桐島、部活やめるってよ
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桐島、部活やめるってよ
著者
朝井リョウ
イラスト小野啓(写真)
発行日2010年2月5日
発行元集英社
ジャンル青春小説
日本
言語日本語
形態四六判
ページ数208
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『桐島、部活やめるってよ』(きりしま ぶかつやめるってよ)は、朝井リョウによる日本青春小説、およびそれを原作とした日本映画
概要

著者が早稲田大学文化構想学部在学中の2009年に、第22回小説すばる新人賞を受賞したデビュー作。これによって著者は初の平成生まれの受賞者となった。

2012年4月に文庫化され、集英社WEB文芸RENZABUROに掲載された短編「東原かすみ?14歳」が追加収録された(巻末解説・吉田大八)。装幀写真は、高校生ポートレートを撮影し続けている写真家の小野啓。被写体はプロのモデルではなく、一般の高校生である[1]。少女漫画雑誌マーガレット』では、やまもり三香桃森ミヨシ、姉森カナ、佐藤ざくり、斎藤ジュリアの5人によるオムニバス形式で漫画化もされた。さらに、吉田大八監督、神木隆之介主演により映画化され、8月11日に公開、日本の主要映画賞を総なめにした。

タイトル・ロールである桐島は本編に直接登場せず、その人物像は伝聞のみで明らかにされる。
あらすじ

男子バレーボール部のキャプテンで、クラス一の人気者だった桐島が部活をやめることをきっかけに、同級生5人の日常に些細な変化が起こる。本作は5編からなるオムニバス形式によって構成されており、全体的なストーリーの起伏よりも、各登場人物の心理を描くことに作品の主眼がある。各登場人物はそれぞれ悩みを抱えており、またそれを隠したまま互いに表面的に交わり、出来事が進む。ある編でも別の編の主人公が出てくるが表面的にしか書かれず、その編の主人公の視点からは、別の編の主人公の内心について何も分からないようになっている。5人の主人公以外の登場人物も、直接には言及されていないが不穏なものを持っているかのようにも書かれる。全5編のうち、第5編にあたる菊池宏樹編のみ、冒頭が分離して全体の頭におかれており、これがストーリーの始まりを告げる役割を果たしている。物語は金曜日から翌週の火曜日まで5日間を舞台として、学校や周辺で起こる出来事を追いかけていく形となっている。
登場人物.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の加筆が望まれています。 (2021年4月)

各章の話者

菊池 宏樹(きくち ひろき)
野球部。何でもそこそこできる男子。部活もサボりがちのユーレイ部員だが、部員の中では一番野球が上手く、頼まれれば試合にも出場する。
小泉 風助(こいずみ ふうすけ)
男子バレーボール部。リベロ。桐島がやめたことで試合に出られるようになり喜ぶ自分に嫌悪感を抱く。背の低さを持ち前の運動神経でカバーする。
沢島 亜矢(さわじま あや)
ブラスバンド部部長。担当楽器はテナーサックスチャットモンチーが好き。放課後に竜汰がバスケをしている姿を見ながら練習するのが好きだった。
前田 涼也(まえだ りょうや)
映画部。地味で目立たない真面目な生徒。“映画甲子園”と呼ばれる高校生映画コンクールで特別賞を受賞する。中学生の頃に親しくしていたかすみのことが好き。
宮部 実果(みやべ みか)
ソフトボール部。かすみ・梨紗・沙奈と同じグループ。父と義姉が事故死して以降、義母が精神のバランスを崩してしまい、家では亡くなった義姉「カオリ」として過ごしている。
東原 かすみ(ひがしはら かすみ)
バドミントン部。涼也とは中学2年生の時も同じクラスで、映画好きの共通点から親しくなったが、クラスが別になってから疎遠になった。ポニーテール。実果・梨紗・沙奈と同じグループ。
桐島(きりしま)
男子バレーボール部キャプテン。ポジションはリベロ。言動に嫌みがない「いいやつ」。立場上、部員との間に軋轢が生じ、部活をやめる。物語の中心となるタイトル・ロールだが劇中に直接登場することはなく、その人物像は伝聞のみで語られる。
竜汰(りゅうた)
桐島や宏樹の友人。放課後、桐島の部活が終わるのをバスケをしながら待っていた。
孝介(こうすけ)
男子バレーボール部副キャプテン。実果と付き合っている。
日野(ひの)
男子バレーボール部。家は花屋。
詩織(しおり)
ブラスバンド部。亜矢の友人。
志乃(しの)
亜矢のクラスメイト。男子と気さくに話せる「可愛い」女子。
武文(たけふみ)
映画部。涼也と同じく地味で目立たない真面目な生徒。『ジョゼと虎と魚たち』や『週刊真木よう子』が好き。
梨紗(りさ)
桐島の彼女。実果とバレーの試合を見に行っていた。実果・かすみ・沙奈と同じグループ。
沙奈(さな)
宏樹の彼女。実果・かすみ・梨紗と同じグループ。
絵理香(えりか)
ソフトボール部。美人。自分だけ練習メニューがキツイことに不満を持つ。
登場人物の関係性・構図

