検察審査員
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この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。

検察審査員(けんさつしんさいん)とは、検察審査会の職務に携わるメンバーのこと。

この記事では、条名は、特に断りがない限り検察審査会法のものである。
目次

1 概要

2 資格

3 職務停止・職務除斥事由・辞退事由

4 任期

5 選出等

5.1 前段階

5.2 市町村の選挙管理委員会段階におけるくじによる選出

5.3 検察審査会事務局段階におけるくじによる選出

5.4 宣誓

5.5 検察審査会長段階におけるくじによる選出

5.6 除斥


6 義務

7 検察審査会長

7.1 選出等

7.2 職務


8 脚注

9 関連項目

概要

司法に一般国民の常識を反映させるという目的で、検察審査会の職務に携わる。

一つの検察審査会では11名の検察審査員によって構成される。審査員が欠けた場合に備えて、補充員が存在する。
資格
資格(法第4条・公職選挙法第9条)


当該検察審査会の管轄区域内の
衆議院議員選挙権を有する者

欠格事由(法第5条・公職選挙法第11条・政治資金規正法第28条)


義務教育を修了しない者[1]

一年の懲役又は禁錮以上の刑に処せられた者[2]

成年被後見人

一年未満の懲役又は禁錮に処せられて刑期満了していない者(執行猶予除く)

公職在任中に犯した収賄罪斡旋利得罪で有罪となり選挙権停止中の者

選挙違反政治資金規正法違反で有罪となり選挙権停止中の者

就職禁止事由(法第6条・天皇の退位等に関する皇室典範特例法附則第4条及び第5条)


天皇[3]皇后[3]太皇太后[3]皇太后[3]皇嗣[3]上皇[3]及び上皇后[3]

国務大臣

裁判官

検察官

会計検査院検査官

裁判所の職員(非常勤を除く)

法務省の職員(非常勤を除く)

国家公安委員会委員及び都道府県公安委員会委員並びに警察職員(非常勤を除く)

司法警察職員としての職務を行う者

自衛官

地方自治体首長

弁護士外国法事務弁護士を含む)

弁理士

公証人

司法書士

年齢満18年以上満20年未満の者[4]

職務停止・職務除斥事由・辞退事由
職務停止(法第17条)


禁錮以上の刑に当たる罪につき起訴され、その被告事件の終結に至らない者

逮捕又は勾留されている者

職務除斥事由(法第7条)


被告人・被害者の関係者

事件関与者など

辞退事由(法8条)


70歳以上

国会議員又は地方議会議員(会期中に限定)

国又は地方公共団体の職員及び教員

学生及び生徒

過去5年以内に検察審査員に従事した者

過去5年以内に裁判員に従事した者

過去3年以内に選任予定裁判員であった者

過去1年以内に裁判員候補者として裁判員等選任手続の期日に出頭したことがある者

重い疾病、海外旅行その他やむを得ない事由があって、検察審査会から職務を辞することの承認を受けた者

任期

検察審査員候補者は各検察審査会ごとに第一群から第四群までの四群に分けられる(法第9条第2項)。任期は6ヶ月である(法第14条)。
第一群


任期 -
2月1日から7月31日まで

選出 - 前年12月28日まで

人数 - 名簿100人から検察審査員及び補充員を各5人

第二群


任期 - 5月1日から10月31日まで

選出 - 3月31日まで

人数 - 名簿100人から検察審査員及び補充員を各6人

第三群


任期 - 8月1日から翌年1月31日まで

選出 - 6月30日まで

人数 - 名簿100人から検察審査員及び補充員を各5人

第四群 


任期 - 11月1日から翌年4月30日まで

選出 - 9月30日まで

人数 - 名簿100人から検察審査員及び補充員を各6人

選出等

各検察審査会の管轄地域の衆議院議員選挙権を有する国民の中から、くじ無作為に選出される(法第4条)。
前段階

市町村の選挙管理委員会は選挙人名簿に登録されている者の員数を、8月15日までに、管轄の検察審査会事務局に通知しなければならない(検察審査会法施行令第2条)。

当該検察審査会の管轄区域内の市町村に割り当てるにあたって、検察審査員候補者の総員数400人のうち、まず1人ずつを各市町村に割り当て、その残員数は各市町村の選挙人名簿被登録者の数の当該検察審査会の管轄区域内における選挙人名簿被登録者の総数に対する割合に応じて、これを各市町村に割り当てる。ただし1人に満たない端数を生じた時は、候補者の総員数が400人に満ちるまで、端数の大なる市町村から順次に、これを1人に切り上げるものとする(検察審査会法施行令第3条第1項)。

割り当てられた員数の群別を定めるには、市町村ごとに割当総数を四分して第一群から第四群までに分別する。一の市町村の割当総数が4人に満たない時、及び四分して4人に満たない端数を生じた時は、これを各別に第一群から第四群までのいずれかの群に属させるものとする(検察審査会法施行令第3条第2項)。ただし、やむを得ない事情がある時は、群別の規定にかかわらず適当な標準によつて割り当てることができる(検察審査会法施行令第3条第3項)。

検察審査会事務局長は毎年9月1日に市町村の選挙管理委員会に通知する(法第9条)。
市町村の選挙管理委員会段階におけるくじによる選出

通知を受けた市町村の選挙管理委員会は衆議院議員選挙権を有する者として選挙人名簿に登録されている者の中から、各検察審査会ごとに第一群から第四群までの四群に分けられた各100人の計400人の検察審査員候補者予定者をくじで選定した「検察審査員候補者予定者名簿」を調製する(法第10条)。

市町村の選挙管理委員会は通知を受けた年の10月15日までに「検察審査員候補者予定者名簿」を管轄検察審査会事務局に送付しなければならない(法第11条)。


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