製などへと多様化し、形状や美しさもより高度なものへと発展してきた。現代では、理髪店などで利用者ごとに取り換えられる[6]安価な量産品もある。

現代の理容技術ではカットコーム、セットコーム、テールコームなど多種の櫛が用いられている。
和櫛明治?大正期の櫛(木製)装飾品。

日本では江戸時代中期以降に多彩な髪形が生まれ、それに合わせて櫛(くし)、笄(こうがい)、簪(かんざし)といった道具が発達した[5]
素材

日本では伝統的につげ櫛が高級品とされ、和泉櫛がつくられる和泉国近木荘(現・大阪府貝塚市)のような著名な産地もあった[7]
種類

櫛には用途で4種類、形状や大小で細かく分類される。

現在のヘアブラシに近い形状をしている。大きさは15cm?18cm辺り。歯数により名称が変わる。

梳かし櫛(解き櫛) 

利久

福利久

男櫛

セット櫛

馬櫛


梳かし櫛 歯数

梳き歯(15本)

相細(14本)

相歯(13本)

相太(12本)

押荒(11本)

荒歯(10本)

頭皮の頭垢や髪の汚れを取るための櫛。歯の間隔は0.5mmで櫛の大きさは9cm?12cm程度、歯数は3cm当たり29本?42本辺りである。

梳き櫛

お六両歯

お六片歯

竹唐(たけとう)

挽唐(ひきとう)

装身具としても用いる櫛。梳き櫛に次いで目が細かく、歯数は3cm当たり15?25本程度。

押櫛(飾り櫛・塗櫛)

京型

京丸型

丸型

月型

かつては理髪店丁髷力士等に用いられていた。

結櫛

丁髷櫛(ちょんまげぐし)

鬢掻櫛

筋立


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:27 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef