板紙(いたがみ)とは、紙の中でも厚いものを指す。一般には多層抄き(積層紙)のものに限定するが、単層抄きのものも含めることもある。以下は多層抄きの場合である。 経済産業省が実施する「生産動態統計調査」の品種分類では、板紙は「段ボール原紙」「紙器用板紙」「雑板紙」の3種類に大別されている。さらに詳細な分類は以下の通り[1]。 用途としては包装用が圧倒的に多い。以下代表的な用途を示す。 紙が長網であるのに対して、丸網多筒或いは短網多筒のマシンが用いられることが多い。代表的なものとしては、ウルトラフォーマー(小林製作所)がある。
種類
段ボール原紙
ライナー : 段ボールシートの表裏に使用される板紙。中芯と組み合わせて段ボールシートに加工され、段ボール箱の素材となる。
中芯原紙 : 段ボールシートの内側(波状部分)に使用される板紙。
紙器用板紙
白板紙 : 表面が白い板紙。表裏の白色度が同程度のもの(マニラボール)と表裏差があるもの(白ボール)がある。
黄板紙 : 稲藁や麦藁を原料とした黄色い板紙。
チップボール : 雑誌古紙や新聞古紙を原料としたネズミ色をした板紙。
色板紙
雑板紙
建材原紙
防水原紙 : 建築物の屋根や床で使用される、アスファルトやタールを含ませた防水材の原紙。
石膏ボード原紙 : 石膏ボードに使用される板紙。石膏ボードの芯材である石膏を被覆するために使用。
紙管原紙 : 紙管の原紙。
その他板紙 : 紙パルプ用の包装紙(ワンプ)など。
用途
段ボール箱
箱(菓子、日用品、部品、ティッシュなどの個包装)=化粧箱、パッケージ
貼箱(化粧箱の一種であるが箱芯材に和紙や印刷紙を貼った物)
紙管・ボイド管(巻取紙の芯棒、トイレットペーパーの芯、コンクリート型枠)
出版表紙、美術全集本文、貼合絵本、商業印刷物(パンフレット等)
玩具(ジグソーパズル、仕掛け絵本、ゲームカード等)
伝票類の裏表紙、裏表紙兼ノーカーボン紙用下敷き
文房具(フラットファイル等ファイル・バインダー)
キャリアテープ - コンデンサーやICチップなど、微細な電子部品を運送・保管・使用する際に使用する紙のテープ
製法
板紙メーカー一覧
加賀製紙
伊予製紙
大王製紙
中越パルプ工業
三菱製紙
大豊製紙
大和板紙
岡山製紙
丸井製紙
世界
INTERNATIONAL PAPER(アメリカ)
GEORGIA PACIFIC PAPER(アメリカ)
SMARFIT STONE CONTAINE(アメリカ)
ハンソル製紙(韓国)
大韓パルプ(韓国)
INDERKIAT PAPER(インドネシア)
寧波中華紙業(中国)
華泰紙業(中国)
永豊余(台湾)
脚注[脚注の使い方]^ 経済産業省大臣官房調査統計グループ「平成23年紙・印刷・プラスチック・ゴム製品統計年報 (PDF) 」、p158
典拠管理データベース: 国立図書館
日本