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この項目では、境界などに設置する、反対側が見える、囲いについて説明しています。城砦の柵については「城柵」を、魚を切り分けたものについては「さくどり」をご覧ください。

「フェンス」はこの項目へ転送されています。

邦題が同名の映画については「フェンス (映画)」をご覧ください。

TOM★CATのアルバムについては「FENCE」をご覧ください。

テレビドラマについては「フェンス (テレビドラマ)」をご覧ください。

ポーランドの野外博物館の周囲の柵。伝統的で素朴な材料・技術で造られたもの。米国ペンシルベニア州チェスター郡ウエストタウン郡区の大きな農地を囲うためのオーソドックスな木製の柵

柵(さく、: fence フェンス)とは、

角材丸太をまばらに(地面などに)立てて、そこに横向きの材である「貫(ぬき)」を通し、土地や区画の境界などに設置する囲いのこと[1]。横向きに伸びる材料は、角材や丸太が用いられることもあるが、代わりに金網などが用いられることもあり、またロープチェーンなどが用いられることもある。柵はとは違って隙間があり、柵越しに反対側の景色を見ることができる、という特徴がある。

木の柱を立てて並べて、敵を防ぐために作った砦[1]。→城柵を参照。

(しがらみと読めば)構造は同じだが、水流の向きを変えたり水流を抑えるために川の中に設けたものを指す[1]。→#しがらみ
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欧米で昔からある技法で、縦杭を立てずに、横材だけをジグザグに積むようにして組む「スプリット・レイル・フェンシング」と呼ばれる技法。

現代の空港まわりの金属製の柵(フェンス)。侵入者を防ぐために上部に有刺鉄線も備える。

改築する家や売家を囲うための、簡易的な金属製の柵(米国カリフォルニア州ロサンゼルス)。

農業用途オーストリアの田舎の牧草地を囲う、現代の木製の柵。物理柵の例。電気柵の例。
牧畜用途

牧畜用の柵である牧柵には、(現代では)、物理柵と心理柵(電気牧柵)がある[2][3]

物理柵 - バラ線や木柵など物理的に隔てる柵[2]。経費や設置労力はかかるが耐久性は高い[2]

心理柵(電気牧柵) - 電気を流し牛などの家畜が(痛みを学習して)近づかなくなる精神的効果を利用した柵[2]

鳥獣防除
対象

鳥獣防除用の防護柵には農地のみを囲むものと集落全体を囲むものがある[4]

農地のみを囲む柵

個別柵 - 個人が管理する個々の農地を囲む柵[4]

グループ柵 - 隣接する複数の農地を囲む柵[4]


集落柵 - 集落で管理する集落全体を囲む柵[4]

物理柵と心理柵

物理柵 - 金網やトタンなどで作った一定の高さの強度を持たせた柵
[4]

心理柵 - 電気柵のように野生動物の学習効果を利用した柵[4]



道路用・交通用

道路では車両の路外などへの逸脱、歩行者の車道の横断防止などの目的で防護柵が設置される[5]

自転車道や河川周辺など転落を防止する必要の有る設置箇所に向けた、地上高1100mmの転落防止柵と、歩車境界など歩行者の横断抑止を目的とした地上高800mmの横断防止柵に大別される。

歩行者などを対象とする防護柵は「歩行者自転車用柵」と分類される[5][6]

歩行者自転車用柵は以下の表に示す設計強度に応じて、種別を区分する。歩行者自転車用柵は、原則として種別Pを適用するものとし、歩行者などの滞留が予想される区間及び橋梁、高架の区間に設置される転落防止を目的とした柵は、集団による荷重を想定し、種別SPを適用するものとする。

歩行者自転車用防護柵の設置基準分類種別設計強度設置目的備考
歩行者自転車用防護柵P垂直荷重 590N/m (60kgf/m)以上

水平荷重 390N/m(40kgf/m)以上転落防止、横断防止荷重は、防護柵の最上部に作用するものとする。

このとき種別Pにあっては部材の耐力を許容限度として設計することが出来る
SP垂直荷重 980N/m(100kgf/m)以上

水平荷重 2,500N/m(250kgf/m)以上転落防止

防災用途

防風対策設備に防風柵がある[7]。また防雪設備に防雪柵、雪崩予防設備に雪崩予防柵、雪崩防護設備に雪崩防護柵、落石防護設備に落石防護柵がある[8]
非武装地帯・軍事境界線

非武装地帯の境界の柵(1968年)

収容所

1968年ベトナムドンナイ省の収容所の柵

ナチス・ドイツが造ったナッツヴァイラー強制収容所の柵

しがらみ
構造溜池遺構に編み込まれたしがらみ

しがらみは川中に杭を打ち横木を噛ますことで水流の向きを変える構造のことだが、遺跡発掘調査から土木基礎構造(埋め殺し)にも用いられてきたことが考古学的に立証されるようになった。

稲作が伝来し水田耕作が始まると灌漑が広まり、利水目的で河川からの取水用にしがらみが造られるようになった。やがて用水路ため池土手を補強するためしがらみを骨格としてを盛る技術が編み出された。これは石積が普及した後も基礎構造として継承された。

埋め立て造成都市を構築した江戸の街は、都内埋蔵文化財としてしばしばしがらみ遺構が検出される。この参考事例は江戸東京博物館において模型展示されている。

近代になっても竹筋コンクリートのような構造は、しがらみの応用と捉えられる。
慣用句

「世間のしがらみ」のように解くことができないこと、制約がある状況の喩えに否定的に引用される。
脚注^ a b c 広辞苑第六版「柵」
^ a b c d “ ⇒牧柵の設置”. 独立行政法人 家畜改良センター. 2020年5月1日閲覧。


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