柏原満
[Wikipedia|▼Menu]

柏原 満(かしわばら みつる、1933年11月6日[1] - )は、日本音響効果技師東京演劇音響研究所所属。目次

1 来歴

2 人物

3 主な参加作品

4 ディスコグラフィ

5 出演

6 文献

7 脚注

8 外部リンク

来歴

高知県出身[2]。映画界に憧れ上京し[2]日本大学芸術学部映画学科中退後[3]アオイスタジオへ入社して音響ミキサーの仕事を始める[2][3]。そこで大野松雄らと『鉄腕アトム』の音響に携わり、音響監督を兼任したフジテレビ別所孝治プロデューサーの下で録音技師を務めた[3]。これがきっかけで音作りの面白さを知る[2]

その後、音響効果の仕事に移るため独立してフリーに[3]。『サザエさん』では1969年の放送開始から音響監督は別に立てていたものの音響効果のみならずBGMの構成や選曲、アフレコに立ち会って台詞のチェック、編集などを音に関する全ての作業に関わった[3]

その他に1974年からの宇宙戦艦ヤマトシリーズ1979年から2005年まで約26年間音響効果を担当した『ドラえもん』など数多くのテレビアニメやアニメ映画の音響効果を手掛ける。音響機材の少ない時代から試行錯誤を繰り返し、多岐にわたる効果音を生み出した[2]。実写映画では、大林宣彦監督作品を多数手掛けた。

2009年公開の『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』制作時にオファーされた際には「5.1chはちょっとできないよ」と断り[4]、新規の効果音がつけられたが、古くからの『宇宙戦艦ヤマト』ファンから柏原満によるオリジナル効果音と異なるとクレームが寄せられた[5]。2012年に公開された同作のディレクターズカット版が製作される際に音響監督の吉田知弘の熱意に応えて使用を承諾し、柏原によるオリジナル音をそのまま使用した部分が多い[4]

2013年第17回文化庁メディア芸術祭にて功労賞を受賞した[2]

『サザエさん』が放送45周年目を迎えた2014年頃に体調を崩して一時休養。復帰後には『サザエさん』での音響効果は降板したが、BGMの構成は引き続き行っている[3]
人物

アニメ監督の杉井ギサブローは柏原を「サウンドディレクターとして日本のアニメーションを黎明期から牽引してきてくれた人」と評し、柏原による効果音を「柏原サウンド」と呼んでいる[2]

手作りの精神を大切にしているためデジタル作業はあまり行わず、アナログテープで作業を行い、作成した音は基本的にオープンリールで保管されている[2][4][3]。2019年のインタビューでは赤ちゃんの泣き声に自分の子供が出生時の鳴き声を未だに使うこともあるが、その泣き声は50年前の録音だと語っている[3]
主な参加作品詳細は「東京演劇音響研究所#主な作品」を参照
ディスコグラフィ

発売日商品名規格品番備考
1996年3月20日サウンド・ファンタジア・シリーズ 宇宙戦艦ヤマトCOCC13263効果音のみ。
2013年12月4日サザエさん音楽大全TYCN-60100「タラちゃんの足音」など効果音のみ。スーパーバイザーとして制作に参加。

出演

ドキュメンタリー映画『アトムの足音が聞こえる』(2011年)[6]

文献

「特別インタビュー アニメーションの効果マンとして50年 柏原満さんの足跡」『Stage Sound Journal』公益社団法人日本舞台音響家協会、2007年9月号、pp.2-16
[7]

脚注

[脚注の使い方]
^ 日本音声製作者連盟 『日本音声製作者名鑑〈2004 vol.1〉』 小学館、2004年、300頁。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:linear-gradient(transparent,transparent),url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:linear-gradient(transparent,transparent),url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:linear-gradient(transparent,transparent),url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-subscription,.mw-parser-output .cs1-registration{color:#555}.mw-parser-output .cs1-subscription span,.mw-parser-output .cs1-registration span{border-bottom:1px dotted;cursor:help}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:linear-gradient(transparent,transparent),url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output code.cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-visible-error{font-size:100%}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#33aa33;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right,.mw-parser-output .cs1-kern-wl-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 4095263016


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:14 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef