機巧童子ULTIMO
ジャンルサイエンス・ファンタジー
少年漫画
漫画
原作・原案などスタン・リー
作画武井宏之
出版社集英社
掲載誌ジャンプスクエア
ジャンプSQ.19
ジャンプSQ.CROWN
レーベルジャンプ・コミックス
(JUMP COMICS SQ.)
発表号2009年3月号 - 2012年2月号(SQ)
2012年3月号 - 2015年3月号(SQ.19)
2015年AUTUMN号(SQ.CROWN)
巻数全12巻
テンプレート - ノート
『機巧童子ULTIMO』(カラクリドウジ ウルティモ)は、スタン・リー原作、武井宏之作画の漫画作品。 アメコミ界の巨匠であるスタン・リーが日本の漫画家である武井宏之とタッグを組んだ日米合同プロジェクト作品。「究極の善と究極の悪のロボットバトル」が発想の原点になっている[1]。 ジャンプスクエアセカンドvol.1(集英社)において『機巧童子ULTIMO:0』(カラクリどうじウルティモ:ゼロ)というタイトルで序章が読み切りとして掲載された。ジャンプスクエア2009年3月号より設定を一部変更し連載。2012年2月号まで掲載した後、ジャンプSQ.19に移籍。2012年3月号から2015年3月号まで連載した後、ジャンプSQ.CROWN2015年AUTUMN号にて完結。話数カウントは「第○幕」。 作品の舞台は主に西東京となっているが、登場人物の名前にもその地名らしきものが含まれており、主に西武線の駅名から取られている[2]。 声の項はVOMIC版のもの。
概要
あらすじ
読み切り版
かりそめの平和に浸っていたWEST TOKYOのファームレスシティに、ある日巨大な能面の化け物が現れる。自衛隊を蹴散らし街を蹂躙する化け物だが、突如現れた朱色の少年がそれを一蹴する。ウルティモと名乗った少年は、化け物の中から現れた緑色の少年、バイスと激しい戦いを繰り広げる。彼らこそは1000年前に作られた完全なる「善」と「悪」の体現者、機巧童子(カラクリどうじ)だった。人類の技術力をはるかに超える「能」力の応酬で戦う2体の機巧童子は、ついに成層圏の彼方で相討ちとなる。しかしこれは善と悪の最終決戦の始まりに過ぎなかった。
連載版(第1部)
12世紀、山賊の頭の青年・大和は、ダンスタンという謎の外国人を襲い、機巧童子・ウルティモと出会う。そして21世紀、転生し高校生となった大和は、再びウルティモと出会い、「善」と「悪」の戦いに巻き込まれていく。
連載版(第2部)
百機回向が起こり地球は破滅した。しかし、大和と武蔵の記憶のみがウルティモ達の力により百機回向の前日に飛ばされた。武蔵からダンスタンの話を聞いた大和は、彼の野望を阻止するため、再度ウルティモと共に「善」と「悪」の戦いに身を投じる。
登場人物
機巧童子と殿
善側『善童子クラブ』
ウルティモ(ULTIMO)
声 - 中島愛本作の主人公。究極の「善」の心を持った機巧童子で善の童子の総長。一人称は「僕」もしくは「ウル」。モチーフは鶴と獅子。機巧紋は鶴の丸
イデオスウルティモ
最終決戦にて本来一つだったウルティモとバイスが融合した姿。究極超越善悪結(こえるきゅうきょくむすびのぜんあく)・神童と呼ばれる。これこそがダンスタンが追い求めた究極の新人類だった。モチーフは鳳凰。
東 大和(あがり やまと)
