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構造用合板(こうぞうようごうはん)とは、合板のうち、構造耐力上主要な部分に用いる目的で作られたものをいう。構造用合板は、主に木造建築物の、壁下地材・床下地材・屋根下地材として用いられる。構造用合板は、日本農林規格 (JAS) で定められている[1][2]。
構造用合板を使って耐力壁や耐力床を作ることにより、耐震性・耐風性を飛躍的に高めることができる。また、副次的な効果として、気密性や防音性を高めることができる。特に枠組壁工法の建築物では、外壁下地・床下地・屋根下地に構造用合板(または構造用パネル)を必ず用いるので、優れた耐震性・耐風性・気密性・防音性が確保できる。 この節の内容の信頼性について検証が求められています。
特徴
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厚さ・サイズが豊富である。
あらゆる方向からの力に対して、高い抵抗力を発揮する。また、規格として、その強度が具体的な数値として定められている。
下地材として使われることが多く仕上げに使うことは想定していないため、外見はあまりよくないものが多い。ただし、外見について基準がないわけではなく、これについては後述の板面の品質の項を参照のこと。おもな用途が下地材中心なので、見た目の良いものの生産量は少ないというだけであり、見た目の良いものも商品として存在する。
他の合板やボード類に比べ、価格が安い。(ただし石膏ボードよりは高い。)
他の合板やボード類に比べ、釘の保持力が非常に高く、強固に取り付けることができる。
木製なので、何らかの不燃処理をしていないものは原理的に火に弱い。このため、外壁では外側にモルタルを塗ったり、窯業系のサイディング
構造用合板に用いられるフェノール系、レゾルシノール系、あるいはイソシアネート系接着剤は、化学的に安定であり比較的水に強い。しかしながら板が濡れて木部が吸水して膨らんでも接着層は伸びないため、接着層に応力がかかり剥がれる原因になりうる。このため、外壁下地・屋根下地においては、構造用合板の上から防水処理をすることが欠かせない。短時間の濡れに対しては乾かせば問題ないが、木質層が吸水して波打つこともある。浴室内壁など常時濡れるところでの使用は好ましくなく、そのような用途には主にシージングボード(sheathing board、包板:ほうばん)が用いられる。
接着剤の層を有するので、白蟻の食害には無垢板より強い。
接着剤の層を有するので、透湿性はない。このため住宅においては壁内結露の原因の一つになることがある。
樹種としては針葉樹のアカマツまたはカラマツが多いが、トドマツやスギ、ヒノキも使われる。日本におけるカラマツやトドマツは、戦後に植林されたものが伐採期を迎えており、ロシアからの輸入材とある程度価格競争できる状態なので、構造用針葉樹合板は広葉樹の合板よりも国産材の利用率が高い。どの樹種を使うにせよ、丸太から桂剥きして薄板を得た時点で板の品質チェックをしており、構造用に適したもののみが後工程に送られるようになっているので、JASに合致しているものであれば、材料の樹種がなんであれ、構造材としての特性は工学的に保証されている。板の表面の色や木目模様の見え方などには、材料となった木の状態や個性が現れる。
合板工場は装置産業である。規模の大きな工場のほうが、製造時の端材廃材を用いたボイラーの熱効率やバイオマス発電の出力が高まるので、合板の製造は大規模工場に集約される傾向にある。