標準中国語
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標準中国語(ひょうじゅんちゅうごくご、: standard Chinese, modern standard Mandarin)とは、中華人民共和国で使われている普通話中華民国で使われている国語シンガポールマレーシアなどで使われている華語の総称のことで、各中国語圏で定められている標準語の総称。各国の標準中国語は差異はあるものの相互理解が可能である。

標準中国語の事を俗に北京語と呼ぶが、厳密には異なる言葉であり、標準中国語は人工的に整備された標準語である。
普通話(中華人民共和国)詳細は「普通話」を参照

人民の意思疎通を容易にするため、中国では、中央政府の標準語政策により、北方語の発音・語彙と近代口語小説の文法を基に作られた「普通話」 (p?t?nghua) が教育放送で取り入れられ、標準語共通語とされている。全人口の8割弱が普通話を理解でき、方言話者の若い世代は普通話とのバイリンガルとなっていることが多い。2015年の時点で、中国国民のおよそ73%が普通話を使用することができ、2000年の53%から大幅に増加したことが報じられた[1]。2017年の時点で、都市部は90%を超えているが、農村地域で40%前後であった[2]。2020年時点では全国での普及率が80.72%、極度貧困地域では61.56%[3][4]
普通話の成立と普及

中国では文章語は古代より統一されていたが、口語は各地方ごとに異なり、同じく漢字の発音も各方言ごとに異なっていた。「同文異音」と呼ばれるこの状況は古代からの課題であり[5]、幾たびか是正が試みられてきた[6]ものの、本格的に共通語の樹立が試みられるようになったのは清末以降のことである。

清国末から中華民国初期(20世紀初頭)に教育のために言語統一案が検討され、清国で一旦は決定されたが、1911年10月に発生した辛亥革命武昌起義より中止となる。しかし中華民国政府はこの方針を継承し発展させ、1920年代には現在の普通話と非常に近い國語が確立された。中華人民共和国成立後、共通語が國語から普通話に変更され、1955年以降から公的な統一言語化の動きとなり、翌年に新たな簡略化した漢字表記(簡体字)を公表。同政策は教育機関中国人民解放軍など軍隊で導入・推奨され、文化大革命期には一時普及が停滞した[7]ものの、文革の終焉とともにふたたび積極的な普及策がとられるようになり、1982年11月に公式に普通話の普及が中華人民共和国憲法19条において規定された[7]

普通話の制定以来、特に普通話との差異の大きい南方諸方言地域やそもそも中国語系の言語を使用していない少数民族地域において、普通話は積極的に普及が図られてきた。少数民族地域においては、建国当初は諸民族言語における文字の創成とそれによる教育が規定され普通話教育の規定はなかったものが、1980年代以降は民族言語の他に中国語(普通話)の教育が義務付けられるようになった[8]。南方諸方言地域、とくに普通話との差異の大きい?語を主に使用する福建省粤語を主に使用する広東省などでは両省政府によって普通話普及が重視された[9]。こうした普及政策や、なによりもテレビなどのマスメディアでは主に普通話が使用されることなどから各地で普通話の普及は進み、上記の福建省でも普及度は1996年の時点でかなり高くなっている[10]。それに対し、経済力が高くマスメディアも独自のものを持っている広東省での普通話普及率は福建省に比べ1996年の時点ではやや低くなっていた[11]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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