横浜マリンタワー
Yokohama Marine Tower
マリンタワーの外観(2013年5月)
横浜マリンタワー(よこはまマリンタワー)は、神奈川県横浜市中区山下町にある、横浜開港100周年記念事業として建設されたタワー。横浜のシンボルの一つとなっている。
旧横浜居留地(山下居留地)の東南、横浜港フランス波止場跡(山下公園中央部)とフランス橋の間に位置する。かつては灯台としても機能していた。また、全日本タワー協議会に加盟している[1]。2010年4月1日に恋人の聖地に認定された[2]。
1961年1月15日開館。開場記念として田代京子のEP盤『マリン・タワーで逢いましょう/哀愁のヨコハマ・ボレロ』が1960年にテイチクから発売された。
2006年12月に営業を一旦終了し改装工事が実施され、2009年5月23日に一度目のリニューアルオープン。さらに2019年4月より休業して再び改装工事が実施され、2022年9月1日に二度目のリニューアルオープンを迎えた[3](詳細は後述)。 高さ106m。12,000トン。灯台を意識したデザインとなっており、実際に頭頂部には灯台としての機能も併せ持っていた。ギネスブックにも最も高い灯台として記録されていたが、実際に近隣を航行する船舶に対し灯台としての重要度はあまり高くなかった。改修工事の必要もあり、灯台の機能は2008年7月28日未明をもって休止し、9月1日に廃止された。 塔体の塗色は、当初は赤と白の縞模様(7等分)だったが、開港130周年(記念事業は横浜博覧会)の1989年に下から上へ向けて白から赤へ変化していくグラデーションに変更され、開港150周年(記念事業は開国博Y150)の2009年に外側がシルバー、内側がブラウンオリーブに変更されている[4]。 創業時には「横浜展望塔株式会社」の運営で鳴り物入りで開業し、ピーク時には年間入場者数105万人と多くの観光客を集めた。しかし、その後集客力が減少していき、2005年には年間27万人にまで減少、そのため、2006年10月13日、運営を引き継いでいた「氷川丸マリンタワー株式会社」は入場者減に伴う経営悪化を理由に、隣接する氷川丸とマリンタワーの営業を12月25日に終了した。マリンタワーは横浜市に、氷川丸は日本郵船に譲渡された[5]。 2006年末にいったん営業を終了したマリンタワーは、「マリンタワー再生事業」に基づき、横浜市が改修し、公募された事業者(リスト、ゼットン、横浜エフエム放送など)が借り上げる形で外観のリニューアルや屋内の改装などが行われ、2009年5月23日にリニューアルオープンした[6]。 その後、2019年3月31日をもって全館を一時休館し、翌4月1日より2022年3月31日(3年間)の予定で再度改修工事(塔体の再塗装やライティングデザインの一新、空調・エレベーターの修繕、設備更新など)を行い、同年夏の営業再開を予定していた(事業者は引き続きリストなど)[8][9][10]。しかし、内装工事が長引いたため再開時期がずれ込み、同年9月1日にリニューアルオープンとなった[3][11]。 2層の展望フロア(29階および30階)からは横浜港を一望でき、みなとみらい21地区や横浜ベイブリッジのほか、本牧埠頭などの工場夜景も楽しめる。 また展望フロアの30階は2022年のリニューアルオープンを機に、夜景と共に映像作品などを楽しむことができるメディアアートギャラリー(企画イベントなども開催)としてリニューアルされた[11][12]。
全体概要
外観
2009年の改修以前のマリンタワーと氷川丸(2006年12月)
同じく改修以前のライトアップ、一時営業終了後(2007年11月)
改修工事中のマリンタワー
(2008年10月)
2009年の改修後、ライトアップを山下公園から望む(2011年4月)
2022年の改修後、低層部は壁面緑化(2022年9月)
同じく低層部の壁面緑化部分
(2022年9月)
2022年の改修後のライトアップ(2022年9月)
同じくライトアップと壁面緑化部分(2022年9月)
灯台室
地上103mの灯台室に設置されているスーパースロッシングダンパー(制振装置=タワーの揺れを吸収する)(2013年4月)
地上103mの灯台室に設置されているスーパースロッシングダンパーと窓の景色(2013年4月)
施設概要
展望フロア