機動戦士ガンダム_鉄血のオルフェンズ
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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
ジャンル
ロボット群像劇[1]
アニメ
原作矢立肇富野由悠季
監督長井龍雪
シリーズ構成岡田麿里
キャラクターデザイン伊藤悠(原案)
千葉道徳
メカニックデザイン鷲尾直広海老川兼武、形部一平
寺岡賢司篠原保
音楽横山克
アニメーション制作サンライズ
製作サンライズ、MBS
放送局MBS・TBS系列
放送期間第1期:2015年10月4日 - 2016年3月27日
第2期:2016年10月2日 - 2017年4月2日
話数全50話(第1期:全25話、第2期:全25話)
漫画:機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 弐
原作・原案など矢立肇、富野由悠季
作画礒部一真
出版社KADOKAWA
掲載誌月刊ガンダムエース
レーベルカドカワコミックス・エース
発表号第1期:2015年12月号 - 2016年12月号
第2期:2017年1月号 - 2018年12月号
発表期間第1期:2015年10月26日 - 2016年10月26日
第2期:2016年11月26日 - 2018年10月26日
巻数第1期:全3巻
第2期:全4巻
話数第1期:全13話
第2期:全24話
関連作品


ガンダムシリーズ

テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ漫画
ポータルアニメ漫画

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(きどうせんしガンダム てっけつのオルフェンズ、英題: MOBILE SUIT GUNDAM IRON-BLOODED ORPHANS)は、日本テレビアニメ。「ガンダムシリーズ」に属するロボットアニメ作品であり、第1期が2015年10月から2016年3月、第2期が同年10月から2017年4月に放送された。キャッチコピーは「いのちの糧は、戦場にある。」[2]。マスメディアでの略称は『鉄オル』[3]
概要

機動戦士ガンダム』(以下『1st』)などの宇宙世紀作品とは別の世界観を舞台とするガンダム作品のひとつ。

サンライズはストーリーの大きなテーマとして「ドラマ性の強い少年たちの物語としての新世代ガンダム」と「段階的に進化するガンダム」を挙げ[4]ガンプラファンなどの従来層だけでなく、若年層およびアジア圏などの新世代のファン層の獲得を狙った、予備知識がなくても楽しめるガンダム作品であることを強調している[5]

公式サイトのほかに、2015年7月末から11月1日まで『CGS(CHRYSE GUARD SECURITY)コーポレートサイト』が公開されていた[注釈 1]ほか、2016年1月25日からはバンダイビジュアルの情報サイト『V-STORAGE online』にて、設定を詳説する『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 鉄血の情報局』が公開されている[6]
製作

スタッフ[7][8][9]企画サンライズ
原作矢立肇富野由悠季
監督長井龍雪
シリーズ構成岡田麿里
キャラクターデザイン原案伊藤悠
キャラクターデザイン千葉道徳
メカニックデザイン鷲尾直広海老川兼武
形部一平、篠原保
寺岡賢司
チーフアニメーター有澤寛
美術草薙
美術デザイン須江信人
美術監督川本亜夕
色彩設計菊地和子
CGディレクター宮原洋平
撮影監督後藤春陽、元木洋介
編集野尻由紀子
音響監督明田川仁
音楽横山克
音楽プロデューサー外村敬一、山田智子
エグゼクティブプロデューサー佐々木新、丸山博雄
プロデューサー小川正和前田俊博
企画協力バンダイ ホビー事業部
制作協力創通ADK
製作サンライズ、MBS

経緯・スタッフィング

企画は、『機動戦士ガンダム00』(以下『00』)の映画『劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-』公開後にサンライズの小川正和のプロデュースで起ち上がった[10]。『00』が世界の変革を描いた作品だったことを受け、本作は10代から20代のアニメを見る層が受け入れやすい青春群像劇として制作することが決まり、若年層向けの作品を多く手掛けていた長井龍雪を監督に迎えることが決定した。この段階で海老川兼武によって登場兵器のラフ案も描かれたが、『機動戦士ガンダムAGE』の制作が先行することとなり、長井が『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(以下『あの花』)などの他作品で多忙になったことも手伝って、再始動は2015年の初頭になった[11]

再始動後、シリーズ構成には、長井が互いに意見をぶつけあえて同じように悩める人がよいという理由で、『あの花』や『とらドラ!』などでともにメインスタッフを務めた岡田麿里[11]、設定考証には長井の考えを物語の設定に活かす役割で鴨志田一が起用された[12]

