橋本忍
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はしもと しのぶ
橋本 忍
キネマ旬報』1959年2月特別号より
生年月日 (1918-04-18) 1918年4月18日
没年月日 (2018-07-19) 2018年7月19日(100歳没)
出生地 日本 兵庫県神崎郡鶴居村(現・神崎郡市川町鶴居)
死没地 日本 東京都世田谷区
職業脚本家映画監督
配偶者あり
著名な家族橋本信吾(長男)
橋本綾(長女)
主な作品
映画
羅生門』 / 『生きる』 / 『七人の侍
真昼の暗黒』 / 『張込み』 / 『ゼロの焦点
切腹』 / 『霧の旗』 / 『白い巨塔
上意討ち 拝領妻始末』 / 『日本のいちばん長い日』 / 『現代任侠史
日本沈没
砂の器』 / 『八甲田山』 / 『八つ墓村』テレビドラマ
私は貝になりたい

 受賞
ブルーリボン賞
脚本賞
1950年羅生門
1956年真昼の暗黒
1958年張込み』、『鰯雲
1962年切腹
1966年白い巨塔
その他の賞
キネマ旬報ベスト・テン
脚本賞
1958年隠し砦の三悪人』、『夜の鼓』、『張込み
1960年黒い画集 あるサラリーマンの証言』、『悪い奴ほどよく眠る
1966年白い巨塔
1967年上意討ち 拝領妻始末』、『日本のいちばん長い日
1974年砂の器毎日映画コンクール
脚本賞
1952年生きる
1956年真昼の暗黒
1958年張込み』、『鰯雲』、『夜の鼓
1960年黒い画集 あるサラリーマンの証言』、『いろはにほへと
1966年白い巨塔
1974年砂の器勲四等旭日小綬章1991年

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橋本 忍(はしもと しのぶ、1918年大正7年〉4月18日[1] - 2018年平成30年〉7月19日[2])は、日本脚本家映画監督兵庫県神崎郡鶴居村(現・神崎郡市川町鶴居)に生まれる[1]

脚本家の橋本信吾、橋本綾は実子。
経歴キネマ旬報社『キネマ旬報』2月上旬号(1967)より

家業は小料理屋で、芝居好きの父親から影響を受ける。大鉄教習所卒業後、国鉄に勤務[3]

1938年に応召、鳥取歩兵四十連隊に入隊(階級は一等兵)するも粟粒性結核に罹り、永久服役免除され療養生活に入る。1939年岡山県の療養所にて[4][5]、隣にいた兵士の読んでいた『日本映画』という映画の本を読み、シナリオに興味を持ち、隣の兵士に「日本で一番偉い脚本家は誰か」と訊ねたところ「伊丹万作」と返ってきたため、脚本家を志す。

1942年、療養所を退所して郷里に帰った後に執筆したシナリオ『山の兵隊』を伊丹本人に送ったところ、思いがけず返信があり、以降、姫路市の軍需会社に勤務しながら、伊丹の「唯一の脚本家としての弟子」としてシナリオの指導を受ける[1]1946年の伊丹死去の、翌年(1947年)の一周忌の折りに、伊丹夫人より佐伯清監督を紹介される[6]

1949年、サラリーマン生活のかたわら、芥川龍之介の短編小説『藪の中』を脚色した作品を書く。社用で上京した際に佐伯に渡していた脚本が、黒澤明の手に渡り映画化を打診される。黒澤から長編化するよう依頼され、芥川の短編小説『羅生門』も加えて加筆。最終的に黒澤が修正して完成させた脚本を基に、翌1950年に黒澤が演出した映画『羅生門』が公開され、橋本忍は脚本家としてデビューした。同作品はヴェネツィア国際映画祭グランプリを受賞するなど高い評価を受けた。1951年に退社して上京し専業脚本家となる[7]

以後、黒澤組のシナリオ集団の一人として、小国英雄とともに『生きる』、『七人の侍』などの脚本を共同で執筆する[1]。しかし、黒澤映画への参加は1960年の『悪い奴ほどよく眠る』で終わっており、あとはその10年後に『どですかでん』で1度だけ復帰する。その後、橋本は日本を代表する脚本家の一人として名声を高めることとなる。代表作に挙げられる『真昼の暗黒』、『張込み』、『ゼロの焦点』、『切腹』、『霧の旗』、『白い巨塔』、『上意討ち 拝領妻始末』、『日本のいちばん長い日』、『日本沈没』などの大作の脚本を次々と手がけ[1][8]、論理的で確固とした構成力が高い評価を得る。私は貝になりたい』の映画版(1959年)のスタッフ、キャスト

1958年、KRT(現・TBS)の芸術祭参加ドラマ『私は貝になりたい』の脚本を手がける。上官の命令で、米兵捕虜を刺殺しそこなった二等兵が、戦犯として死刑に処せられる悲劇を描いたこのドラマは大好評となり、芸術祭賞を受賞した。翌1959年自身が監督して映画化し、監督デビューも果たす。しかし、作品中に登場する遺書が加藤哲太郎による『狂える戦犯死刑囚』のそれと酷似していたことから、加藤に原案者としてのクレジットを入れるよう要求されるも、橋本は『週刊朝日』からの引用であると主張し拒否、その上「このまゝ沈黙して呉れるなら十万円を出します。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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