この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2014年6月)

登場人物の立ち位置は、(a) 宏樹・竜汰・友宏・孝介・桐島・日野の上位カーストの男子グループ、(b) 梨紗、沙奈、実果、かすみの上位カーストの女子グループ、そしてそれと間接的に関係のある、(c) 涼也ら、亜矢らという3つに大別される。各登場人物はグループ内の人間関係、スクールカースト、恋愛関係の3種を膠(にかわ)にして結びついている。そして登場人物2人は、組み合わせごとに何らかの形で抽象的な対比が設定されている。
書誌情報

朝井リョウ 『桐島、部活やめるってよ』 集英社四六判〉 208頁、全1巻

2010年2月5日発売[2]ISBN 978-4-08-771335-0


朝井リョウ 『桐島、部活やめるってよ』 〈集英社文庫〉 256頁、全1巻

2012年4月20日発売[3]ISBN 978-4-08-746817-5


原作:朝井リョウ・漫画:やまもり三香桃森ミヨシ・姉森カナ・佐藤ざくり・斎藤ジュリア 『桐島、部活やめるってよ』 集英社 〈マーガレットコミックス〉 184頁、全1巻

2012年7月25日発売[4]ISBN 978-4-08-846801-3

菊池 宏樹(『マーガレット』2012年10号、やまもり三香)

小泉 風助(『マーガレット』2012年11号、桃森ミヨシ)

沢島 亜矢(『マーガレット』2012年12号、姉森カナ)

前田 涼也(『マーガレット』2012年13号、佐藤ざくり)

宮部 実果(『マーガレット』2012年14号、斎藤ジュリア)



映画

桐島、部活やめるってよ
The Kirishima Thing
監督
吉田大八
脚本喜安浩平
吉田大八
原作朝井リョウ
『桐島、部活やめるってよ』
製作北島和久
枝見洋子
製作総指揮奥田誠治
出演者神木隆之介
橋本愛
東出昌大
清水くるみ
山本美月
松岡茉優
落合モトキ
浅香航大
前野朋哉
高橋周平
鈴木伸之
榎本功
藤井武美
岩井秀人
奥村知史
太賀
大後寿々花
音楽近藤達郎
主題歌高橋優陽はまた昇る
撮影近藤龍人
編集日下部元孝
制作会社日テレアックスオン
製作会社映画「桐島」映画部
配給ショウゲート
公開 2012年8月11日
上映時間103分
製作国 日本
言語日本語
興行収入2億6900万円[5]
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2012年8月11日に日本公開。登場人物名を各章のタイトルにしたオムニバス形式だった原作を、曜日を章立てて、視点を変えて1つのエピソードを何度も描き、時間軸を再構築して構成するスタイルにした。

撮影では、高知県内の高校やTOHOシネマズ高知などでロケーションを行っている[6]

丸の内ルーブルを筆頭とした日本全国132スクリーンで公開され(以降全国順次公開)、初日は新宿バルト9で舞台挨拶が行われた[7]。公開後は口コミにより話題となり、8か月にわたりロングラン上映された[8]

第34回ヨコハマ映画祭作品賞および監督賞をはじめ、第67回毎日映画コンクールで日本映画優秀賞および監督賞[9]第36回日本アカデミー賞では最優秀作品賞を含む3部門で最優秀賞を受賞した[8]ほか、出演者も多くの新人俳優賞に輝いている。

8月に封切られた邦画が日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞したのは1990年第14回)の『少年時代』以来、22年ぶりであった。

海外映画祭ではロサンゼルスで開催しているLA EigaFest 2012で招待作品として上映。

後述のように多くの賞を受賞したが、公開当時はヒットとはほど遠い状態だった。2016年11月、佐藤貴博プロデューサーがトークショーにて、「ようやくリクープ(資金回収)できるところまで来た」と語っている[10]
あらすじ

バレー部のキャプテン桐島が部活を辞めるという報せが学校中に広がり、生徒たちの間に動揺が走る。桐島の彼女・梨沙や、親友・宏樹すら相談されていなかったため、誰もその理由がわからなかったのだ。宏樹は、桐島を待って竜汰、友弘たちとバスケをするのを日課としていた。しかし桐島がもう来ないのならバスケをやる必要もないと言ってやめてしまう。バスケを楽しんでいた友弘はショックを受ける一方、時間潰しだと割り切っていた竜汰はそれを受け入れる。宏樹は何事にも情熱を傾けることができず野球部での練習もサボるようになっており、彼女がいるものの恋愛にも夢中になれないでいた。


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