機龍警察
[Wikipedia|▼Menu]

機龍警察
著者
月村了衛
発行日2010年3月25日
発行元早川書房
ジャンル警察小説
冒険小説
SF
日本
言語日本語
ページ数351
次作機龍警察 自爆条項
コードISBN 978-4-15-030993-0

ウィキポータル 文学

[ ウィキデータ項目を編集 ]

テンプレートを表示

『機龍警察』(きりゅうけいさつ)は、月村了衛による小説。本稿では2010年に発表された同作と、以降に発表された『機龍警察 自爆条項』など続刊を含めた「機龍警察シリーズ」全体についても解説する。
目次

1 概要

2 あらすじ

3 登場人物

3.1 警視庁

3.1.1 警視庁 特捜部

3.1.2 警視庁 警備部

3.1.3 警視庁 警務部


3.2 神奈川県警察本部

3.3 警察庁

3.4 警察署

3.5 傭兵

3.6 アイリッシュ・リパブリカン・フォース

3.7 ロシアン・マフィア

3.8 黒い未亡人

3.9 中国裏社会

3.10 その他


4 機甲兵装

4.1 龍機兵


5 シリーズとしての書誌情報

6 シリーズとしての賞歴

7 脚注

7.1 註釈

7.2 出典


8 関連人物

9 関連項目

10 外部リンク

概要

脚本家として活動してきた月村了衛にとって、初めての小説作品である[1]。「至近未来」[1]の日本を舞台に、新型近接戦闘兵器「龍機兵」を擁する警視庁特捜部の活躍を描いた小説である[1][2]警察組織内部の軋轢(あつれき)など部局割拠主義を描いた警察小説であるとともに[2]、アクションなどを描いた冒険小説でもある。
あらすじ

大量破壊兵器が衰退し、それに伴い、市街地戦を想定した近接戦闘兵器が急速に台頭した世界[3]警視庁は新型機甲兵装「龍機兵」を擁する「特捜部」(SIPD)[4]を発足させた。警視庁特捜部は、専従捜査員として全国の警察組織から優秀な人材を引き抜くとともに[5]、龍機兵の搭乗員として傭兵と契約するなど、異例の組織として発足した。その結果、警視庁特捜部は既存の警察組織から反感を買うことになり、大きな軋轢を引き起こしていた。そんな中、機甲兵装による地下鉄立て籠り事案が発生し、警視庁特捜部は警視庁警備部特殊急襲部隊(SAT)と激しく対立することになる[6]

なお、続刊である『機龍警察 自爆条項』以降は、警察庁や警視庁といった警察組織だけでなく、内閣官房外務省経済産業省をも巻き込んだ壮大な事件が展開される。
登場人物
警視庁

東京都公安委員会の管理の下で、東京都内の治安維持を担う都の機関。長は警視総監
警視庁 特捜部 警視庁特捜部庁舎が所在すると設定されている東京都江東区新木場航空写真国土交通省国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成 狛江事件の舞台となった宿河原堰堤

警察法刑事訴訟法警察官職務執行法の改正に伴い、警視庁に新設されたセクションである[7]。かつて多摩川の宿河原堰堤にて機甲兵装による事件が発生した際、警視庁と神奈川県警察本部との縄張り争いの末に解決に失敗、大惨事となる悲劇が発生した[8]。この「狛江事件」での悲劇を背景に、機甲兵装を擁する特殊部隊設置の機運が高まり、警視庁の下に設置されることになった[9][10]東京都江東区の警察施設が密集する一角に、専用の庁舎を構えている[11]。「Special Investigators, Police Dragoon」[4]の頭文字から、「SIPD」とも通称される[4]。また、犯罪者などからは、俗に「機龍警察」とも呼ばれている[12]。新型機甲兵装「龍機兵」の搭乗員として傭兵を迎え入れるなど、既存の警察組織の常識とは懸け離れた運営形態をとっている。そのため、日本の警察組織の中では疎まれる存在である。一方、日本国外からは、機甲兵装を擁する警察系特殊部隊として、フランス国家憲兵隊治安介入部隊(GIGN)、ドイツ連邦警察特殊部隊(GSG-9)と並び評されるなど[13]、その実力に注目が集まっている。
沖津 旬一郎(おきつ じゅんいちろう)
警視庁特捜部部長[14]階級警視長[15]。もともと外務官僚であったが、狛江事件を機に特捜部創設に動き、そのトップに就く[10]外務省入省後は在外公館に赴任していたとされるが、詳細な経歴は謎に包まれている[10]。瀟洒(しょうしゃ)な背広を着こなし[14]、しゃれたデザインの眼鏡を愛用するなど[6]、一見すると警察関係者には見えない伊達男である[14]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:88 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef