桜姫華伝
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桜姫華伝
ジャンル
少女漫画ファンタジー漫画
漫画:桜姫華伝
作者種村有菜
出版社集英社
掲載誌りぼん
レーベルりぼんマスコットコミックス
発表号2009年1月号 - 2013年1月号
巻数全12巻
話数全50話
ラジオドラマ:桜姫華伝
原作種村有菜
放送局S-ラジ
番組VOMIC
発表期間2009年4月3日 - 4月24日
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『桜姫華伝』(さくらひめかでん)は、種村有菜による日本少女漫画作品。『りぼん』(集英社)にて2009年1月号から2013年1月号まで連載。単行本は全12巻。
概要

平安時代を舞台にしたファンタジー作品である。

連載開始と同時に『りぼん』本誌で「桜姫華伝サポーター」を3,000人募集している。単行本は集英社のりぼんマスコットコミックスより刊行され、2013年1月に12巻で完結。なお、9巻と10巻は、『満月をさがして』文庫版や雑誌『Cobalt』で連載中のエッセイコミック『有菜の種』、『風男塾物語』といった作品の刊行と連携した、2ヶ月連続刊行と種村のデビュー15周年記念フェアも行われた。
ストーリー

「満月の夜だけは空を見てはいけないよ 自分が自分で在り続けたいのなら」

時は平安時代、和泉の国。両親と兄に先立たれた少女・桜は、生まれながらの許婚・王良親王の援助を受け、女房の淡海や友人の朝霧たちと人里離れた山荘でひっそりと暮らしていた。ある日、王良親王の使者を名乗る男・青葉が山荘を訪れる。親王は桜をに呼び、妃に迎えたいというのだが、好きな人は自分で決めたいと主張する桜は、14歳になっても未だに嫁ぐ事を拒んでいた。

桜は結婚を嫌がり家出を決行するが、山中で道に迷い、弾みで巫女の白夜と交わした「満月を決して見ない」という約束を破ってしまう。その時現れたのは、人を喰らう不老不死の妖怪・妖古。

妖古は桜を「かぐや姫」と呼んで襲い掛かったが、桜は間一髪で救い出され、自らの生い立ちを明かされる。桜は月の国の秘剣・血桜を手に妖古を退治した、かぐや姫の血を引く月の姫だったのである。
登場人物

※キャストはVOMICでの配役。
主人公とその周辺の人物
桜(さくら)
- 榎本温子本作の主人公。14歳。命字は「滅」。和泉の国にある、王良親王の別邸で女房達と暮らす少女。髪は明るい茶色。「会ったこともない人の妻になるのはイヤ」と、当初は青葉のことを拒絶していたが、後に好きになった。心優しい性格と一度決めたらなかなか譲らない強い意志を持ち、自分の主張を通すためには木も登る。そのため、周囲の人間が自分の持つ運命に巻き込まれて命を落とすことに苦しむ。一日五食食べないと体がもたない(この時代は一日二食が普通)。きつい香りが苦手で、貴族の女性のたしなみである衣に香を焚き染めることも、室内に香炉を置くこともしない[1]。両親は幼い頃亡くなっており、たった一人の兄も都に上った際に流行病で亡くなったと聞かされていた。後に槐と兄・戒が同一人物だったことを知る。実は、月から来たかぐや姫の孫で、月の血故に不老不死であり、秘剣「血桜」を使い妖古を倒すことができる。母親は妖古に取り憑かれたため帝に殺されたとされていた。しかし青葉によると、実際には母親は妖古になって「血桜」に貫かれて亡くなったらしい。かぐや姫の孫であることから、満月を通して妖古に居場所が知られてしまうため、長い間満月を見ることを禁じられていた。「血桜」を使う時は、普段の単衣姿から月の国特有の衣装に変身し、引きずるほど長い薄茶の髪も腰までの長さの銀髪になる。変身しなくても「血桜」を出すことはできる。青葉の屋敷で暮らすようになってから、帝のもとに参内した際に、罠にかけられて水牢に入れられ、月の血によって発狂しそうになる。しかし女房の姿で潜入していた槐に救われ、お守りとして持っていた青葉の御紙を、自分の御紙と共に奪われてしまった。その後、屋敷に攻め入ってきた、朱里の毒によって正気を失った槐によって桜の御紙が焼かれ、一時は死を覚悟するが、運命に打ち勝つため、自ら焼け落ちかけたそれを破る。そして、槐が解放し不完全な形で復活してしまったかぐや姫と戦い、白夜の術によって血桜から呼び出された淡海・右京・朝霧・瑠璃条たちの力も借りてかぐや姫を倒すと、白夜とともに月泉水の湧き出る不死山へ向かい、それを血桜で封じて果てた。しかし3年後、血桜に取り込まれた朝霧たちの力で普通の人間として蘇生し、青葉に約束したとおり、和泉の屋敷の桜の木の下で再会する。その際、竹取物語でかぐや姫がおじいさんに発見された時のように桜の木が光を放ったため、青葉が履いていた刀で斬ったところ、切った場所から幹がはがれ、桜の袿をまとい黒髪となった桜が出てきた。
青葉(あおば) / 王良親王(おうらしんのう)
声 - 岸尾だいすけ17歳。自称「口が悪くて雷使いの色男」。命字は「生」。桜の婚約者・王良親王の使いと名乗って現れたが、後に親王本人である事が判明する(「青葉」という名前は彼の幼名)。札を矢に変えて放ったり、白夜に習った「雷呼」という術で雷を落としたりすることができる。幼い頃から桜と戒を遠くから見るため、何度か和泉に来ていた。白夜との約束で、桜の心を守る者の1人になることを決意したが、未来の帝として育ったため愛国心が強く、当初は月の住人である桜が妖古となって国を滅ぼすのではないかと考え命を狙っていた。しかし、彼女の優しさに触れるうちに想いを寄せる。先帝が妖古に殺された際、混乱に乗じて前の東宮であった兄を暗殺され、自身も狼の血を混ぜた毒を盛られて生死の境をさまよった。そのため朝霧と同じく血の呪いを受けており、白い狼になることが出来る上、嗅覚が鋭くなっている。度々我を忘れて狼の姿で暴走しており、ほぼ全身がアザに侵されているためその余命は幾ばくかしかないと思われる。なお、彼が東宮に立てなかったのは、毒殺未遂の際の物忌で後見者の権力が弱まったことに起因する。琥珀・疾風(後述)は、彼が静養のために訪れることがあった忍の里での幼馴染で友人。度々琥珀たちの修行にも交じっていた。帝に、40代の大納言に桜を渡すか、右大臣家の百合姫を側室として娶るかの二択を迫られ、桜を手放す選択が出来ず、百合姫を娶ることが決まった。しかし、東宮・藤紫が百合姫に求婚したことで難を逃れる。なお、彼を苦しめていた呪いは、かぐや姫との決戦の直前に、朝霧と約束した槐に斬られて一度命を落としたことで解けた。
朝霧(あさぎり)
声 - 仙台エリ桜の友人(本人としては桜に仕えているつもりらしい)。桜の手に乗るくらいの大きさで、肩先程度の長さの髪に鈴を2つ飾っている(白夜がくれたお守りらしい)。命字は「優」。桜が幼少の頃、通りかかった人買いから自分の袿と引き替えに譲り受けた女の子で、優しい性格。しかしその反面、恋人・右京との戦いで狂気的な一面も見せる。淡海からは「物の怪」と呼ばれ嫌われていた。その正体は一寸子の血を飲んだ雪女。雪女の村である「雪夜村」の出身だが、村が代々祀ってきた神が妖しであり、村の周囲をうろつく、餓鬼婆(がきばあ)と呼ばれる、眼の見えない老婆が神への生贄にされた雪女だと知ってしまったため、力が暴走してしまい、妖しを倒すも、村が壊滅した。御神木から脱出する際に、供物の中にあった一寸子の血を飲んで小さくなり、災害をやり過ごす。


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