声 - 小西克幸11月15日生まれ。さそり座のO型。16歳。本作の主人公である少年。ウルティモの殿の不良高校生。一人称は「オレ」。水商売で生計を立てる母との母子家庭で、性格も荒んでいるが、人(弱者)を放っておけない熱血漢。善童子の殿の中ではかなりの長身。本人が知らないうちに、複雑に絡み合う因縁に捕らわれることになる。ある日の学校への登校中、骨董屋で偶然ウルティモと出会い、自分が転生した人間だということを聞かされる。事情を理解できぬまま「悪」の童子達の襲撃を受け、負傷しつつもその晩に六波羅密の殿達と合流、ウルティモと契り過去の記憶を取り戻す。一度は地球を崩壊させてしまうが、ウルティモとレグラの合わせ技によって一日前(現代でウルティモを手に入れる少し前の時間)に戻ったため事なきを得る。そして他の童子と殿に接触し、再びウルティモと契り百機回向を阻止すべく奔走する。小学生の時以来真琴に片思いしている(ルネ曰く「頭の中は主に狭山だらけ」)。しかし、真琴の正体を知り複雑な心情を持つようになる。不思議と人を惹きつける魅力を持つが、それが原因なのか前世の恋人は現代では男に転生し親友同士(ルネ)だったり、前世の妹分は現代での思い人(真琴)だったりと何かと複雑な人間関係の持ち主でもある。本人は自分が慌てふためく姿を見るためにダンスタンが意図的に操作していると考えている。モデルはTOKIOの長瀬智也[3]。名前の由来は東大和市駅[2]。
大和(やまと)
東大和の前世で、悪政を行う貴族から金品を奪う盗賊の頭目。ウルティモとバイスを運んでいたダンスタンと出会い、ウルティモの殿となって善と悪の戦いに巻き込まれていく。
『六波羅密』とその殿
レグラ(REGLA)
「善」の眷属で「持戒」の機巧童子、「六波羅密」の一体。一人称は「オレ」。モチーフは猿。機巧紋は松葉三つ巴
狭山 真琴(さやま まこと)
声 - 嶋村侑5月5日生まれ。おうし座のA型。17歳。レグラの新たな殿。大和とルネのクラスメイトで、大和にとって小学生時代からの想い人。一人称は「私」。スポーツ用品メーカー「SAYAMA」の令嬢で、自身もデザイナーとして仕事をしている。好きなものはきのことチーズ。第1部ではウルティモとバイスの再戦の際、知らないうちにKの標的にされてしまう。その後東家を訪ねた際、重傷を負ったウルティモを治すため、契りの方法がわからず試しにキスを交わそうとした大和を見てしまい、彼を避けるようになる。さらに学校でのルネと大和とのやり取り目撃する。第2部では、大和から好意を懐かれていることに気付いておらず、またルネによれば大和自体に興味を懐いていなかった模様。後に自らの童子となるレグラの「猿刻」を切っ掛けに前世の記憶を思い出し始め、大和と向き合うこととなり、レグラを自らの手で再起動する。その正体はダンスタンの実娘「真琴・サーヤ・ダンスタン」。各時代においては全てを知りながら自分を偽り、ダンスタンに代わり百機回向の監視を秘密裏に担当している。戦後の新橋に飛んだ後、悪童子集会と手を組み、他の善童子クラブを襲うが、ダンスタンにさらわれてしまう。助けに来た善童子クラブと悪童子集会の面々の活躍により救出された。
さや
狭山真琴の前世。平安時代に大和が率いる山賊団にいた幼い少女。過去にバイスに殺害された江古坊に代わりレグラの殿になった経緯を持つ。
ソピア(SOPHIA)
「善」の眷属で「智慧」の機巧童子、「六波羅密」の一体。一人称は「僕」。モチーフは虎。機巧紋は相良瓜
第1部では全員健在であるため、真琴、清瀬、秋津、ひばりの4人は殿にならなかったが、第2部で死亡や戦線離脱などで脱退し、自らの童子を真琴達に託した殿だけ掲載する。
江古田 新(えこだ しん)
レグラの最初の殿。髭を生やした巨漢で寿司職人をしている妻子持ち。通称「エコさん」。38歳。本人は曰く前世の影響らしいがある少年漫画雑誌の創刊号から最新号までを収集している。武蔵からは徳のある人物と称される。善童子クラブの実質的リーダー格。一人称は「オレ」。目の前に現れた武蔵から「百機回向」のことを聞いており、それを止めるために尽力している。大和の成長に期待している。第1部では、レイジの電速に追いつけず身体を貫かれて死亡。