デザイン面では、キャラクター原案に漫画家の伊藤悠が参加している。起用理由は『皇国の守護者』や『シュトヘル』に長井が戦争に対する強いイメージを受けたことと[13]、『00』とは異なる泥臭いデザインが求められたことによる[11]。メカニックデザインでは十数人のメカニックデザイナーによるコンペティションが行われ、鷲尾直広や海老川など過去のガンダム作品に携わったデザイナーに加え、特撮作品で活動する篠原保が初参加している[14][15]

音響・音楽面では、『心が叫びたがってるんだ。』で長井と面識のある明田川仁横山克が起用されている。横山は当初、菅野よう子が制作した『∀ガンダム』や『天空のエスカフローネ』のようなフルオーケストラを想定していたが、打ち合わせの段階で長井の「これまでのガンダムシリーズのような荘厳なオーケストラではない」というオーダーを考慮し、多用される楽曲群をマリアッチバルカンブラスの要素を取り入れたオーケストラとして作曲している[8]
作風・演出

サンライズ側から「『機動武闘伝Gガンダム』くらい踏み込んだ作品」あるいは「主人公は女の子でもOK」など高い自由度と既存にない作風を求められたこともあり、本作は生活のなかに戦いがある子どもたちの小規模な集団が主軸に据えられ、生存競争のために彼らが戦闘などの行動を能動的に起こすようなストーリー構成となっている。これはガンダムシリーズの特徴である「大国同士の戦争」や「戦いに巻き込まれる主人公」がターゲットの若年層にとって現実味のないものになっており、スタッフとしても軍隊の正確な描写が難しいとする長井の考えによって設定された[16][17]

作品のコンセプトとしては、平成以降の暴走族漫画に登場するヤンキー文化やチームのつながりという空気感を意味する「任侠」がスタッフ間で共有され、広島抗争をモチーフとした粛清などの要素が採用された。さらには『1st』を意識したロードムービーの要素も取り入れられているが、物語の骨子自体はなるべくオーソドックスにすることが意識された[16][18][19]

作品の終着点としては、主人公勢力が最終的に敗北することが企画段階から決められていた。これはイデオロギーや政治性のない少年たちがただひたすらに頑張る姿を描くことが長井の念頭にあり、どんな状況でも進むしかない人たちが実際に突き進むとどうなるかという思考実験に近いところから物語が生まれたことに起因する[19]。長井は放送終了後のインタビューで、これを「『(人が)わかりあえる・わかりあえない』『(戦争が)終わる・終わらない』という話ではなくて、ただただ前に進み続けるだけの話。『結果』ではなく『過程』の話を描きたかった」という形で表現している[20]。また、アフレコ開始以降や放送と並行して脚本・設定がリアルタイム作成されたことや[7][21]、岡田の提案もあって二期終盤における結末・エピローグの予定変更なども行われたが、長井本人は結末までの過程に紆余曲折や変化はあったが大筋や結果は当初から企画していたものが作れたと語っている[22][23]

演出面では、劇中における価値観を平行に描くことが注意されており、主人公側と敵対側双方の非情な面を描くなど、単純な勧善懲悪の区別ができない作りになっている[24][17]。キャラクター描写においてはリアリティをもたせるために、戦争の場面だけではなく、登場人物の日常の風景を描写することが意識されている[17]。また、メカニックの演出ではビーム兵器が登場しない設定を踏まえたうえで、「斬るのでなく吹っ飛ばす」「装甲が剥がれてフレームがむき出しになる」といった、これまでのガンダムとは違う新しい見せ方が志向されている[17]
プロモーション

2015年7月3日から「NEXT G Coming Soon」の文字とガンダム・バルバトスのシルエットとともに発表までのカウントダウンが行われ[25]、7月15日にMBSとサンライズの製作で10月から放送されることが発表された[26]

8月22日・23日に開催された「キャラホビ2015 C3×HOBBY」のスペシャルステージでは、最新プロモーション映像とともに主要キャストと主題歌アーティストの発表が行われた[27]

9月20日には京都国際マンガ・アニメフェアにて放送に先駆けてスペシャルトークイベント[28]が、第1話放送前日の10月2日には赤坂BLITZにて「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第1話放送前夜祭」が行われた[29]


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