棋王戦
棋戦の分類タイトル戦
正式名称棋王戦コナミグループ杯
旧イベント名最強者決定戦(前身)
開催概要
開催時期予選:1月 - 5月
本戦:6月 - 12月
タイトル戦:翌年2月 - 3月
初回開催一般棋戦:1974年度(第1回)
タイトル戦:1975年度(第1期)
持ち時間4時間
番勝負五番勝負
主催共同通信社、日本将棋連盟
協賛コナミグループ(特別協賛)
大塚製薬
公式サイト棋王戦:日本将棋連盟
棋王戦(きおうせん)は、共同通信社および日本将棋連盟主催[注 1]の将棋の棋戦で、タイトル戦のひとつ。1974年に一般棋戦として創設され、翌1975年(1期)にタイトル戦に格上げされた。前身は最強者決定戦。五番勝負の勝者は棋王のタイトル称号を得る。
2021年、コナミグループが特別協賛、大塚製薬が協賛を発表。これにより、第48期からは棋戦表記が「棋王戦コナミグループ杯」となる[1]。 棋譜は主催の共同通信社と契約している各社の新聞に連載され、「棋王戦五番勝負」も各社持ち回りの開催となっている。契約社の多くは地方新聞社であり、東京都内で発行している新聞社はない。以前は東京都内や地方紙に棋王戦が掲載されていない地域でも、日本ジャーナル出版の『週刊実話』誌でこの棋戦の棋譜を読むことができた[注 2]。元来、地方の新聞(いわゆる県紙)に掲載する棋戦は、戦後になってからは最強者決定戦(B級以上が対象)と古豪新鋭戦(C級と三段が対象)があり、共同通信社が主催していた。最強者決定戦は棋王戦へ移行し、1974年度に優勝棋戦として開催され、翌1975年度からタイトル戦となる。古豪新鋭戦は名棋戦へ移行し、棋王戦の予選としての役割も兼ねた。1981年度に名棋戦を統合、1993年度に天王戦を統合して現行の形となっている。 挑戦者決定までに予選・挑戦者決定トーナメント・敗者復活戦・挑戦者決定戦を行う。挑戦者は棋王と五番勝負を戦い、先に3勝した棋士が新たな棋王となる。 予選から五番勝負までのすべての対局で、持ち時間は各4時間の1日制である(1987年度までは5時間)。 シード者以外の順位戦B級2組以下の棋士と、女流棋士1名[注 3]、アマ名人が参加する。トーナメント方式で予選通過枠は8人である。1974年度から1980年度までの7回は、予選通過者の8名で優勝者をきめる「名棋戦」が行われた[3]。 女流名人の参加者からは里見香奈が第48期に挑戦者決定トーナメントに進出した。アマ名人の参加者から挑戦者決定トーナメントに進出した者はまだいないが、小牧毅が予選の準決勝まで進出したことがある。 2021年2月より、女流棋士およびアマチュアが挑戦者決定トーナメントベスト8まで勝ち進んだ場合に、棋士編入試験の受験資格を与えられることとなった[4]。 予選での持ち時間は4時間、計時方式は第48期までは「ストップウォッチ方式」[5]、第49期以降は消費時間を秒単位で積算する「チェスクロック方式」[6]となっている。 予選通過者とシード者の計30人余でのトーナメントを行う。シード者は以下の通りである。 予選通過者は2回戦から、前期ベスト4の棋士は3回戦から登場する。 挑戦者決定トーナメントを勝ち抜いた1名(挑戦者決定二番勝負へ進出=勝者組)を決めるほかに、
主催紙・経緯
方式第38期棋王戦(2012年度)の挑戦者決定トーナメント表。ベスト4以上で敗れた場合敗者復活戦に回る。
予選
挑戦者決定トーナメント
前期挑戦者決定トーナメントベスト4以上(前期番勝負で棋王保持者が敗れた場合を含む)
タイトル保持者
順位戦B級1組以上
準決勝から挑戦者決定二番勝負まで
棋王戦特有のシステムとして、準決勝以上は2敗失格制となり、本戦の準決勝・決勝と並行して敗者復活戦が行われる。
敗者復活戦
本戦の準決勝敗者2名および決勝敗者1名によって行われるトーナメント。勝ち抜いた1名が挑戦者決定二番勝負に進出する(敗者組)。第17期までは準々決勝敗者4名も敗者復活戦に参加していた。
敗者復活戦 1回戦 - 本戦の準決勝で敗退した棋士2名による勝負
敗者復活戦 決勝 - 本戦の決勝で敗退した棋士と復活戦1回戦勝者による勝負
挑戦者決定二番勝負
挑戦者決定トーナメントの優勝者(勝者組)と敗者復活戦の勝者(敗者組)との変則二番勝負による挑戦者決定戦を行う。
第1局で敗者組が勝利した場合のみ第2局を実施する。手番の先後は第1局でも第2局でも振り駒を行って決定する。
「変則二番勝負」のため、挑戦権の獲得条件は勝者組と敗者組とで異なる。<挑戦決定条件>(勝者組)挑戦者決定トーナメントの優勝者 - 1勝で挑戦権獲得[注 4]。(敗者組)敗者復活戦の勝者 - 2連勝で挑戦権獲得。
在籍期限を満了したフリークラス編入棋士の特例参加
挑戦者決定トーナメントのベスト4進出者が、フリークラス規定の在籍期限を満了したフリークラス編入棋士である場合[注 5]、その在籍期限満了者は他棋戦については出場資格がなくなるが、棋王戦については次年度の棋戦に参加が可能となり、引退とはならない(2010年7月9日以降)[7][注 6]。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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