楽器製作者
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プロジェクト 楽器

楽器(がっき、: musical instrument)とは一般的には「音楽の素材としてのを発するための道具の総称[1]」「音楽に使用される音を出す器具[2]」とされる。
目次

1 定義

2 歴史

3 構造

4 楽器の分類

4.1 旧来の慣用的分類

4.2 楽器分類学における分類

4.3 音域による分類

4.4 地域による分類

4.5 機能による分類

4.6 音の安定性による分類

4.7 音の持続性による分類

4.8 その他の分類


5 楽器メーカー

6 注釈

7 参考文献

8 関連項目

9 外部リンク

定義

楽器は一般的には音楽のための道具であり、そのために音を出すものである。ただし楽器は必ずしも音楽のためだけに使われるものではない。合図を発するため、あるいは猛獣を避けるために音を鳴らすのも楽器である。したがって楽器とは『を発するための道具』とするのが妥当である。ここで大事なのは『音を出すもの』が楽器なのではなく、『音を出すためのもの』が楽器であるという点である。言い換えると音を出すことを目的とするものが楽器である。また、たいていのものは叩けば音がするが、それだけでそれを楽器と言うことはない。例えばスプーンは楽器ではないが、アフリカにはそれを重ね合わせて楽器とする例があり、『スプーン・カスタネット』と呼ばれる。また楽器でないものが用途によって楽器になる例もある。法螺貝は元々は貝の殻であり、その時点では楽器でないが、死んで吹かれると楽器になる。他の用途にも使える楽器もあり、例えばステッキとして使えるフルートなどが実在する。この場合、フルートとして使っているときは楽器だと言うことになる[3]

桶やのみならずを叩いて「音楽の素材にする」こともできないわけではないため、広くは「音を出すことができるものはすべて楽器」とみなすことができる。しかし、「音を出すために使われるが、楽器とまでは言い難い道具は音具と呼んで区別する」という考え方もある。
歴史

歴史の時代になってから、いろいろな楽器がいつ頃発明されたのかという問題は多くの人の関心を呼んできたが、初期の楽器は今日的な意味で「発明」されたわけではなく、大地を踏み鳴らしたり、手で体を打ったりといった人間の様々な動作衝動によって生み出されてきたに違いないのであって、おそらくリズムを刻む種類の楽器が最初に作られたのであろうとザックスは述べている[4]。さらにはより大きな音や激しい音を得るために木や石を叩いた可能性も大きい。具体的には旧石器時代に「がらがら」を作っていたことが知られ、これは音をより長く持続させるための工夫であったかも知れない。楽器の種類としては打楽器が最も早かったと考えられる。これは作るのが容易であると考えられること、それに現在の民族で打楽器を持たないものがほとんど無いことから推察される。がらがらの他に木の棒を叩くクラッパーなどがもっとも初期のものと考えられる。も旧石器時代にそれと思われるものが発見されている[5]

考古学の分野でも、近畿地方を中心とする遺跡から出土する銅鐸は、祭祀に用いられるのような楽器であったとする説が有力である。
構造

物理的な側面から見ると、楽器の多くは

振動源(励振系):振動を作り出す部位(リードマウスピースなど)

共鳴部(共振系):共振共鳴)によって音を大きくする部位(共鳴板、共鳴箱、共鳴筒など)

の双方から成っているが、中には後者を持たないものもある。
楽器の分類

今日たいへん多くの楽器が知られているが、これらは以下のように様々な見方で分類することができる。
旧来の慣用的分類

主に西洋音楽の分野で歴史的に用いられている分類。奏法を感覚的に把握する上であるていど役立つ実用性をもつ反面[6]明確な分類基準に基づくものではないので、楽器を体系的に分類するには適していない。

管楽器 - 一般的には「管」の内部の空気を振動させて音を出す楽器であるが、オカリナのように「管状」でないものも含まれるから、訳語としては「吹奏楽器」の方が適切である。後述のHS分類では気鳴楽器となる。管状の楽器では、音高は筒の長さや形状によって決まり、音色は楽器の作りによってかなり異なったものとなる。

金管楽器 - の振動によって管の内部の空気を振動させる楽器。唇簧管楽器。広義のラッパ。音高を変えるために、バルブなどによって管の長さを変える仕組みを持つものが多い。「金属」で作られているかどうかは無関係である。

木管楽器 - 金管楽器以外の管楽器すべて。唇の振動によらないもの。広義の。無簧(エアリード)、単簧(シングルリード)、複簧(ダブルリード)に分けられる。一般に音高を変える側孔(音孔)を持つ。「木」で作られているかどうかは無関係である。


弦楽器 - 張力を持たせて張ったを弾く、擦る、叩くなどして音を出す楽器。音高は弦の長さや張力、単位長さ当たりの質量によって決まり、弦の材質、共鳴胴の形状、材質などによって様々な音色のものがある。HS分類では弦鳴楽器となる。

打楽器 - 楽器をばちで打ったり楽器同士を打ち合わせることによって音を出すものが多いが、振ったり擦ったりして出す楽器もある。様々な材料と形のものがあり、音や奏法も様々である。HS分類では体鳴楽器または膜鳴楽器となる。

鍵盤楽器 - 指や足で演奏するための鍵盤を有するもの。HS分類では発音原理次第で、体鳴楽器、弦鳴楽器、気鳴楽器、電鳴楽器のいずれかに該当することになる。

電気楽器 - 何らかの手段で作り出した物理的振動を、電気的、電子的に増幅処理して、最終的に電磁気力によって音を出す楽器。振動源だけに着目すれば、HS分類の体鳴楽器、膜鳴楽器、気鳴楽器、弦鳴楽器のいずれかに属するわけであるが、いずれであってもHS分類では電鳴楽器として分類される。

電子楽器 - 振動自体を電子的手段で作成し、最終的に電磁気力によって音を出す楽器。HS分類では電鳴楽器となる。

- 人間の声は一種の楽器として取り扱われることもあり、その場合は声帯が振動源、口腔が共鳴部ということになるが、一般的には「声楽」は「器楽」の対語であり、声は楽器とみなさない。HS分類でも楽器に含めない。

楽器分類学における分類

最もよく知られているザックス=ホルンボステル分類(HS分類)では、発音原理に基づいて以下の5つに分ける。当初は「体」「膜」「弦」「気」の4分類法だったが、後に「電」が加えられた[1]

体鳴楽器 - ほぼ均質の物質でできた弾性体に刺激が与えられることにより音を出す楽器【例:シンバルトライアングル 等】

膜鳴楽器 - 張力を持たせて張った膜に刺激が与えられることにより音を出す楽器【例:小太鼓ティンパニ 等】

弦鳴楽器 - 張力を持たせて張った糸に刺激が与えられることにより音を出す楽器【例:ヴァイオリンピアノ 等】

気鳴楽器 - 息など空気の流れが刺激となり音を出す楽器【例:トランペットフルート 等】


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