楊家将演義
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『楊家将演義』(ようかしょうえんぎ)は、北宋の楊一族の活躍と悲劇を描いた中国代の講史小説の総称。単に『楊家将』(繁体字: 楊家將; 簡体字: ?家将; ?音: Yang Ji? Jiang)とも呼ばれる。.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ポータル 文学
概要

中国の河北省など北方地域には、楊一族にまつわる伝説が民間故事として多数伝わっている。北漢が降るとに帰順し、没後は楊令公と呼ばれた劉継業(ようけいぎょう)改め楊業の、との戦いで活躍し悲劇的な最期を遂げた名将の生涯が、やがて「楊一族の物語」へと拡大されて『楊家将演義』と呼ばれる講史小説にまで成長した。楊業の名将としての人気とその悲劇的最期への同情が、その素地であったとされる[1]
明代の刊本について

『楊家将演義』の現存する刊本としては、2系統の版本がある。それは『北宋史伝』と『楊家府伝』という長編小説であるが、多く版を重ね広く人気を博してきたのは前者である。

『北宋史伝』は『南宋史伝』と合刻されて『南北両宋史伝』と呼ばれている。刊本はいくつかあるが、古態を留めているとされるのは次の明刊本である[2]

陳継儒 撰『新刻全像按鑑演義南宋志傳十卷 北宋志傳十卷 ?南北宋志傳』[3]

伝 熊大木(ゆうだいぼく)撰『新刊出像補訂参采史鑑南北宋史伝通俗演義題評』十卷50回+十卷50回 万暦21年(1592年)[4]

後者『楊家府伝』は、日本には明刊本はないが、中国国家図書館、北京大学図書館、台湾中央図書館、米国国会図書館に収蔵されている。著者不明であるが、文人紀振倫の校閲のため文辞は『北宋史伝』よりもやや典雅と評されている[5]

『楊家府世代忠勇通俗演義史伝』8巻58則 万暦34年(1606年)[6]

また『楊家府伝』にある、楊文広の南方征伐のエピソードが『北宋史伝』には影も形もないなど、古来どちらが先行か等の議論がされており、現在もその研究は継続されている[7]
登場人物
楊家
楊業(ようぎょう)
元は北漢の名将で宋に降伏して仕える。楊家の当主で八男二女の子がいる。前半の主人公。楊継業、楊無敵とも呼ばれる。宋の重臣である潘仁美の策謀により、李陵碑に頭をぶつけ自決する。
?賽花(しゃさいか)
楊業の妻。息子たちが討死しても、宋のために楊家の女たちだけで兵を率いて遼と戦う。主人公格の一人。
楊延平(ようえんへい)
長男。大郎(だいろう)、淵平とも呼ばれる。金沙灘で宋の皇帝趙匡義を守るため討死。
楊延定(ようえんてい)
次男。二郎(じろう)とも呼ばれる。金沙灘で楊延平と共に討死。
楊延輝(ようえんき)
三男。三郎(さんろう)とも呼ばれる。兄2人同様に金沙灘にて討死。
楊延朗(ようえんろう)
四男。四郎(しろう)とも呼ばれる。金沙灘で遼の俘虜になるが遼の鐵鏡公主の?馬(天子の娘婿)になる。遼では木易と名乗る。京劇の定番演目「四郎探母」の主人公。
楊延徳(ようえんとく)
五男。五郎(ごろう)とも呼ばれる。金沙灘で遼の包囲を抜け出した後、五台山に出家してしまう。
楊延昭(ようえんしょう)
六男。六郎(ろくろう)とも呼ばれる。金沙灘での戦いの後に皇帝趙匡義の姪である柴郡主を娶る。楊業の死後は楊家の当主。三関元帥として遼と戦う。主人公の一人。
楊延嗣(ようえんし)
七男。七郎(しちろう)とも呼ばれる。兩狼山での楊業が遼に苦戦し、潘仁美に援軍を求めるが、潘仁美の息子である潘豹を殺したことを根に持たれ、処刑されてしまう。
楊延順(ようえんじゅん)
八男。八郎(はちろう)とも呼ばれる。金沙灘で遼の俘虜になるが、遼の催雲公主の?馬になる。
楊延h(ようえんき)
長女。八妹(はちまい)とも呼ばれる。
楊延瑛(ようえんえい)
次女。九妹(きゅうまい)とも呼ばれる。
董月娥
楊延輝の妻。
馬賽英
楊延徳の妻。
楊宗保
楊延昭の息子。
楊宗英
楊延嗣の息子。
穆桂英
楊宗保の妻で、もとは穆柯寨の主。遼の天門陣を破る。
楊文広(中国語版)
楊宗保の息子。史実では楊延昭の息子である。
楊排風
楊家の侍女。侍女であるが武術に長けており、出陣もする。

趙匡胤
宋の初代皇帝。
趙匡義
宋の2代皇帝。趙匡胤の弟。
趙恒
宋の3代皇帝。趙匡義の息子。
趙徳芳
初代皇帝趙匡胤の息子。帝位に就かず、八賢王として楊家を助ける。
柴郡主
後周の禅譲した皇帝柴宗訓の娘。楊延昭の妻として降嫁する。
潘仁美
宋の重臣であるにもかかわらず、息子を殺された恨みで楊家を根絶やしにしようと楊業たちを死に追いやるが、最後には正義の裁きを受けることになる。悪役。
潘豹
潘仁美の息子。楊延嗣に殺される。
呼延賛(中国語版)
宋の将軍。楊家と親しい。
呼延丕顕
宋の将軍。呼延賛の息子。父親と違い楊家の繁栄を妬む。
寇準
宋の重臣。後に宰相。潘仁美を裁く。

蕭銀宗
遼の皇太后。楊家の宿敵。
鐵鏡公主
遼の第一公主。楊延朗が?馬。
催雲公主
遼の第二公主。楊延順が?馬。
天慶王耶律尚
蕭銀宗の義弟。
蕭天佑
遼の将軍。
蕭天佐
遼の将軍。
木丹
楊延輝と鐵鏡公主の息子。?賽花と蕭銀宗の孫
あらすじ(『楊家府伝』)
楊業の時代

物語は、北漢を攻めるところから始まる。このとき、北漢の武将であった何継業(楊業)・?賽花らは太祖(趙匡胤)らをさんざん苦戦させる。


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