権現造(ごんげんづくり)は、日本の神社建築様式の1つである。石の間造(いしのまづくり)とも。 本殿と拝殿の2棟を一体化し、間に「石の間(いしのま)」と呼ばれる一段低い建物を設けているのが特徴。 権現造の発祥は静岡県の久能山東照宮(1617年建立の社殿)とされる[要出典]。その起源は仏寺の開山堂(相の間で祠堂と礼堂を結ぶ)とされるが、その基は八幡造と言われている。 入母屋造・平入の3棟を、入母屋造・妻入の縦の棟で串刺し状に一体化している。 屋根の棟数が多い八棟造(やつむねづくり)を採用するものが多いが、その場合の実態は7棟である(下図参照)。 八幡造は前殿・後殿全てが本殿なのに対し、権現造では後方1棟のみが本殿で、拝殿・石の間・本殿の複合社殿といえる。 正面の破風は、千鳥破風・軒唐破風である。 左右対称で、左右方向には偶数本の柱が配される。 拝殿が最も幅が広く、石の間と本殿はどちらかが広い。 尚、北野天満宮の本殿は左側に脇殿が設置されているため、左右対称となっていない。 北野天満宮のように古式では石の間は石敷であるが、板敷が多い。日光東照宮は畳敷である。 様式
概要
構造
八棟造の権現造平面図、黄線が棟(日光東照宮)
屋根
柱
北野天満宮:拝殿13間、石の間7間、本殿5間
日光東照宮:拝殿9間、石の間3間、本殿5間
床
権現造の代表例
久能山東照宮
日光東照宮
日吉東照宮
上野東照宮
日御碕神社
北野天満宮
大阪天満宮
大崎八幡宮
名古屋東照宮(大戦の空襲による焼失以前)
松山神社(東照宮に天満神社を合祀 主祭神 菅原道真 徳川家康)
藤基神社
榛名神社
香取神宮
歓喜院(奥殿・中殿・拝殿を権現造で一体化し、この1棟全体を本殿としている)
三峯神社(権現造は拝殿部のみで別建ての本殿は春日造)
秩父神社
寳登山神社
妙義神社
穴守稲荷神社
北野天満宮正面
同左側面
上野東照宮正面
同左側面
関連項目
権現
八棟造り - 権現造の原型。
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