樋井川
ふれあい橋(早良区百道浜)から望む樋井川
水系二級水系 樋井川
種別二級河川
延長12.9 km
流域面積29.1 km²
水源油山、片縄山
河口・合流先博多湾(福岡市)
流域福岡市(城南区、中央区、南区、早良区)
樋井川(ひいかわ、ひいがわ)は、油山を源流とし、福岡市内を流れ博多湾に注ぐ幹川流路延長12.9km、流域面積は 29.1km2の二級河川および福岡市城南区に存在する地名である。 流域内の地質は、上流域の油山から片縄山にかけては、中生代白亜紀の花崗閃緑岩(古期領家花崗岩類)が広く分布しており、中・下流域には、新生代第四紀堆積岩類(海成及び非海成層)、中位段丘堆積物が分布している。流域の土地利用は源流部の油山山麓を除きほとんどが市街地となっており、河川沿いには住宅街が広がっている。中流域ではかつては農地が広がっていたが、平成18年(2006年)には宅地が約65%まで増加しており、山林約 32%、農地約 3%と市街化に伴って農地が減少しているが、江戸時代から建造された農業用ため池が現在も数多く存在している。沿岸域では昭和57年(1982年)4月に始まった埋め立てによって百道海岸に138haの土地が造成され、ウォーターフロントとして福岡タワー、福岡ドーム、MARK IS 福岡ももち、百道浜等の複合商業施設が整備されている。海岸は人工海浜として整備されており、海水浴客だけでなく、ビーチバレー等の大会も開催される等、福岡市のレジャースポットとして市民に親しまれている[1]。流域には油山市民の森(水の森)、一本松川緑道、堤南公園、柏原公園など親水的に整備された区間や、市民による草刈りなどで自主的に管理されている河道内オープンスペースもあり都市河川であるにもかかわらず日常的に水に親しめる場として利用されている。地域による河川管理と河川利用 油山、片縄山を源流として城南区、中央区、南区、早良区を流れる。 河口側から樋井川本川に架かる橋梁について列挙する[2]body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper{margin-top:0.3em}body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper>ul,body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper>ol{margin-top:0}body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper--small-font{font-size:90%} 河口付近から列挙する。
地理
支流
七隈川
梅林川
一本松川
片江川
駄ケ原川
桧原川
東油山川
四十塚川
糠塚川
糠塚谷川
柏原川
樋井川流域の地形図
主な橋梁
なぎさ橋(人道橋)[注釈 1]
よかトピア橋(地行百道線)
ふれあい橋(人道橋)
百道浜橋(よかトピア通り)
新今川橋(しんいまがわばし、明治通り)
旧今川橋(いまがわばし、西新78号線、旧唐津街道)
上今川橋(かみいまがわばし、鳥飼藤崎線)
城西橋(じょうせいばし、城南線)
鳥飼橋
塩屋橋
草ヶ江新橋
別府橋(別府橋通り,国道202号)
樋井川筑肥橋
梅光園橋
新田島橋(筑肥新道)
田島橋
紅江(こうえ)橋
友泉亭橋
長尾新橋(油山観光道路)
なかよし橋
隈橋
五反田橋(長尾線)
長尾橋
境橋(水道道)
戸井橋
樋井川橋(大池通り)
幸(みゆき)橋
下屋敷橋
中城戸橋
田谷橋
やかた橋
桜橋
柏原橋
新中島橋
羽黒大橋
山田橋
流域の主な施設等
早良区
福岡タワー
シーサイドももち海浜公園
シーサイドももち
福岡市博物館
福岡国際医療福祉大学
西南学院高校,西南学院大学
修猷館高校
中央区
福岡ドーム
MARK IS 福岡ももち
まもるーむ福岡
福岡市科学館
大濠高校
城南区
友泉亭公園
一本松川緑道
堤南公園
片江風致公園
福岡カトリック神学院
源流である油山の北側斜面一帯については、保安林の指定とともに油山市民の森を中心とした森林とのふれあいの場として市民に広く親しまれており、継続的な森林保全等の対策が課題となっている[3]。上流にはサワガニ、タカハヤやなどがみられ、中流域ではオイカワやカワムツといった遊泳性の魚類のほか、アユ、シロウオ、ニホンウナギ、シノボリ類、テナガエビ、モクズガニ等の回遊性生物の遡上も見られ、多くはないがミナミメダカ、ドジョウも生息している。比較的水深のある場所ではコイやギンブナなども見られ地域住民に親しまれているが、特に色鯉については「樋井川鯉の里祭り」として長尾校区を中心に行われた観賞用の個体の放流に由来するものと考えられる[4]。下流域ではスズキ、ボラ、ヤマトシジミ等の汽水性生物がみられる[5][2]。平成26年までの改修では河道の連続性に配慮した改修が行われ生物の移動阻害となる構造物の撤去・改修が行われたため、シロウオの産卵場の拡大[6]、純淡水域である駄ケ原川との合流点付近までマハゼなどの汽水域に生息する魚類の遡上もみられた。[7]。外来種としてはブラックバス、ブルーギル、カムルチー、ミシシッピアカミミガメなどが普通にみられる。中流域の河道内には、セイバンモロコシ、セイタカアワダチソウ、アレチハナガサなどが繁茂しており在来のヨシやオギの生息場を脅やかしている。