梶山季之
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誕生1930年1月2日
日本統治下朝鮮 京城
死没 (1975-05-11) 1975年5月11日(45歳没)
イギリス領香港
墓地瑞泉寺 (鎌倉市)
職業小説家ジャーナリスト
言語日本語
国籍 日本
最終学歴広島高等師範学校国語科
代表作赤いダイヤ
李朝残影
デビュー作合わぬ貝
配偶者梶山美那江[1]
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梶山 季之(かじやま としゆき、1930年1月2日 - 1975年5月11日)は、日本小説家ジャーナリスト[1][2][3][4][5]ルポライターとして梶 季彦、少年少女向け推理・冒険小説ジュブナイル作品)の著者として梶 謙介のペンネームがある[2]

週刊誌創刊ブーム期に代表的なトップ屋として活躍[2][3]、その後『黒の試走車(テストカー)』『赤いダイヤ』などの産業スパイ小説、経済小説ベストセラー作家となり[2]推理小説時代小説風俗小説社会小説、痛快小説、SF小説時代小説、実録小説、少年少女向けの冒険小説等とあらゆる分野に作品を残した多才・多作の作家であった[1][2][3][5]。酒の飲み過ぎにより取材先の香港で45歳で客死[2][4][5]昭和一桁生まれの最後の無頼派的な文士といわれ[5]磯田光一は「戦後文壇の自爆者」と評した[2]
人物
生い立ち

土木技師の父が朝鮮総督府に勤務していたため、朝鮮京城で生まれた[6][7][7]五木寛之は南大門小学校の後輩である。子供の時から作家志望で、小学3年頃には科学冒険小説を書いて級友に読ませていた。1942年京城中学校入学。成田豊は当時からの親友[注 1]敗戦後引き揚げ両親の郷里、広島県佐伯郡地御前村(現廿日市市)で育つ[1][7]。広島二中(現広島観音高)を経て広島高等師範学校国語科に入学[1][2][7]。在学中に同人誌『天邪鬼』を創刊、後に地元の同人誌を糾合し広島文学協会を設立、同人誌『広島文学』に参加するなど精力的に活動した。同人誌のメンバーだった美那江夫人と出会う[10]。また『中国新聞』学芸部の金井利博と知り合い、広島ペンクラブの設立、運営にも加わった[1]。『天邪鬼』に一文を寄せていた作家原民喜の自殺に衝撃を受け、金井とともに原を記念する詩碑の建立に奔走した。

卒業後の1953年、両肺に空洞があることを知るが[10]、家出同然にして上京[7]。後を追って上京した美那江と8月に結婚。横浜鶴見工業高校の国語教師を務める後、職を転々とするが、結核の前歴を隠しての就職のため、健康診断の時期が近づくとどこも辞めていた[7]。その後杉並区阿佐ヶ谷喫茶店「阿佐ヶ谷茶廊」の経営をしながら[7]、『新早稲田文学』『希望』などの同人誌で活動。1955年に村上兵衛の紹介で三浦朱門らのいた『新思潮』(第15次)同人になり小説を書き[7]、1956年『新潮』に同人雑誌推薦作品として「合わぬ貝」が掲載され、これが初めての商業誌掲載となった。一方、1958年にフリーライター専業となって『文藝春秋』『週刊新潮』などに記事を書くようになり、阿佐ヶ谷で喫茶店のあと経営していたバーをたたみ文筆一本でいくことを決意する。

週刊明星』の創刊から関わり[3]、また「大宅壮一ノンフィクションクラブ」にも参加。世紀のスクープと言われた「皇太子妃正田美智子さん」をスクープしたのも梶山だった[7]。1950年代後半、時代は出版界でも急速に動き、時代小説中心の倶楽部雑誌が潰れ、高度経済成長期に見合うような新しいタイプの流行作家が求められたが[11]、梶山は1959年『週刊文春』創刊に際し、その社外スタッフとして入り[3]トップ屋グループ「梶山軍団」と呼ばれる取材記者の一群を率いて、草創期の誌面に週刊誌特有の躍動的なジャーナリズムを作り上げる[1][3][5][7][11]。ルポライターとして週刊誌ジャーナリズムにおける取材と執筆を分業するシステムを最初に導入し、「文春砲」の基礎を築いた一人であった[1][3]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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