根茎
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地下茎(ちかけい、: underground stem, subterranean stem)とは、通常の状態として地下にあるのことであり、地下に適応した性質をもつ[1] (下図1)。これに対して、地表より上に伸びる茎は、地上茎 (aerial stem, epigeal stem, terrestrial stem) とよばれる[2]。両者の中間の性質を持つものとしては匍匐茎があり、地表面もしくはその直下で横方向へ伸びる。

地表直下にあるものから地下深くを伸びるものまであり、ハスのように水底下の地中に位置するものもある (レンコン)。地下茎はその形態や構造に応じて、根茎球茎塊茎鱗茎に区分される。

地下茎は地中にある点でと類似するが、ふつう (鱗片葉など) を付けること (しばしばその跡が残る)、根冠根毛がないことなどにより区別できる[1]。.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}1a. ニセシラゲガヤ (イネ科) の地下茎 (根茎)1b. ナンキョウ (ショウガ科) の地下茎 (根茎)1c. クロッカス (アヤメ科) の地下茎 (球茎)

と同様に、地下茎は植物体を土壌に固着させる役割を担い、また地下茎からはふつう根 (不定根) が生じる。さらに地下茎は養分を貯蔵し、生育不適期 (冬など) の耐久構造となりその後に新たな地上部を生じたり、母体から切り離されて新たな個体となる (栄養繁殖) ことに用いられるものも多い。

地下茎の中には、ジャガイモタマネギニンニクサトイモウコンなど食用や薬用に用いられる例がある。
さまざまな地下茎

地下茎とは地下にあるの総称であり、異なる形態・機能をもつさまざまなタイプに類別される[1][3]。ただしこれらの区分は便宜的で必ずしも明瞭ではなく、球茎を塊茎に含めることもある[4]。また地下茎と根茎を同義とすることもある[5]
根茎

下記の球茎塊茎鱗茎のような特殊化が見られない地下茎は、根茎 (こんけい; rhizome, root stock) と総称される[1][4] (下図2)。スギナ (トクサ亜綱)、ワラビ (ウラボシ亜綱)、ドクダミ (ドクダミ科)、ギボウシ (キジカクシ科)、ススキ (イネ科)、タケニグサ (ケシ科)、ワサビ (アブラナ科)、スイバ (タデ科)、シシウド (セリ科) など根茎をもつ植物は、根茎植物 (rhizomatous plants) とよばれる[1]。またノキシノブ (ウラボシ亜綱) のような着生植物に見られる基物 (樹幹など) 上を這う茎は、地中にはないが、慣習的にふつう根茎とよばれる[1][3]。根茎は位置や伸長方向などによって以下のように類別されることがある。

地中を水平方向に伸びる根茎を横走根茎 (horizontal rhizome) という[1] (下図2a)。特に節間が長い横走根茎は匍匐根茎 (creeping rhizome, stoloniform rhizome) ともよばれる[1][4]。このように水平に伸びる根茎は、特に地表面直下にある場合は地表を這う匍匐茎 (creeping stem, repent stem) との区別が不明瞭なこともある[4]。一方、地中を垂直方向に伸びる根茎を直立根茎 (vertical rhizome) という[1] (下図2d)。2a. マダケ (イネ科) の根茎: 節から根が生じている。2b. ウコン (ショウガ科) の根茎2c. ハス (ハス科) の根茎 (レンコン)2d. ワサビ (アブラナ科) の根茎2e. ミズタマソウ属 (アカバナ科) の根茎


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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