「企業内大学」とは異なります。
株式会社立大学(かぶしきがいしゃりつだいがく)は、日本の私立大学の一形態であり、株式会社が設立する大学のことである。
概要「株式会社立学校#概要」および「私立学校#日本」も参照
2003年度に学校設置主体の特例として、構造改革特別区域法の改正により特定非営利活動法人(学校設置非営利法人)及び株式会社(学校設置会社)による学校経営への参入が容認された[1][2]。
本制度導入以前は私立学校の設立母体になれるのは学校法人のみであった[注釈 1]。小泉純一郎政権時代に民間企業にも学校経営への参入を認めるべきだという論議が起こり[3][4]、大学については構造改革特別区域に限り、2003年度より特定非営利活動法人及び株式会社にも設立が認められた。
株式会社立大学の制度が創設されたのは2003年であるが、その翌年の2004年から設置が始まった。ただし2007年から現在まで、新規の設置例はない。
学校法人が設置する私立大学に対しては、私立学校振興助成法にもとづく私学助成が行われている。しかし、株式会社立大学はこれにあてはまらないためにこれを受けられず[注釈 2]、大学運営資金の全額を自社で賄わなければならない。また、税法上の特典も得られない。このため当初は株式会社立大学として設立されたにもかかわらず、のちに学校法人を創設して学校法人立大学に転換した学校も存在する。
税法上や私学助成のメリット
がなく経営面で不利益を蒙るにもかかわらず、事業者があえて株式会社立大学を選択する理由のひとつに、大学の新設や学部増設が相次ぐ中、株式会社立の大学は学生が法的に大学と対等な契約関係にあると位置づけられる点などを訴求し、他大学との競合上の差別化を図れることがあげられる。また、文部科学省からの統制を緩和して運営上の自由度を高められるという利点もある[5]。