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模型航空(もけいこうくう)は、模型航空機に関連した趣味的な活動の総称である。具体的には、模型航空機を作る活動と、飛ばし、操縦する活動がある。広義には、それらに関連するサポート活動など、あらゆる活動を含める場合もある。 模型航空活動を手順を追って列挙すれば、以下の項目になる。 実物の航空機は、多くの技術のピラミッド的結合の産物であり、各方面に多くの接点を持っている。模型航空機も同様であり、加えて急速な技術進歩を追って変化してきた歴史を持つため、基本的に革新的であり、体質的に新しい事柄を取り入れやすい体質である。狭義の模型航空は、上記の3)、と4)、を主体とした活動といえるが、その内容も多彩化する傾向にあり、同時にその前後の1)、2)、5)も取り入れ、範囲を拡大する傾向にある。 学術面においては、昔は実物航空機の体系をそのまま利用していたが、研究が進むにつれて模型機独自の面が明らかになり、「模型航空力学」と呼べる分野も生まれた。 製作面では、古くはバルサ材の取り入れがあり、最近ではプラスティック系の新素材や工作機械による金属加工など、工法が多彩化している。 飛行活動においては、サポート活動として、模型機の飛行に特化した航空気象の研究と応用、野外料理やキャンプなどのアウトドアライフのノーハウの取り入れ、飛び去った機体の回収を迅速に行うためのクロスカントリー走やオリエンテーリングなど、豊富な発想に基づく活動範囲の拡大が見られる。 飛行させ、操縦すると言うスポーツ的な活動は、競技の形で集団的に行われる場合が多く、組織化されやすい。模型航空活動は、国際的にはF.A.I.(国際航空連盟)のC.I.A.M.(模型航空小委員会)によって、国内的には各国のN.A.C.(国立飛行倶楽部)によって、組織・統括される。日本でN.A.C.に相当する組織は日本航空協会(J.A.A.)であり、実際の統括活動を行っている団体はJ.A.A.の下部組織である日本模型航空連盟 模型航空機の飛行活動は、鉄道模型、船舶模型、自動車模型などの他種模型の走行活動に比べて競技のウエイトが大きい。特にラジオコントロール普及以前には、その傾向が著しかった。J.M.A.などの統括団体が管理している活動は主としてこの部分である。 模型航空機を自作すると言うホビー的な部分は、個人的な活動であって、組織によって管理されることは少ない。 模型航空機は、モノ作りの対象としては仕様・材料と工法が多彩であり、個別性が強い。また成果は、滞空時間などの動く機能の良否によって自己評価できる。 活動を行う個人単位でみれば、全体を通して活動する場合(自作機を飛ばす場合)や、部分的に活動する場合(購入機を飛ばす場合)など、様々な関わり方がある。かつては全体を通して行うことが本筋と考えられていたため、1960年代以前の模型航空の競技規定には、「自作機条項」が含まれていた。これは「B.O.M.条項:Builder Of the Model」と呼ばれ、競技者は自分で製作した機体で競技に出場することが求められていた。 現在でも、設計まで含めてB.O.M.にこだわり実行するモデラーもいるが、この場合は成果の全責任が自分にあるわけで、頭脳と製作技術と体力の総合的な評価を受けるわけである。近年は、市販完成機による公式競技参加が認められたので、優秀機を購入して参加する飛行技能のスペシャリスト選手もいる。この変化は、模型航空がホビーとスポーツの複合体から、道具を使う普通のスポーツにシフトしつつあることを示す。 模型航空機は、原理的には実物航空機と同じで、総合的な科学技術に立脚している。完成機を購入して飛ばすという単純な関わり方でも、飛行に関する最小限の知識が無いとうまく飛ばない。製作や設計に関わり、競技などでより高度な飛行を指向するならば、関係する科学技術の研究や調査が不可欠である。 これらの研究や調査は、遊び・楽しみとしての学問であり、模型航空機・模型航空を楽しむ場合の重要な要素である。一般のモデラーが、模型機の正則な手順による設計や、性能の予測・推定計算などを行うようになったのは、1930年代くらいからである。
概要
模型航空の広義化
1)模型航空機の工学理論など、学術面の研究
2)模型航空機の設計
3)模型航空機の製作
4)模型航空機の飛行・操作
5)模型航空のサポート活動
模型航空の管理団体
モデラー個人の関わり方
模型航空機の工学理論など、学術面の研究
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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